賞金詐欺
しょうきんさぎ
メタルマックスシリーズにおけるボスキャラクターに相当する「賞金首」。悪事を働いたり人々の脅威となる存在であることを理由に、一定の賞金を懸けられた凶悪なモンスターたち。
主人公はモンスターハンターとなり、冒険の道すがら、これらを倒して賞金を獲得することが作品の世界観を支える重要な要素となっている。概ね、賞金額はその敵を倒してほしいという意思が反映された数字になっている。
しかし稀に当てはまらない者がいることをモンスターハンターなら肝に銘じておくべきである。
賞金額が割に合わないというニュアンスもあるにはあるが、最も気をつけなければならないのは賞金額で強さを推し量った結果、とんでもない目に遭って賞金どころではなくなるパターン。
メタルマックス初代及びリターンズにおいては、おそらくマッド・マッスルが該当するだろう。ダンジョン突入時点で到底勝てる戦力ではなく、次の町で装備を整えてレベルを上げればようやく善戦できるぐらいの強さ。
メタルマックス2では代表的なものにピチピチブラザーズが挙げられる。これは明らかに狙って賞金額を安く設定されている敵であり、戦闘面の強さと悪事の大きさは比例するとは限らないという妙な現実を突きつけてくる。
見方によってはテッドブロイラーも当てはまるが、これは本作の賞金首にかけられた賞金額が全般的に安いのが遠因であり、テッドブロイラーの強さが抜きん出ているため、強さにしては賞金額が結果的に安くなっている。ただ、全賞金首の中で最も高額な金額になっていることから、弱い相手だと油断するようなことはないだろう。
メタルマックス3では、賞金額につりあわない相手がけっこう多く、サルモネラス、ガウーマン、アメーバブラザーズ、オーロックが候補に挙がる。
特にガウーマンやアメーバブラザーズは特筆ものであり、中でもアメーバブラザーズは「弱い外見」をして「タチの悪い強さ」という二重苦でプレイヤーを途方に暮れさせてくる。
リターンズにおけるソルの町ではこんな科白を聞ける。
「おたずねものに 挑戦すること こそが ハンターたちの 生きがい。
賞品などを のぞんでは いけませんぜ。」
価値観を押し付ける事こそ感心しがたいが、正論であることも否定できない。挑戦する気概を失って金銭に目が眩んだ挙句に返り討ちに遭ったハンターは、きっと少なくないのだから。