『とらいあんぐるハート3』及びそのスピンオフ作品である『魔法少女リリカルなのは』の登場人物。
声:緑川光(『とらハ3』サウンドステージ/OVA版/DVD版おまけシナリオ、及びアニメ『リリカルなのは』)
概要
『とらいあんぐるハート3』での恭也
私立風芽丘学園3年G組。
古武術「永全不動八門一派・御神真刀流小太刀二刀術(以下御神流)」の師範代。父・高町(旧姓不破)士郎は御神流の剣士で、彼が高町桃子と再婚して高町家の婿養子になるまでは、不破姓を名乗っていた。
とらハシリーズ屈指のハードボイルドな半生の歩み手で、しかも武者修行で全国を旅していたため留年しており、同級生の赤星勇吾や月村忍より1歳年上との裏設定がある。
年のわりに非常に老成しており、趣味は釣りと盆栽と昼寝。料理の才能は並程度だが味覚が鋭く、義母・桃子に試食係をさせられているうちに甘味にトラウマを持ってしまった。
普段は無口で無愛想だが、割といたずら好きであり、しばしば美由希となのはをからかう事がある。また、己にも他人にも厳しいが、なのはや好きになった相手にはとことん甘い一面も見せる。
さらに、長年厳しい剣術の訓練を行ったためか全身には無数の生傷が絶えない。真夏でも長袖を着込んでいるが、これは両腕の傷跡を隠すためである。
前述の通り、彼の半生は極めて過酷なもので、士郎の内縁の妻・夏織との間に生まれた私生児として生まれるも数日で捨てられ、母の情を知らぬまま士郎と武者修行と称して各地を放浪とする旅を続けることになる。
6歳の時にテロ組織「龍(ロン)」(『とらハ1』にも登場)によって御神宗家が爆弾テロに遭って潰滅、父の結婚で高町姓を名乗るようになり束の間の安息も得るも、士郎もまた爆弾テロによって失ってしまう。その結果、御神流唯一の男性剣士になってしまった事と、父亡き後の高町家を護る重責がのしかかる様になり、強さを求めるが故に無茶な鍛錬をした結果、交通事故に遭って膝に完治不可能な重傷を負ってしまう。ある程度は再起したものの、その後さらに2回重傷を負って膝をさらに痛めてしまった事もあり、恭也自身は剣士としての完成はないと思った結果、その夢を美由希に託す。それ以降、美由希が無事に一人前の剣士として大成する事を新たな生き甲斐にするようになり、美由希がかつての自分と同じように無理をして体を壊してしまう事を何よりも心配し、自分達の忠告を無視して強引に鍛錬に没頭する美由希を殴り倒す事もあった。
なお、ゲーム開始時点での恭也は膝の完治を諦めていたが、フィアッセ・クリステラの紹介で知り合ったフィリス・矢沢の治療によって完治への希望が開け、リハビリを重ねた結果少しずつ回復。最後は彼女の強い薦めで手術を決断し、『とらハ3』OVA版の頃には奇跡的に完治を果たした。同時に、御神流の一流剣士である叔母・美沙斗から剣の指導を受け始め、恭也自身も再び一人前の剣士になるための訓練を再開した。
どこか達観としてほとんど笑わない冷めた性格が形成されてしまった理由としては、いかに効率よく殺すかのみが追求され、銃器が通用せず自動人形ですら倒せる御神流の中でも暗殺を家業する不破家の出である事が深く彼の心にのしかかっているからとも言える。しかしこうした性格面における闇の部分は、自分と同じく影を持つ人間に対して偏見を持たずすんなり受け入れられる良い方向に作用する事が多く、高校3年の春に忍と知り合った際、しばらく経って彼女から夜の一族と告白された時も、すぐに忍の暗い内面も受け止める事ができた。結果として忍の登場はお互いにとって最大の理解者が現れた事となり、二人の性格に好影響をもたらす事に繋がった。同時に性格も徐々に円くなり、自分にも他人にも気を配れる余裕ができ始めた。
正史では忍とは知り合って以来、友達以上恋人未満の関係を続けているが、これは己の出自や人間的未熟さから、恋人として忍を抱きとめる資格があるかどうかと長いこと葛藤していたためである。そんな関係に対し周囲(特に桃子とリスティ)のお膳立てがあり、大学3年の秋に忍に告白することで恋仲に発展、やがて婿養子として月村家に入ることが確定するので、生涯2度も苗字が変わるという、男としては珍しい経験をすることになる。
『魔法少女リリカルなのは』での恭也
原作ゲーム版
とらハ3のその後の話なので、設定はそのまま。
誰とも結ばれないまま学園を卒業し、忍と同じ大学に進学している。
なのはに近づくクロノに警戒心を抱くも、性格的に似たもの同士なこともあり、すぐに打ち解けた。
ゲームは基本的になのはの視点で進むが、時折恭也に視点が切り替わる。
この時の選択肢の選び方によってはフィリスと深く関わるようになり、最終的に恋人同士になる展開も用意されている。
アニメ版
アニメ版では父・士郎が死亡していないこともあり、『とらハ3』のような過酷な面は描かれていない(膝も痛めていないようである)。
こちらではなのはが主人公であるために彼の出番は少ないものとなっているが、月村忍と恋人関係になっていることは変わり無いようである。
魔法を使わなければシグナムとほぼ互角で魔法を使われても勝ち筋が残るという…