概要
九つの頭に巨体のずんぐりした胴体を持つ薄緑色の鱗のヒュドラの魔物。
第二次人魔大戦で巨大陸の大部分が消滅し、中央大陸と魔大陸に別れた際に絶滅したとされている。
戦闘能力
叩きつけられれば軽く皮膚が削げ落ちる鋭さを持つ薄緑色の鱗は「吸魔石」と呼ばれる魔石多頭竜が体内生成する魔石で、魔力を送ると表面側にある送った魔力以下の魔術を分解することができる。
ただし、魔術を見てから発動しているため、至近距離から魔術を使われると反応ができずに魔術が通じる。また、魔石多頭竜の魔力が枯渇するまで魔術を使えば理論上は無効化できなくなる。
その他にも頭を切り落とされてもまたすぐに生えてくる再生能力を持つが、不死魔族ほどの再生力は無く、傷口を火で炙って炭化すると再生できない。
魔術師にとっては天敵とも言えるが、光の太刀が使えない剣神流上級のパウロでも首を切り落とすことは可能で、物理防御力はそれほど高くなく、首の動きも一本だけなら闘気を纏えないルーデウスでも回避は可能で、エリナリーゼやタルハンドでもいなせる。
総合的に見ると剣神流上級でも切断できない赤喰大蛇や、S級冒険者パーティ7チーム以上で討伐するはぐれ竜とそこまで強さに差は無い。
ネタバレ
以下ネタバレ注意。
ベガリット大陸にある転移の迷宮に捕らえられたゼニスを探すルーデウスたちの前に守護者として生き残っていた個体が立ちふさがる。
ヘラクレスの逸話を知っていたルーデウスの提案で、パウロが首を切断し、その傷口をルーデウスが至近距離で炭化するまで焼いて再生を防ぐ戦法を使い、八つの頭を切り落とすことに成功するが、魔石多頭竜は頭を切り落とされた首を鞭のように振り回し周囲を薙ぎ払う。
大きすぎて予見眼で予知できなかったこと、さらにパウロが「ここにいるのは全員迷宮探索のベテランでそんなもの喰らわない」とルーデウスが迷宮探索が初めてな事を失念して警告やサポートを怠ってしまい反応できなかったルーデウスが襲われる。
とっさにパウロがルーデウスを突き飛ばし、ルーデウスが最後の頭の眼に岩砲弾を叩き込み、ロキシーが燃やすことで討伐には成功するが、パウロは魔石多頭竜の首に胴体を両断されて死亡してしまう。