我らは鵺…人心など介さぬ物怪よ…敵は恐怖で押さえつけるのみ…
CV:ヤシロこーいち
概要
本名は2024年7月8日の動画にて「勘吉」と明かされた。
人物
容姿
肩まで伸ばした白髪と顎に蓄えた髭が特徴的な老齢の男性。
黒に近い紫色の着流しと紫色の羽織を着ている。
性格
少しずつ一族の在り方を変えていこうとする改革派の現当主である鵺兄に対して相談役の鵺爺と共に保守派を貫いていた。そのため、一族のためなら一般人を巻き込むことや(鵺爺に唆されたとはいえ)子供の誘拐も躊躇わない。また、鵺兄がオリオンこと祇園織文に敗れて入院する事態になった際にも冷淡な言葉を投げかけるなどまさしく人心を介さぬ鵺のような性格。
一方で自身の意向を無視して子供を誘拐したことに対して鵺兄から激しい怒りや凄まじい圧をぶつけられても一切動じないなど豪胆な部分もあり、(おからとはいえ)我が子におやつを出す、俊也に当主の座を譲った際は期待の言葉をかけるなど親としての情がないわけではない。
また、一般人を巻き込むなどの冷酷さも全て一族と銀田家を守るためであり、少なくとも私利私欲によって動く性格ではない。
祇園の報復によって多くの血が流れた事に心を痛めたのか、一族の掟で言えば紛れもない法度を犯した俊也の処分を見送り一定の理解を示したこと、俊也の意見だけでなく一族の他の者にも意見を聞く意向を示したことからも分かる通り、あくまでも一族のことを第一優先にしていることは間違いないだろう。
鵺爺死亡後は変化に対してやや前向きになったこと、各々名前で活動することを決定していること、鵺兄に対して理解を示した際の発言などから、非情に徹しつつもその実葛藤などが少なからずあった可能性も示唆されている。
その後は保守派から中立寄りの立場になったものの、時代の変化による強豪組織の台頭や自身の衰えを自覚するようになり、判断を若い者に任せるようになった。
かつては一族を統べる求心力があった事は確かであるが、求心力の衰えにより、間接的に一族の内紛の引き金となってしまった。
能力
既に引退した身なので今のところ戦闘描写はないが、息子達の実力を考慮すると彼自身も現役時代は高い実力を誇る暗殺者だったと思われる。
また、高齢ながら祇園の斬撃を跳んで避けており、完全に衰えたわけではない模様。
また、一族の運営は鵺兄に任せて隠居しているが、鵺一族の幹部達に直接指示を出すなど、未だ実権を握っており一族内でも強い影響力を持つ。
活躍
初登場。
鵺兄から、瓜生龍臣との戦闘の末、敗死したはずの鵺弟が実は生きていること、銀田栄角と敵対する毛利班と共に行動していることを聞かされる。これを裏切り行為であるとして鵺兄に始末することを指示した。
「当代のお前はこの一件、どう始末をつける?」
- 2024年1月31日の動画(瓜生龍臣→祇園織文)
終盤に登場。
鵺兄に敵の弱点を見つけるように指示していた。
「鵺とは正体不明のモノ…怪物に人心など不要…」
- 2024年2月9日の動画(瓜生龍臣)
雷一族が雇い主の秋月義一を殺害された報復として暴走し、秋月家の新当主に就任した秋月秀一の命で銀田一族の銀田隆史らまで無差別に攻撃し始めたため、鵺兄に手段を講じるように指示した。鵺兄は雷一族のトップである紫電のみを狙って事態を収めようとしたのに対して、雷一族と同じように無差別に報復する方が抑止力となると話した。しかし、鵺兄はこれを飲み込もうとしなかったため、自身が直接雷一族、そしてエルペタスを調査し、その親族をも標的とするように幹部達に指示した。
その一人として、エルペタスのトップランカーであるオリオンに彩綾という娘がいることが判明した。そして、(鵺爺に教唆されたこともあって)その娘を誘拐するように指示した。しかし、それに鵺兄が気付き、自身の意向を無視して幼子を誘拐したことに激怒しながら自身と相談役の下に来た。そして、凄まじい圧をぶつけられたが、全く動じず意志を突き付けるには非情さと力だと説いた。問答の末、鵺兄に譲歩することを選び、その娘を返した。だが、ただでは返さず、「次は殺す」という警告の紙を腰に挿し、更に背中に残酷にも十文字の傷をつけた(傷を付けたのは鵺爺であり鵺父が指示した描写はなく、鵺父の指示なのか、鵺爺の独断なのは不明だが鵺爺の性格を考えれば独断の可能性が高い)。
「馬鹿者め…意志を突き付けるには非情さと力よ…時代は変われど真理は変わらぬ…」
- 2024年2月12日の動画(瓜生龍臣)
警告を受けたオリオンが、逆に鵺一族を滅ぼす意志を固め一族の者を殺し始めたため、再度娘を狙うように指示した。
「再びその娘を狙え…暴れれば家族まで…敵方に思い知らせるのだ…」
- 2024年2月23日の動画(瓜生龍臣→鵺兄→瓜生龍臣)
回想シーンにて登場。
現役時代に幼少の鵺兄と智也におやつとしておからを出しているシーンと、鵺兄に一族の当主の座を譲って今後の一族を任せるシーンに登場した。
「当代…これから頼むぞ…」
- 2024年3月6日の動画(瓜生龍臣→鵺兄→瓜生龍臣)
セリフはないが、少しだけ登場。
鵺兄から自分の意向を無視して、祇園の娘の背中に十字の傷をつけたことについて、相談役と共に激しい怒りを向けられていた。
- 2024年3月15日の動画(智也→瓜生龍臣)
オリオンとの戦闘に敗れ入院した鵺兄を相談役の鵺爺と共に見舞いに来た。そして、冷淡な言葉を吐き捨てた。その言葉が、看病していた智也の琴線に触れたことで凄まじい圧をぶつけられる。しかし、その言葉を意に介すことなく帰った。なお、その言葉は鵺兄の耳にも入っており、鵺兄は2人とも自分が負けたことが悔しいのだろうと考えていた。
「一族の頭首がなんという姿だ…」
- 2024年6月10日の動画(瓜生龍臣)
退院して鵺爺と自身の下に来た鵺兄に彩綾の背中に傷を付けたことを責められるが、鵺爺と共に血の通わない返答で切り捨てた。
その後、鵺一族の本部に侵入したオリオンが鵺兄と戦っている現場に女鵺に知らされ鵺爺や他の鵺と共に現れた。しかし、これ以上鵺一族に刃向かえば彩綾の身の安全はないと魑魅魍魎のような顔で脅迫した鵺爺を、もう人には戻せないと悟った鵺兄が背後から切り裂いたため、激昂し鵺兄を責めるが、当主としての責務を果たしたのみという返答を聞いて、「後悔するなよ…俊也」と言ったきり何も言わなかった。なお、オリオンは鵺兄が見逃したため撤退した。
「侵入者と会話など要らぬ。早く首を刎ねろ」
- 2024年6月14日の動画(瓜生龍臣)
鵺爺を殺した処罰について話すため鵺兄を呼び出した。しかし、鵺一族の在り方について自分の中に燻っていた何かに気付いたのか鵺兄の行いに一定の理解を示した。そして、処罰については他の一族の声を聞いてから判断するとして保留にした。
「もしかするとお前のいうように変わるべき時期が来たのかもしれんな…」
- 2024年7月8日の動画(総集編)
この回にて本名が明かされると共に鵺爺が斃れたことで鵺一族を変えようとしていることも明かされた。なおその名前からとある人物を連想した視聴者が続出した。
- 2024年10月23日の動画(瓜生龍臣)
鵺兄と京一の議論において、鵺兄の改革に反発する保守派の京一から意見を求められ、双方ともに一理あるとして老いた自身ではなく次世代を繋ぐ若者達が決めるべきだと回答した。
「次世代を繋ぐ者たち自らで決めよ。それが私の意見だ」
余談
彩綾のこともあり、鵺爺共々視聴者からの好感度は低かった。しかし、鵺爺の非道さが際立ったことや彼なりに一族や銀田家のことを考えていることが鵺爺よりも明確に描かれていることから鵺爺に比べればヘイトは溜まっていなかった。
鵺兄に理解を示してからはやや株を上げており、今後の鵺一族の動向が期待される。
智也の処遇
鵺兄に始末するように指示した智也については、鵺兄は死んだことにしたらしいが、その後、成り行きで智也と出会った際には銀田家当主の銀田栄山の意向があったのか、鵺兄に説得されたのか、はたまた他に何か理由があったのかは定かではないが、破門のみの処分として命までは取らないことになっていた。その後、こちらも経緯は不明だが鵺爺の死後、智也が一族の里に瓜生を連れて帰郷できているため、親子の関係は修復されたと思われる。
また、鵺の一族は苗字がなく、「鵺の一族」として一般人と呼び分けられており、家名や血の繋がりよりも「鵺として生きる」という信念自体が一員である為の義務になっていると思われる。
その為、銀田家が全てを許したのもあるが、一般人のように一度実家を離れた智也が帰省するのは、これまでの仕来りでは異例であったと思われる。
鵺母の存在
鵺本家の家族構成は、父母と長男、次男が明かされてるが、母親は一度も現れていない(ただ、鵺兄初登場時の動画の台詞から存命であることは明らかになっている)。
鵺一族は男系家族であると思われるが、長男が「一族の最高傑作」とされる事から、母親も優秀な女鵺であった可能性が高い。
母親も女鵺の先代トップか、統括役を任されている可能性もある。
関連タグ
紫電 - 雷一族の現統領。こちらも忍者の一族の出身で、一族のためなら非道なことも躊躇わないこと、心の何処かでは非情に徹しきれていないところが共通している。こちらは現在は改心して殺し屋稼業から足を洗い、生き残りの配下と共にわらび餅屋に転身した。