概要
紫電改のマキは漫画家の野上武志による漫画。
チャンピオンREDの2013年10月~2020年の2月まで連載された。
全15巻。
2022年時点で作者が連載する漫画での連載期間及び巻数は2番目。
(1位はガルパンスピンオフのコミックであるリボンの武者)
チャンピオンREDの付録に描きおろしのコミックスカバーなどが付く事もあった。
また、プラモデルメーカーのハセガワとコラボして、限定ながらも漫画に登場する機体がいくつか商品化された。
キット化されたのは、紫電改 / 飛燕 / 零戦 / 鍾馗 / 雷電 / スピットファイアマークIX / Bf109G-6 / C.202フォルゴーレ / 零式水上観測機 / 震電
ストーリー
石神女子高校はヒコーキ通学がオッケーでした!
石神女子高校1年の主人公羽衣マキは飛行機通学にあこがれていた。
親友の長谷川素子がレストアした紫電改に乗り込み大空へ!
「紫電改のマキ」として飛行機通学の護衛を頼まれることに。
ミリタリー×美少女の戦闘機漫画
舞台設定
我々の歴史とはちょっと違う歴史を辿った現在の(パラレルワールド)が舞台。
大戦を生き延びた飛行機が空戦やらかしてもそれが当たり前な世界である。
なお、石神女子高は元々、日本海軍の予科練訓練学校であったのが、終戦後に普通女子高に転換した学校であるのが示唆されている。
噛み砕いて言えば、ヤンキー漫画の不良を女子高生に、単車を戦闘機にした形と言えばわかり易いだろうか。また航空機の機動や戦法を昇華した「戦技」と言う必殺技が設定されている。
銃撃戦や爆弾を落とされたりとする物の、死人は出ないと言うほのぼのとしたミリタリー漫画となっている。(怪我をする人はいる。)
飛行機に乗らない人たちは空戦を見ても「元気があってよろしい」だったり、庭に飛行機が落着しても「盆栽割ったの誰だ!!」で済ませたりと大らか。(ただし、迷惑をかけたら菓子折りを持って謝罪したり、暫くボランティアとして働いたりするのは飛行機乗りとしての常識となっている。)
更には畑に農薬を撒く際に爆撃機を利用するなど、戦闘機と日常が密接している。
(飛行機の部品や、弾丸も普通に買える。)
反面、飛行機は「不良の乗り物」と言うイメージもある様で、学生からは敬遠されがち。
(実際カツアゲを行う者も少なくはない。)
飛行機は免許制の模様で、恐らく原付位の感覚で取れる。
駐機場もあり、かなりお手軽な移動手段となっているが、女子高生以外で乗ってる人は多くない。
通学等には輸送機が使われており、遠方から通学する学生の重要な移動手段となっている一方で、各学校毎に縄張りを巡って毎日のように「空戦」が起きている。その為、「通学機」を護衛する為の「護衛機」が必要とされる。
通学機のみで通学する場合、「カモ」として容赦なく落とされてしまう可能性が高くなってしまう。
また、作中の地名は一部を変えている事がある。
例:吉祥時、清背など
登場人物
石神女子高校
主人公である羽衣マキが入学した学校。
近年は日和見主義ではあるが、飛行機名門校として名高い女子高校。
かつての紫電改のマキの他、古嵐蛍等が所属していた。
現在飛行機を飛ばしているのは古嵐蛍率いる「石神新選組」のみで、積極的な管制や護衛機の増強等は生徒会が拒否している為に積極的な協力を得られていない。
しかし、腐っても名門校との事で、対空防御は万全。
学園内には様々な航空機のスクラップが転がっている。
羽衣マキ
主人公、石神女子1年生。甘いものが好き。飛行機と会話ができる。飛行センスは天性の才能により、大馬力戦闘機の紫電改を難なく乗りこなすほどである。彼女の意思とは無関係であるが、石神女子高をかつて率い、撃墜王だった同名の人物がおり、その人物の残した紫電改を駆るという事で、周囲から一目置かれている。
普段はのほほんとしているが、理不尽な行為や喧嘩を売られた時は笑って済ませず、買う姿勢を見せる程勝気な性格。また、大抵の人間と仲良くなれてしまう程のコミュ力の化け物。
大分県出身の為、度々方言が飛び出す。
「なしか!?(なんで)」「よだきぃ(めんどう/疲れた)」「すーかん(きらい)」は良く出てくる。
甘い物には目が無く、有名どころの甘味を良く食べに行く。
アメリカンな極彩色のお菓子も問題無く食べていた。
スイーツが好きだから、都会の学校を選んだとの事。
下宿している様で、別に実家ごと引っ越したとかではない模様。
紫電改
主人公が搭乗する戦闘機。元は先代「紫電改のマキ」の機体であり、大戦中に本土防空戦を戦った経験がある個体。製造から既に70年もの月日が経過したためか、九十九神化して明確な自我を持っている。
元は第343海軍航空隊か厚木航空隊、もしくは横須賀航空隊で使用された機体と思われる。一人称は俺様。
性格は好戦的でオラついている上に、マキ曰く「スケベ」。
マキの背中を時に押し、時に助けられる相棒として空を飛ぶ事となる。
プロペラの出来により性格が変わってしまい、金属3Dプリンターで作られた以前と同じ物を再現した物を付けた際はオネエ口調になり、性格も空戦には全く向か無い性格になってしまった事もある。
古嵐蛍
石神女子2年生「飛燕のお蛍」と呼ばれる。石神新撰組の実質的なリーダー。元々は作中より一年前の戦乱の時に先代「紫電改のマキ」の列機であったが、彼女の失踪後は実質的にリーダーの地位に着く。石神新選組は義勇航空隊で、先代紫電改のマキが在籍していた当時は飛行中隊規模であったが、先代「マキ」の失踪後は支柱を失った事、蛍が先代マキの担ったポジションを固辞した結果、自然消滅しかけたが、甘粕みやびやマキの入学と加入をきっかけに再興した。
序盤は事なかれ主義で、平穏を保つために争いを避ける石神女学園の生徒会とは対立していた。
(生徒会は飛行機通学をも廃止しようとしていた程。)
腕前は高く評価されており、一発の弾丸を撃たずに勝敗を決した事もある。
飛燕
古嵐蛍が搭乗する戦闘機、火力があることから、おそらく一型丙と思われる。一人称は拙者。紫電改と同じく、大戦をくぐり抜けた個体である模様。
言葉は蛍には聞こえておらず、マキと紫電改が聞く事が出来る。
甘粕みやび
主人公と同じ石神女子高1年生。「零戦のみやび」と呼ばれる。石神新撰組の二番機で、蛍を「姉さま」と慕う。私生活では、胸の発育を気にする一面を持つ。マキの加入をきっかけに周囲と溶け込んでいく。
序盤はマキの行動に憤慨する一面を見せるが、すぐに打ち解けた。
また、フライングシャークスのベルスターは小学生の頃の友人である。
飛行機神社でエンジンを取り換えた後に、相棒である零戦の声が聞こえるようになった。
零戦
甘粕みやびの登場する戦闘機。二一型。紫電改や飛燕と同じく、大戦を生き延びた個体であることが示唆されている。みやびが小学生当時にジャンク置き場から再生し、それ以来の愛機である。防弾が皆無に等しい21型故、よく落とされる。
口調は江戸弁で、性格も紫電改と同じく好戦的。
矢島風子
石神女子1年。通称「風神」乗機は二式単座戦闘機。元は普通の子供であったが、小学生当時にその当時に同機に乗っていたスケバンに可愛がってもらった事から、雷奈共々、その人物から同機と学ランを受け継ぎ、現在の愛機としている。鍾馗はレストア機なのか、意志を持つ描写はされていない。
石神女学園で例外的に飛行機を乗り回せるとして生徒会から直々に「風紀委員」に任命されていた。
その後、マキとの空戦を経て降参し、マキの舎弟となる。
(その後、ある出来事で舎弟から友人になる)
巨乳でありグラマーな体系をしているが「女子高では無用の長物」との事。
女性から好意を向けられる事が多いが、本人は鈍感なので気付いていない。
北島雷奈
石神女子1年。通称「雷神」乗機は二式単座戦闘機。風子の相方。元は野球少女であったが、風子共々、スケバンに憧れて現在の振る舞いになった事が示唆されている。
古嵐蛍が通学機の護衛の様なしょぼい活動だけを行ってると見て、いつか討ち果たそうとしていたが、蛍と戦った際には一撃も発砲されずに勝負が決してしまった為に降参した。
風子の事は誰よりも心配しており、ダビンチ高専に囚われた際は吉川二美の性格を聞いた事もあって一人で突貫し救い出そうとしていた。
また、吉川三美が風子に抱き着いた際は離そうと必死になっていた。
意外と頭は良いらしく、期末テストでは完全に撃沈した風子と違い余裕の表情を見せていた。
長谷川素子
通称モコ、劇中では紫電改、九七艦攻をレストアするなどかなりの整備手腕を持つ。自身は飛行機を祀る神社の巫女であるため、紫電改・零戦の声が聞こえる。
また、飛行機酔いをする体質で、輸送機で普通に揺られている分には大丈夫だが、空戦機動には耐えられずに嘔吐していた。
その為、最初は二人乗りとして紫電改を整備し、マキと一緒に通学する算段だったが、即座に諦めている。
鷹司恵
石神女子3年の生徒会長、右目に眼帯をしている。「石神女子最高の航空管制官」。元は蛍の同志であったが、先代紫電改のマキ失踪後に闘志を失い、日和見主義に堕ちた。しかし、マキの叱咤と先代「マキ」の幻影に諭された事から、かつての闘志を取り戻し、以後は石神新選組をサポートするようになる。
管制としての能力が非常に秀でており、夜戦の際にレーダーのみを見て指示を出し敵機を撃破する事が出来る。かつての大空戦の際には200機の戦闘機を一人で完璧に管制した程。
仲善みかぜ
乗機は雷電二一型
元七葉学園の初等部に所属していた少女で、飛行機の声が聞こえる一人。
結構なお嬢様で、家も裕福なのかクレジットカード(しかもブラックカード)を持たされている。
零戦をスクラップから再生し飛んでいた甘粕みやびに何よりもあこがれを持っていた。
優れた学力を持っているからか、イジメの対象となっており、それを面倒に思い保健室に登校し昼前に帰ると言う学校生活を送っていたが、甘粕みやびや羽衣マキ達と関わり「鶏小屋」の様な学園から飛び出し、飛び級で石神女子高校へ入学した。
みやびの妹分として、過保護な程にみやびから面倒を見てもらっている。
今時の世代で、SNS等の活用はお手の物。
雷電
薩摩弁で話す航空機で、友人のいないみかぜの数少ない友人。
友人が少ないみかぜを心配しており、どこか落ち着いた性格をしている。
一人でレストアしてくれた、みかぜのことは「御主君」として厚く慕っている。
先代紫電改のマキ
在籍中は石神女子2年。マキの先代の紫電改の搭乗者。当時の西東京界隈で最強を誇ったエースであったが、ある時に突然失踪。石神新選組の衰退の原因を作った。だが、恵の前に幻影として現れるなど、謎の多い人物。容姿はツインテールであったのが確認されている他、当時に新入生であった古嵐蛍を導き、彼女から慕われていたなど、現在の蛍に共通する点が多々ある。
紫電改の照準器は彼女が持って行ったようだが……?
吉祥時学園
藤堂蘭
乗機はスピットファイアMk.IX。西東京四天王のひとり。鷹司恵よりも立場が上になるのか、恵は彼女に敬語を使っていた。マキを圧倒するほどの戦技を誇る。鮫島はるかとは幼少期からの因縁がある模様。
余り表立って空戦は行わず、政治力でフライングシャークスと石神女学園の同盟を結ばせようとする等裏で動く事が多い。
下北服飾専門学校
留萌礼子
B29に搭乗し石女に攻撃を仕掛る。
飛行機の部品を使用したアクセサリや衣服などをバザールで売っている。
「○○っぴ」と語尾につけるのが特徴。
かつて行われた石上女子高校上空での航空戦で、紫電改に恐怖を植え付けられている。
フライングシャークス
清背を中心とした不良飛行集団。
P-40で統一された集団で、空域を勝手に通る機体は容赦なく落としていく。
反面、許可を取って通過する通学機には護衛機を付けたりもする。
元々は少数精鋭で始めたチームだったが、清背周辺でトップに立った戦法は徹底して数で囲い込むと言う堅実な戦法。
鮫島はるか
フライングシャークスの首領、乗機はP-40。幼少期に藤堂蘭と何かあったらしく、何かと彼女につっかかる。
マキに挑発されて戦火を交えるが、圧倒的な腕前による戦技で落とされた。
その際にマキ魅せられた他、後にマキと共闘した後は、頬を赤らめて感謝を述べる一面も見せた。
スピットファイアをあっという間に数機落とすなど、高い技量を持つ。
蘭の事は「金持ち女」と呼んでいる。
ベルスター
乗機はP-40。甘粕みやびは小学生の時、列機だった。現在ははるかの列機。
口調は「YO」と良くつける。
メンバーからの信頼は厚く「姐さん」と呼ばれている。
中学時代に、みやびと一緒にフライングシャークスへ入ろうとしていたが、一人で空を飛ぶと頑ななみやびと袂を分かっている。
その為か、登場当時の仲は悪く、頭からコーヒーをぶっかけている。
ゼネラル・リィ
乗機はP-40。
フライングシャークスの副首長。
鮫島はるかの親友でもあり、最初の僚機でもある。
しかし、はるかと敵対し鍛えなおす意味であえて八咫烏へ組みし、敵対する。
恰好が非常に過激。
(下乳~鼠径部までほぼ裸。表紙ではボディスーツを着ていたが、作中だと着用している様子がない)
なお、フライングシャークスの中では唯一表紙に抜擢されている。
高縞平騎士団女子高校
略称は「騎士女」で「空飛ぶ修道女」の異名を持つ。
不良の飛行機乗りからは「尼さん」と呼ばれている。
武闘派として知られ、西東京随一の精強を謳う。
ドイツ機でまとめた航空機が特徴。
トップの7人は「七騎士」と呼ばれ序列が定められている。
練度と戦力の高さは周辺地域でも随一で、ならず者のチームが越境侵犯を躊躇する程。
十字軍の様な外套を着込んでいる他、戦闘機には仏教関連の字句が描かれている。
田村"エクスペルテン"香矢
Ta152を駆る。西東京四天王のひとり。
ダイオウイカのステンシルを機体に描いている。
七騎士のトップ。
厳格な性格をしており、自身にも他人にも厳しい為、強権的な振る舞いが多い。
平時は問題無いが、大きな事態が起こるとそれが末端への負担となるも本人は意に介していない。
その為、劇中では他の七騎士数名から叛旗を翻され決闘を挑まれたが全機撃墜している。
後にある導きによって、「八咫烏」のナンバー2として周辺地域の各校と激戦を繰り広げる事になった。
湯音・ヘルシュタイン
乗機はBf109G-6,作中ではハイネ詩集をよく読んでいる。その戦技は不意打ちとは言え、子金井ダビンチ高等専門学校を圧倒した。
序列7位だったが、6位に昇格した。
普段は穏やかだが、戦闘ともなれば苛烈な気迫を隠さない。
腕前は驚異的で、敵機の真下にピタリと張り付き戦闘を続ける事も可能。
しかし、仲良くなったマキと敵対する事は心の底で葛藤として渦巻いていた。
タコが好きで、タコに纏わりつかれたいと言う願望がある。
長万部祐紀
乗機はFw190
ある事件で、手柄を一人占めする為に独断専行を働いてしまう。
その為、序列4位だったが、5位に引き下げられてしまった。
後、クーデーターに加担した際には、湯音を一時的に拘束した。
田村香矢出奔後は七騎士の一翼として高縞平の防空を行っている。
フライングシャークスや足立パイレーツとは小競り合いが多いのか「チンピラども」として毛嫌いしているが、利害の一致で手を組む事は吝かではない。
作者のお気に入りなのか、野上武志画集「空編」にて描きおろしがされている。
ウーフーのあずさ
乗機はHe219。
夜戦を得意としており、暗視装置をお年玉で購入し戦闘に使用していた。
序列は6位だったが、7位へと降格した。
耳無芳子
乗機はBf110
田村香矢出奔後の高縞平の防空を行う。
序列は不明。
七騎士として入ってはいる物の何故か七騎士として紹介されない不憫な子。
機体には般若心経が描かれている。
紗山スオミ水産高校
弦念エルサ
乗機はF2A。西東京四天王のひとり。
コルセアの飛鳥をあっという間に墜とせる程の腕前を持つ。
ある人物にひそかに従い、田村香矢を八咫烏へ引き込んだ。
子金井ダビンチ高等専門学校
吉川一美
乗機はMC.202、西東京四天王のひとりで、吉川三姉妹の長姉。同時に蛍のかつての親友。現在は袂を分った形であるが、先代紫電改のマキに率いられていた当時は戦友の間柄であり、同時に先代紫電改のマキが旗印になっていた時の彼女の幻影を追っている。しかし、二美を不意打ちで撃墜された事に激昂し、湯音・ヘルシュタインに挑もうとするが、滑走中を狙われ、敢え無く愛機は大破する。
吉川二美
乗機はM.33。三姉妹の次女。空と女好きで、某空飛ぶ豚のような性格の持ち主。腕は姉や妹を凌ぎ、三姉妹で最強を誇る。マキと互角に渡り合うが、湯音・ヘルシュタインの不意打ちにあい、撃墜されてしまった。
吉川三美
乗機はRe.2002。三姉妹の末っ子。アリエテIIの三美と呼ばれる。高縞平騎士団女子高校に学校が空襲にあった後は石神新選組の指揮下に入る。
その際、忠誠を誓う為石神新選組のマークがついたチョーカーを作成、着用している。
機体には謎の虫の様なマークが描かれているが、本人曰くめんたいことの事。
(何故か顔と触覚が描かれており、素子はイモムシだと思っていた。)
足立パイレーツ
足立区立の学校にある飛行機チーム。(学校名不明)
周辺住民からは騒音により「ゴクツブシ!」と嫌われているが、学校内での地位は高い。
(飛行機に乗るには、読み書き計算が出来ないと話にならない為。)
平野飛鳥
乗機はF4U
足立パイレーツの頭。
腕前はそれなりにあるが、四天王相手には手も足も出ない。
不良同士と言う事もあるが、フライングシャークスや、風神雷神コンビとは繋がりがある。
超低高度でのバレルロールを行う事が出来る。
七葉学園
四ツ谷にある私立の名門校で、初等部から高等部まで存在する。
お嬢様学園でもある。
しかし、みかぜ曰く狭い空間と世界で構成される「鶏小屋」であり、そのストレスを弱い者にぶつけていくと言うイジメの温床となっている一面もある。
本来は飛行機嫌いが多い。
油大路麒麟
乗機はP-38
七葉学園のトップ。
支配者階級である事に拘りを見せ、自由に空を荒らしまわるお嬢様。
その育ちのせいか、他を見下す事を憚りもしない。
それまで飛行機に乗った事は無かったが、天性の才能か他の飛行機乗りでは相手にもならなかった。
しかし、マキとの戦いで空間識失調を起こし混乱、撃墜された後は自身を見直したのか相当丸くなった。
髪の毛が蛇のように動くのが特徴。
みかぜの事は相当買っていた様で、七葉学園に呼び戻そうとしていた。
八咫烏
「空は皆の物」と扇動し、無軌道な者たちを多数発生させた上で空を荒らしまわる新興チーム。
誰にでも安く高性能な飛行機を売り、多数の飛行機をばら撒いたうえで、各校の通学機等を手あたり次第に撃墜する。
その思想に共鳴し、各校やチームから脱走し合流しており中には、そのチームの精鋭が属している事すらある。
乗機は震電
皆の空を取り戻すと多数を扇動し、空を混沌の只中へ落とした人物。
黒いゴシックな服装を着ており、その顔もベールで隠されているが……?
その他
逢坂銭子
乗機はF-82(操縦は目々)
俗にいう銭ゲバ。
クライアントから意向を受け、八咫烏に協力。
初期の騒動に深く関わっている。
銭子と呼ばれるのが嫌いで「ジェニー」と呼ばれるのを好む。
元、みやびとベルスターの親友であり、常に首からがま口の財布を下げている。
ギザ歯で笑い声は「クキキキキ」
みやびやベルスターと組んで楽しく過ごしていたが、ベルスターとの別離があった後に、みやびまでもが離れてしまい本人としては相当のショックだった模様。
しかし、みやびの事は今でも好きなのか自身を名指しで呼びかけた動画をリピートしては悦に浸っていた。
目々
眼が描かれたバンダナを目隠しの様に巻いている少女。
常に銭子に付き従っており、忠誠心は高い。
腕前も高く、みやびとマキの二人がかりで落としきれなかった程。
銭子を一人きりにした原因である「みやび」に対しては強い敵愾心を向ける。
なお、銭子がリピート動画で悦に浸っていた際は、嫉妬の目線を向けていた。
民宿神月
瑠亜
乗機は零式水上観測機
かつて地図に無い島と呼ばれ、秘密の航空隊がいた小笠原村の小島「緑ケ島」にある民宿を経営する女性。作者の別作品「月の海のるあ」の主人公「るあ」の成長した姿と思われ、「るあ」当時からの年月の経過を考えれば、年齢は最低でも50代に達しているはずだが、かつてとさほど変わらぬ若々しい容姿を保っており、作中では思春期を迎える年頃の彼女の子の存在が明らかになっている。石神女子高校の卒業生でもある。
その腕前は作中でも別次元であり、歴戦の航空機乗りが手も足も出無い程。