概要
乗機-P-40
清背市にある「フライングシャークス(飛行鮫)」の首長。
幼少期に藤堂蘭との間に因縁があるようで、何かにつけて彼女につっかかっていく。
少なくとも、本来飛行機など望むべくも無い程の貧困を味わっている模様。
そんな中でもフライングシャークスは彼女が作り、育て上げたチームであり、近隣の飛行機乗りからも一目置かれている。
現在の列機であるベルスターが落とされた為、落とし前として零戦のみやびと、紫電改のマキを落とす為にチームを出動させたが、吉祥時女学院の介入もあり、紫電改のマキに落とされた。
その時に見せたマキの空戦機動に驚き、また魅せられた。
一旦墜とされた後は、何かと苦労したらしい。
高縞平の騎士女と事を構えた際、利害を省みずにマキに救われた事に感謝し、以降は表向き穏やかな性格になるが、それが八咫烏騒動の際に副長の離反に繋がってしまった。
学校に通っている描写が無い為、恐らくは中卒であると考えられる。
※店長、主任の英語である「chief」語源で、インディアンの場合には「酋長」、「部族長」と訳されるがインディアンの文化では別にチーフと呼ばれる者は「長」と呼ばれる権力者では無く、「調停者」「奉仕者」と言った役目であるが、あくまで本作では、組織のトップとしての呼称である。
容姿
俗にいうインディアンをイメージした出で立ちをしている。
髪は左右一本づつの三つ編みに、フリンジのついた革製のワンピースにアームガードをつけフリンジのついたブーツを履き、首には翼の生えた鮫のアクセサリを垂らしている。
顔にはウォーペイントを、左右の頬に三本ずつ入れてある他、頭には羽根飾りをつけている。
また、腰にベルトを巻いている時もある。
身長は並程度だが、周囲にいるキャラ(主にベルスター)の身長が高い為か、低く見えてしまう事も。
体型としてもスレンダーに描かれる事は多い物の、出てる所は出ているが、やはり周りのキャラのスタイルが良い為かそう見えないことがある。
性格
喧嘩っ早く、すぐにメンチを切る根っからの不良。
大多数で少数を囲む戦法を平気で実行する等、卑怯に見える戦法を使う事も辞さない。
反面、戦況が不利となっても退かずに果敢に立ち向かう等、闘志に関しては作中キャラの中でもかなり高い。
不良である為か、周辺の無防備な通学機等は平気で落とす物の、空域を料金払って通る『顧客』を落とす様な真似はせず、騎士女との戦いの際にも、騎士女に襲撃された通学機に対し、護衛機を割く等の配慮をする。
また、受けた恩義等の義理は大事にしており、騎士女との戦い以降は他校の生徒との交流をしている他、話し合いにも応じる等作中でその姿勢は変化していくことになる。
ただし、どれだけ大人しくなった様に見えても獰猛な気性は失っておらず、立ち向かう相手は容赦無く叩き落とす一面は健在。
吉祥時女学院のトップである、藤堂蘭は心底気に入らない様で作中では行きがけの駄賃の様に吉祥時の集団を奇襲した。
藤堂蘭もやり返された分はやり返すとばかりに怒りの表情で復讐戦に来たため、仲良くはなれない物の八咫烏騒動の時や四天王他周辺の飛行機グループが集まった時等は表立って喧嘩はしていない為、TPOは弁えている。
お互い連絡は取れるようだが、蘭から喫茶店に呼び出された際も喧嘩腰だった為、やはり反りは合わない模様。
集団戦を好んで仕掛ける為に実力が大したこと無いと思われがちだが、四天王に比肩する程の腕前を持っており、吉祥時との戦いでは切って落とす様に数機のスピットファイアを撃墜している他、夜間戦闘で敵機がまともに見えない中で、「気配」のみを頼りに襲撃を避けると言った芸当も見せた。
主に一撃離脱戦法を使用するが、格闘戦(巴戦)の腕前も高い。
湯音・ヘルシュタインとの一騎打ちでメッサーシュミット Bf109G-6と戦った時も互角の戦いを繰り広げた。
得意戦技は高高度から突っ込み、相手を正確に穿つ「鮫噛(こうがみ)」
飛行機乗りの不良の中でも、喧嘩は強いと思われるが実際の喧嘩シーンは描かれていない。
唯一描かれたシーンも、副長のゼネラル・リィ相手に矢島風子と北島雷奈が膝を屈するシーンで1コマ描かれた程度。
もし、2対2で戦っていた場合、鮫島、リィ共に無傷での勝利となる為、風神・雷神コンビの片方を軽く捻る位の実力はあると思われる。
僚機
ゼネラル・リィ:乗機 P-40
鮫島はるか最初の僚機(ウィングガール)にして、フライングシャークスの副長(サブチーフ)
幼少期からの付き合いで、かなり古くからつるんでいる。
ただし、作中ではそう明言された物の実際に僚機となっているシーンは少ない。
過激な服装をしているが、本人発案では無く、鮫島の提案。
今や、普通の女学生の服装をしている方が恥ずかしいらしい。
ベルスター:乗機 P-40
鮫島はるか現在の僚機。
年下で後輩の様な間柄だが、フライングシャークスの幹部でもある。
はるかの事は心底慕っており、チーフが飛ぶ場所ならどこでもお供をすると言う程。
フライングシャークス
清背市を拠点とする不良飛行機乗りチーム。
鮫島はるかが立ち上げたチームで、最初は一緒に飛べる仲間と共に少数精鋭を主体としたチームだったが、
チームメンバーが増えてからは数でなぶって叩き落す様な戦法にシフトし、周辺空域をあっという間に平らげてしまった。
スクラップ置き場に建つプレハブ小屋で粗末な拠点ではあるが、複数人が寝泊まれる程度のスペースの他、複数機をとめて置ける位の広さの敷地はある模様。
チームメンバーの服装に規定は無く、フライングシャークスのエンブレムに背かない限りは自由。
(要はなめられる様な格好をするなと言う事だと思われる)
アメリカ風の文化を取り入れており、お菓子等もアメリカの極彩色のお菓子やルートビアやドクターペッパーを飲んだりしてる模様。
使用機体はP-40で統一されているが、他の機種を使用しているかは不明。
作中では「飛行鮫」と書かれる事が多い。
作中での行動
ベルスターが羽衣マキに落とされた件で登場。
「紫電改のマキ」に墜とされたと抗弁するベルスターに、本物のマキでは無く、新人飛行機乗りである「羽衣マキ」と言う情報をベルスターに見せた。
(この情報は、当時石神女子では飛行機通学を禁止する為に生徒会一派が動いていた為、生徒会一派が意図的にリークした情報。)
その後、落とし前をつける為にベルスターに羽衣マキと甘粕みやびを挑発し、おびき出す様に命じる。
自身はその間、新入生の飛行訓練を行っていた吉祥時女学院を襲撃。
完全な奇襲だった事と、不慣れな新入生を狙われた事でさしもの藤堂蘭も振り回された上でろくな反撃も出来なかった。
ベルスターに誘い出されたみやびを発見するも、目的の紫電改が見当たら無い事に文句を飛ばすも即座に襲撃を開始する。
この時、ベルスターは昔のよしみとして1対1の対決を上申しているが、却下されている。
みやびの狙いは零戦得意の巴戦(格闘戦)にもちこんだ上での各個撃破を狙っていたが、その狙いは読まれており、頭上を取った物の羽衣マキの紫電改が参戦。
鮫島はるかは従来の狙い通りの状況に持ち込んだ事で勝利を確信し、一斉攻撃を仕掛けようとした瞬間、先ほどの襲撃の復讐戦とばかりに吉祥時女学院が乱入。
長年の因縁がある事をほのめかし、藤堂蘭を落とそうとするが、本来の目的である紫電改と零戦を放置も出来ず、標的を切り替える。
この時、みやびとマキを「苦労知らずの箱入り娘」と啖呵を切ったが、「不幸自慢のヒロイン気取り」と返された事で逆上、紫電改とのドッグファイトを開始した。
ビルが並ぶ街を低空で駆け巡りながらも、優位な位置を崩さず、低空にハマったマキを得意の鮫噛で撃破しようとした瞬間、急上昇したマキの戦技「昇竜」に撃墜された。
道路に不時着した物の本人は怪我も無く無事であったが、空を勇ましく飛ぶ紫電改に見とれた上で、マキの腕前を認める事となった。
その後は暫く登場は無かったが、石神女学園 VS ダビンチ高専での戦いでは実況を盗聴した上で、トトカルチョを開催。
胴元となる事で結構な利益を上げる事に成功している。
(尚、「胴元はヤメラレないね~」と言う発言から、こう言ったトトカルチョはちょいちょい開催されてるらしい…が現実に行った場合は賭博法違反により罪になるのでやめましょう。)
このトトカルチョでベルスターは飛行機の修理代を賄う事に成功している。
高縞平の騎士女が態度を硬化させ、周辺の空域を頻繁に襲撃した時には不良嫌いの騎士女には目の敵にされていた様で、多数のメンバーを抱えるフライングシャークスでも支えきれない状況が続いていた。
その状況を見た藤堂蘭から石神女子とフライングシャークスに同盟を組む事を提案される。
(石神女子は戦力を得、フライングシャークスは戦費を賄えると言う提案)
しかし、かつての戦いとフライングシャークスの戦い方が気に入らなかった羽衣マキにより話し合う前に提案は一蹴され、孤軍奮闘する事を決めた。
その後は日夜問わず繰り返される騎士女の襲撃に防戦一方となり、自らの空域で庇護していた通学機を逃す為に出撃、護衛機をつけて離れさせたが、高空から騎士女の部隊の攻撃を食らい、フライングシャークスの半数が墜とされてしまった。
不利な状況を背負わされるも、退く道は選ばず真っ向勝負に出たが、逃した通学機から話を聞いた石神新選組である、マキとみやびが乱入。
しかし、日が沈んだことで騎士女の夜戦部隊が入れ替わりに登場。暗視装置とレーダー付きのHe-219を相手にする事となる。
まともに敵が見えない戦闘を強いられるが「目を使うな、気配を感じろ!」と言い銃撃を回避している。
騎士女の残存部隊も相手にする事となるが、羽衣マキと甘粕みやび、そして石神女子の管制によるコンビネーションで騎士女の夜戦部隊は痛手を受けて撤退。
辛くも助かった物の、真意を問いただす為に紫電改と零戦を敷地内に誘導。
ここでマキの真意を聞いた事で、お礼が口に出そうになるが不良の矜持か口には出さず、借りと言う事で和解。
これにより、石神女子とは共闘関係が結ばれる事となった。
騎士女の騒動が落ち着いた後に、石神女子の文化祭に客として参加。
特に台詞等は無かったが、的当ての出し物(ダンクタンク)にベルスターを飛び入り参戦させた。
その後の集会にも参加する物の、田村香矢と弦念エルサによって『八咫烏』結成の狼煙を上げられてしまった。
無秩序に暴れまわる八咫烏にも即応し対応していたが、騎士女やダビンチ高専、吉祥時女学院等の例にもれず八咫烏への賛同者を出してしまったが、
それがフライングシャークスの副長である「ゼネラル・リィ」だった事にはショックを隠せなかった。
これは石神女子と関わってから、チーム内部から見れば性格が「丸く」なってしまったため。
その後も独自に立ち回りを続けていたが、ゼネラル・リィと田村香矢が組んでいる事に思う事があったのか、マキに頼み騎士女との話し合いの仲介を頼みこむ。
険悪な態度を崩さない騎士女の長万部祐紀に案内され、騎士女を取りまとめている湯音・ヘルシュタインと面会。
しかし、尊敬する先輩から見放された目を「捨て猫の目」と例えたが、湯音からは「見捨てられた猿山の大将」と返された。
それぞれ大切な友・先輩を墜とせるのか証明する為に荒川第一調節池の「彩湖」上空にて対決を行う事となった。
一撃離脱戦法を使用せず、あえての巴戦で互角の腕前を披露した。
湯音と共に自分自身とそれぞれ大切な者を見つめ直した上で、お互い撃つ事無く翼で語らいを終えた。
その後、ダビンチ高専の吉川二美から横浜襲撃の情報を入手。
横浜へ向かうが、それは逢坂銭子の情報で呼び出された結果であった。
(明確に描かれていないが、決着をつけたいゼネラル・リィの要望だったと思われる)
この会合で、湯音に田村香矢が抱く信仰を上書きするヒントを与えた。
(銭子曰く、学は無いが教養はあると言う評価)
その後は、横浜上空でリィと会敵し、「頃合いだからと戻って来い」と伝えるも拒絶された。
リィは鮫島はるかに大器を見出し、彼女が各チームを纏めて八咫烏と戦う事を望んでいたが、はるか自身は面倒な事は御免と言う事と、広い空が自身の物になる訳も無いと言う事で決裂。
上空での語り合いに決着がつくと同時に、得意の鮫噛でリィを撃墜した。
横浜上空戦での消耗の為か、第二次石神上空航空戦には間に合わなかった物のフライングシャークスからはベルスターが留守部隊を率いて参戦した。
決戦後は戻ったリィに罰として、普通の女学生の様な服装をさせて遊んでいた。
(ケジメとの事)
関連人物
ゼネラル・リィ:一番最初の僚機にして親友。後に一時的に離反される。
ベルスター:現在の僚機で、良く行動を共にする。チーフである彼女を心底慕っている。
藤堂蘭:持たざる者としての羨みを含めて、何から何まで気に入らない「金持ち女」
羽衣マキ:自身を一度撃墜した本作の主人公。何度か出会う内に友人になる。
湯音・ヘルシュタイン:騎士女の幹部。直接翼で語り合った仲で、田村香矢救出のヒントを与えた。
平野飛鳥:不良仲間で、時々助けたり身元を引き受けたりしている。
矢島風子:目をかけている不良仲間でフライングシャークスに誘った事がある。喧嘩は鮫島とリィの圧勝。
北島雷奈:目をかけている不良仲間でフライングシャークスに誘った事がある。喧嘩は鮫島とリィの圧勝。