概要
輸送科(Transportation)は陸上自衛隊に全16種類存在する職種の一つである。人員や装備品の輸送を任務とするほか、輸送統制、ターミナル業務、道路使用規制等を行う。陸上輸送 (自動車・鉄道) 、海上輸送、航空輸送全般を担当する。
職種標識の色は紫色。職種学校は朝霞駐屯地の陸上自衛隊輸送学校。
旧日本軍の輜重兵の任務のうち輸送を担う職種である。自衛隊では軍隊色の強い名称が排除されており、そのせいでよく分からない名称になっている職種も存在するが、輸送科や需品科は輜重兵よりも何をやっているか分かりやすい職種となっている。
部隊の特徴
大型車両を基本装備とし、73式大型トラックや74式特大型トラックといった大型トラック、果ては73式特大型セミトレーラや特大型運搬車といった戦車も搭載可能な大型トレーラーを運用している。
また部隊内に自動車教習所を設置して、自動車運転免許取得のための教習を実施している。自衛隊内の自動車教習所は「自教(じきょう)」と呼ばれ、大型自動車免許、大型特殊免許、普通運転免許、けん引などの様々な免許を取得することが出来る。
しかし2007年6月の道路交通法改正に伴い、大型免許で操縦できるのは自衛隊車両に限定され、運転の条件等に大型車は自衛隊車両に限ると記載されており、年齢確認などで免許証を見られると一発で自衛官だとバレる。
ただし、それでも確実に免許を取得できる上に自腹で大型免許を取るよりも限定解除の料金の方が圧倒的に安いため、輸送科は任期制隊員から非常に人気のある職種である。
隊員の特徴
基本的に、輸送科を希望するのは上記のように資格が欲しい隊員か、運転が大好きな隊員なので、仕事でも趣味でもずっとドライブをするような自動車狂が多い。また様々な駐屯地に行く機会があるため、色々な駐屯地の飯を食べ尽くしたいという隊員もいる。
基本的に長距離運転しがちであり、常に睡魔と戦っている。