演者一覧
高木渉(高木氏は舞台版『「はじめの一歩」The Glorious Stage!!』では鴨川源二役を担当)
塩田康平(舞台『「はじめの一歩」The Glorious Stage!!』)
概要
日本ライト級ランカー。鴨川ボクシングジム所属。
鷹村守のイタズラ被害を受けることが最も多く、ジムの雰囲気を盛り上げるムードメーカ的な役割を持つ。普段はラーメン屋でアルバイトをして生計を立てているが、バイトの身分で堂々と厨房に立つほどの腕前を持っている。毒舌の鷹村をして「おめーは手に職着いてるんだからいつでも辞められるじゃねーか」「外人さんよ、ラーメン屋なら知ってるところを紹介してやってもいいぜ。狭いけどな」などと言わしめるレベル。
合コンがきっかけで知り合った看護師・トミ子と同棲中でお互いに惚れ合っている。
鷹村に基本的に頭があがらないが、たまに反骨心を見せ反抗することも。
もっとも、相手が鷹村なので結局は力でねじ伏せられてしまうのも様式美。
ただし、鷹村は青木の事を高く評価しており「ボクシング以外ならどんな事が出来ても驚かない」と言わしめたこともある。一例として、ボクシングを志す前は木村とともに野球もやっていたが、現在でも元甲子園球児の草野球チーム選手を凌駕する剛速球を投げたりもし、また上述の料理の腕もそのひとつだったりする。
鷹村のこの発言は言外に「肝心のボクシングは・・・」とボクサーとしての青木の実力をクサす発言でもあるが、ボクサーとしての青木に関しても、『生活するための副業が料理人』という、断食などもして強引にでも体重を落とさねばならないボクサーとしては酷な『食べ物に囲まれる環境』で毎度減量をこなして来るという精神力の強さに関しては評価している。
もっとも、鷹村は毒舌を吐いているが、日本ランカーまで行っていることを考えればボクシングの腕も十分に一流以上だと言えよう。
特技はボウリングで、「ノーミスの青ちゃん」の異名を持つ。
トランプ占いも嗜むが、一歩に占った時以外はハズレの相手が勝っていた(ハズレの相手が必ず勝っていたため、反対の意味で百発百中だった)。
肝心のボクシングは、非常にトリッキーな戦い方をし(ダブルパンチ、「死んだふり」及び「生き返ったふり」、試合中によそ見で相手の視線をずらす等)対戦相手からも、(相手と拳を応酬し、一瞬の不注意が大ダメージやひいてはKO負けにつながるボクシングの試合の中で、一見ふざけているようで実は大真面目に勝利へ向けてそうした戦法を敢行出来るという思考と度胸から)こんなに精神力が強い選手は見たことが無いと評される。
得意技は輪島功一が使った事でも有名な「カエルパンチ」で、トミ子が作ってくれた衣装にも蛙の絵が描いてあり、なかなか高みへと登れない己の姿と掛けてよく形容される。
しかし、努力の一歩、才能の鷹村に比べるといまひとつ普段の練習に身が入ってないため、試合の最後の最後で涙を流すことが多い。
また、試合を外から見るときは普段とは違い非常に冷静な目で客観的にみることもあり、その客観的な視点と精神面などが、歪なイガクリ2人組との一戦を経て(過程は少々複雑なものを感じさせるが)、ベルツノという高度な後の先の技の会得という形で、徐々に報われ始めている。
同じジムの木村とは同期で、学生時代からの腐れ縁。
不良時代に鷹村に2人揃って返り討ちにされ、鷹村に勝つためにボクシングを始めた。
普段は木村と共に一歩をおちょくり辟易とさせるが、締めるときはしっかりと締める、一歩の良き先輩である。
(しかし、辟易とさせる回数の方が遥かに多いのだが…)
青木組
そんな青木にも、鴨川ジムの名伯楽である会長や世界王者の鷹村や日本王者の一歩ではなく、『青木勝に』あこがれて入門してきた赤松勇と黄桜大という奇妙な後輩ができる。
この二人は青木の一見ふざけたようなトリッキーな試合スタイルを見続ける中で「自分たちも青木のように『知恵をつかって労せず勝てるボクサーになりたい』」(上述の青木の戦法を支えているのは鴨川ジムの厳しいトレーニングによるもので、ある意味完全な見込み違いではあるのだが)という動機で入門してきており、青木へのリスペクトは半端ではないようで、二人の容姿は髪型は青木の髪型で、それぞれガリガリノッポにしたような姿と、青木の背を低くして太らせたような姿。
その不健康を絵に描いたような体つきから、まともにジムの練習をしない、させても早々に音を上げるなど基本ヘタレではあるが、青木の戦術に憧れて入門してきているあたり観察眼と絵心はすさまじく、ボクシングの分析ノートを作らせて見たらかなり詳細かつ丁寧な図解つき資料として出てきて、一歩たちをも唸らせている。ちなみに二人とも意外な事に料理も上手いらしく、青木の働いているラーメン屋が猫の手も借りたいほどに忙しい時に仕事の手伝いをさせていた事もある。
また、鴨川ジム門下生の中ではヒエラルキー最上位に位置する鷹村の無茶振りにも、(日本チャンプの一歩や古株の青木・木村や実力者の板垣ですら基本従わざるを得ないのに)、「じ、自分たち青木組の者スから」とそれをスルーしてのけるという、ある意味とんでもない胆力の持ち主たちでもある(単に彼らの中での優先順位が「青木>それ以外」だっただけの話ではあるが)。これには鷹村も驚きのあまり一時絶句。
なお、そんな青木を第一の憧れとしてついてきているこの二人組には青木も思うところがあるようで、二人の練習を見てやった上で、それぞれの体格や戦い方に見合ったパンチを教えてやるなど、青木の指導者としての才能を見せる一角ともなっている。
ブロッコマン
なお、上述の鷹村の悪ふざけの産物のひとつとして、インドネシアのライト級王者パパイヤ・ダチウとの試合前に「勝てなかったらパパイヤと同じ髪型にしてやる」と宣告され、その試合は引き分けに終わったものの結局『勝てなかった』ことから『頭頂部にブロッコリーが一つだけ乗ったような坊主頭』という奇矯極まりない髪型にされてしまったことがあり、当時は青木自身も涙目であった。
……が、その髪型がケガの功名となったのか、テレビCMにブロッコリー宣伝キャラ『ブロッコマン』として登場したところ大ヒットし、TシャツやTVゲーム、ぬいぐるみなど関連グッズがバカ売れし、行く先々で子供たちからサインをねだられ、さらに副業先のラーメン屋でブロッコリーラーメンを作ったら行列までできてしまうなど、一躍人気者になった。
……しかし、そんな状況におかれスター気取りを満喫していたのもつかの間。
青木がブロッコマン人気でチヤホヤされるのが気に入らなくなった鷹村の「草の根活動(要は全国を一人旅する中での地道?なネガキャン)」の効果もあり、イメージダウンになるとしてCMキャラを降板させられ、ブロッコマンブームは2ヶ月という短い天下を終えた。
このこともあって上述のパパイヤを「物笑いにされた元凶」として目の敵にしているが、現況、まだ決着はついていない。