電光戦車とは、格闘ゲーム「アカツキ電光戦記」に登場するキャラ…もとい戦車である。
全体図
容姿の奇怪さとでかさ、なにより「戦車」であるため、本当にプレイヤーキャラとして
使えるのか疑問に思えるが、れっきとしたプレイヤーキャラである。
キャラクター概要
キャッチコピーは“禁断の決戦兵器”
ゲゼルシャフトが使用する、『電光機関』を動力源とする電動戦車。
大戦末期に軍の研究機関によって開発・製作されていたが、下記の問題点から本格生産を前に破棄される。ところが、大戦後にゲゼルシャフトが開発計画を再始動し、ついに完成・量産された。
機体性能、及びその実態
『アカツキ電光戦記』
光学兵器で敵の誘導兵器を迎撃し、電子対抗手段で敵の電気通信を妨害、装甲を溶解させるレーザー兵器などを搭載している。他には、機銃や火炎放射といった対人用武装も完備。更に乗り手を必要とせず自律駆動が可能で、世界侵攻の手駒として無敵の力を振るう。
なお、電光戦車の動力として使用されているこの『電光機関』は、本作のキーアイテムであり、その電力を生み出すために生体エネルギー(アデノシン三リン酸)を分解し、電気に強制変換させる機関である。端的に言えば、使用者(生物)の生命力をエネルギー源としているような代物である。つまり……
「…アツイ……コワイ…チガ……シニタクナイ…」
「カアサン…カミサマ……オレハ……ニ…ニンゲ…ン……」
その『電光機関』を動力源としている電光戦車には、生きた人間を生体パーツとして組み込んでいるという設定がある。作中では、戦えなくなった負傷兵を複数人使用(※1)しており、それに加えて自律駆動のために頭脳までもが生体パーツとして組み込まれている。
それ故に、ふとした事が原因で組み込まれた数人の意識が混濁した状態で覚醒・暴走する危険性を孕んでおり、兵器として重要な要素の一つである信頼性が著しく欠如している。言わばエレクトロゾルダートが使い捨ての兵士なら、こちらは使い捨ての兵器とも言えよう。
まさに“禁断の決戦兵器”であり、確かに元々が非人道的な組織であるゲゼルシャフトだが、当時の研究機関が計画を破棄したのも無理は無いだろう。
ストーリーモードでは、作戦中にアカツキと接触した事を皮切りに、徐々に人間だった時の自我を取り戻していくが……。
「オシ…エロ……オレハ……ドウスレバ…」
「……イヤダ…ココハ……………サムイ……」
※1……エレクトロゾルダートの勝利メッセージにて、電光戦車に対し「カメラード=戦友」と呼んでいた事、自我を取り戻した電光戦車の台詞から察するに、元々『電光機関』の使用者であるエレクトロゾルダート達だけでなく、別の人間も組み込まれている模様。
続編に当たる本作では、新聖堂騎士団(今作のボス組織)のテロ兵器として運用されている。しかし、途中から何者かの手によって遠隔操作され、完全者やヴァルキュリアへ戦いを挑む。
こらそこ、ラジコンみたいとか言うな。
ゲームでは
戦車だけあって、ビームや機雷、機銃に火炎放射といった飛び道具が豊富。
更に高い防御力を誇り、一定ダメージを防ぐスーパーアーマーを装備している。
また、ダッシュに攻撃判定がつくなど、独特な性能を持っている。また、意外であるが通常投げや空中投げも備えている。
最終特別攻撃(全てのパワーゲージを消費する超必殺技)「ギャラルホルン」は一瞬で画面端に届く高威力のビームを放つ。
これだけ見れば強そうに見えるのだが、やはり戦車だけあって動きは遅く、図体もでかいので相手の攻撃がバシバシ入る。
おかげで全てのキャラに対戦車用のコンボがあるぐらいであり、更に切り返しに使える技も乏しく、それどころか地対空の技も少ない。
そのために一度でも守勢に回ってしまえば、相手の攻撃をボコボコ受けて「玉砕!」してしまう。
単発火力はまだしも、コンボの火力が低めであり、上記の理由から全体的なランクは下である。ぶっちゃけネタキャラ。『アカツキ電光戦記』『エヌアイン完全世界』の二作ともダイヤグラムは最下層。ぶっちゃけ専用ランクである。
とはいえ、大会にてこのキャラで優勝する選手もおり、一概に弱キャラ・ネタキャラとは呼ばれなくなってきている。
ちなみに、このキャラと対戦する時はラウンド開始のアナウンスが
「情ケ無用!戦闘開始!」から「対戦車戦用意!戦闘開始!」という専用のものに変わる。
ただし『エヌアイン完全世界』では、上記のアナウンスは使われなくなり、前者で統一されてしまった。
色んな意味でユーザーから人気もあり、上記のように同作の実質的なマスコットキャラとなっており、「アカツキで一番萌えるのは戦車」と言い放つ紳士も少なくは無い。
そして、そのマスコット加減からかクロスオーバー格ゲー『BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE』にアカツキと一緒に『アカツキ電光戦記』枠で参戦。
アストラルヒートに「ラグナロク」を引っ提げ、重厚なはずの戦車らしからぬドリフトを見せている。