概要
海などで線路を敷くことができない場合その区間を連絡する目的で就航する船。
日本では旧日本国有鉄道が運行していた航路を示すことが多いが、南海フェリーや南海淡路ライン、島鉄高速船のような私鉄による運航も存在し、変わり種としては琵琶湖でも短期間ではあるが存在した。
多くが大型橋やトンネルの開業により廃止されている(青函連絡船→青函トンネル、宇高連絡船→瀬戸大橋)が、現在でも運行している区間は存在する。
- JR西日本宮島フェリー・宮島連絡船(宮島口駅 - 宮島桟橋駅)
- 南海フェリー(和歌山港駅 - 徳島港):南海電気鉄道と接続。
- 富山県営渡船(越ノ潟駅 - 堀岡(旧新港東口駅跡)):万葉線と接続。
- JR九州高速船(博多港~釜山港):戦前の博釜連絡船を法的に承継している。
このうち宮島連絡船はJR西日本の子会社が、南海フェリーは南海電気鉄道の子会社が運航しており、一番かつてのイメージに近いほか、JR九州が博多~釜山間の高速船を運行している。
特に、南海フェリーは和歌山港駅から難波駅への直通列車が航路のダイヤに合わせて運転されており、南海の殆どの駅では徳島港まで、徳島港では南海各駅への連絡きっぷも発売されている。
また、旧国鉄の連絡船では、「乗船券」ではなく、「乗車券」としてきっぷが販売されている。
宮島航路は普通列車に準ずる扱いだが、博釜航路は優等列車に準ずる扱いであり、これは宇高航路における分類(高速艇やホバークラフトを急行列車に準ずる扱いとした)を引き継いだものと思われる。
特殊な例として、災害による鉄道代行の連絡船も存在し、東海道線東京港~清水港、飯田線大嵐駅 - 小和田駅、呉線広島宇品港 - 呉港で運航されたことがある。