概要の交わり
「月歌の始まり」に登場す赤鬼(ヒロイン)・小紅が使う固有能力。また前作「九十九の満月」に登場する黄鬼(おうき)の少年・黄太(おうた)も同名の鬼技を使用する。
小紅の交わり
「月歌の始まり」の小紅は、物や妖(あやかし)と体の一部または全身と融合して、小紅自身の体に変換したり融合元の力を行使できる。
具体例として―
🌙式神(しきがみ:従属関係を結んだ妖怪)の「空を飛ぶ」を借りる
これらの応用で、小紅の一部(例えば両手)を相手と密着させ「融合対象のみを変化させる」の理屈でか、結果的に「融合相手のみを操作」という使い方も出来る。これは制御不可能と言われる禍神(まがつがみ:強い思いを持って死んだ生物が化けた異形の存在)でも有効に働く。その様子から、鬼技「鬼岸(きがん)の交わり」を使うと力・体の権限は小紅が上になる強制力も備わっていると窺える。
また鬼技「鬼岸(きがん)の交わり」によって、小紅が『融合しやすい体≒他の影響を受けやすい体』である影響から、融合対象の一部を取り込むと、相手の潜在意識を感知しやすくなるといった変化が起きやすい体質でもある模様。
発動条件
例えば融合対象の妖(あやかし)がお酒で酩酊(酔ってベロンベロン)だと、小紅が意識を認知・共有できないためか「鬼岸(きがん)の交わり」を使えないらしい。禍神(まがつがみ:強い思いを持って死んだ生物が化けた異形の存在)の場合は、その性質「生前の願いのみで構成された体」から(ある意味で単純な)意識を捉えやすいのかもしれない。
また「鬼岸(きがん)の交わり」を長時間酷使したり、融合対象が大型だと小紅の消耗が大きいことも難点。例として彼女の持つ魂魄(こんぱく:万物構成の一つであり、汎用性に優れた元素)が尽きると、強制的に融合は切れて結合が解けてしまう。
この他に「鬼岸(きがん)の交わり・物や妖(あやかし)と融合して、その力を借りる能力」へ因んでか、地の文(ナレーション)で小紅を「全てと語る鬼の娘」と誇張しつつ的を得た肩書が付けられた。
黄太の交わり
妖怪漫画「九十九の満月」の黄太(おうた)だと「物と融合し己の一部として使う鬼技」という小紅の下位互換みたいな力。
その他、詳細は【鬼岩島黄太】を参照。
世代の交わり
妖怪漫画「月歌の始まり」は、前作「九十九の満月」から数百年ぐらい前の物語。
作品上は黄太(おうた)の「鬼岸(きがん)の交わり」が先に登場。だが物語の時系列上は小紅が始まりという経緯を辿る。同じ能力名・似た性質の力という要素から、赤鬼(あかおに)の娘は黄鬼(おうき)の少年および彼の家族と交わりのある可能性が浮上している。
2021年9月時点では、両者の有力な接点は不明。しかしながら世界観が共通している物語・連載中に作者が「鬼岸(きがん)の交わり」の場面を描いて「楽しかった」の発言(ツイート)から、両者は先祖と末裔の関係性が濃厚となっている。
関連項目
九十九の満月:本作から数百年くらい後のお話が描かれる妖怪漫画
ダイバー・ダウン(漫画:JO☆JO_ストーンオーシャンより)・・・生物や物の中に『潜行≒融合』して、内部から操ったり組み換えたり力を解き放ったりする能力。射程距離は短いが、生物や物の内部を組み換えて別の構造を作り突破口を開くなど、応用力に富んで主人公たちを補助(サポート)している。