作品情報
概要
前作『寄宿学校のジュリエット』に続いての学園ものだが、ジャンルを恋愛からファンタジーに変え、呪いを背負った天才魔術師と未熟な魔術師の卵の師弟を中心に描いている。マガポケ内のジャンルでは「ラブコメ」に属しているが、魔法を駆使したファンタジーバトル要素が強い。
あらすじ
魔術師を目指すが魔法が使えないスピカ・ヴァルゴは、ある時人の言葉を喋る猫に出会う。魔法が使える猫に弟子にしてもらう為、猫の言うままに呪いを解くと、二年前に命を助けられてずっと憧れを抱いていたクロード・シリウスその人だった。スピカの能力が足らずすぐに猫の姿に戻ったクロードは、利害の一致からスピカを弟子に取り、自分と同等の一等魔術師に鍛えると約束する。
晴れてディアナ校に入学したスピカと復職するクロード、そして「パンドラの箱」と呼ばれるようになる、問題児が集まったクロードカヴンの日々を描く魔法学校ファンタジー。
登場人物
主要キャラ
本作の主人公兼メインヒロイン。明るく元気でいつも前向きな14歳の少女。猫の姿になったクロードの声が聴ける唯一の人物。才能は無いがクロードのような「皆を守れる魔術師」になるべく、ディアナ校首席卒業を目指す。
本作のもう一人の主人公。若くしてディアナ校の教員を勤めていたが、2年前に呪いをかけられ黒猫の姿になってしまっている。
クールで落ち着きのある性格だが、実際には気だるい上に、相手を上手く利用して自分のいいなりにさせる腹黒さを持つ。また、少々大人げない所もある。
王立ディアナ魔術校
クロードカヴン
スピカの幼馴染。小悪魔。
怪力のドジっ子。
キザで女好きな教頭の息子。
2人で1つの身体を共有する双子の兄妹。
目立ちたがりの豪快な少女。
悪ぶっているが根は真面目。
いつも寝ている少女。
ぶりっこ。
ディアナ校の建つアラディア王国の第二王子。
肌黒の少年。キロンの側近。
クールな少女。
ヘルクレスカヴン
ヘルクレスカヴンのリーダー。他者を見下す傲慢な性格。
教員
- ジャンヌ
ディアナ校の校長を務める女性でクロードの元師匠。一見若いが、年齢は不明。
校内ではスピカ以外で唯一クロードの置かれた状況を把握しており、彼の復職と引き換えに「クロードカヴンから脱落者を出さず全員卒業させる(達成できない場合は解雇)」という試練を課す。
- ズベン・J(ジャスティス)・ライブラ
ディアナ校の教頭でアストレアの実父。
- ペテルギウス
十二星座の雑学専門講師。少々オカマ気味。
- ポラリス
魔法組手専門講師。マゾヒスト。
- プロキオン
カウンセリング講師。温厚で優しい性格。
- ペガスス・ヤマダ
クロス・マジック専門講師。キザな性格。
- ヘルクレス
ヘルクレスカヴンの担任の壮年の男性。一見温厚に見えるが、物騒な発想や一瞬のみ筋肉体質になるなど、色々とすごい。
黒蛇教団(ブラックサーペント)
- アルク・トゥルス
ゴスロリ衣装に身を包んだ少女。スピカに対して敵意を向けている。実はクロードの元教え子。
- リゲル・アルゲバル
大きなシルクハットを身に着けた男性。温厚で紳士的に見えるが、本性は冷酷で愛や絆に対して歪んだ感情と殺意を抱くサイコキラーである。
用語
アラディア王国の観光名所の1つである「とんがり帽子の世界樹」の中に存在する名門の魔法学校。
主に「ディアナ校」と略されている。広大な敷地に歴史的建造物。中高一貫で、生徒数は中高合わせて600人を超える。
- カヴン
ディアナ校におけるクラスの名称。教師1人と生徒12人で構成し、高等部の3年間勉学と寝食を共にする。また、過去に教員不在で学級崩壊を招いた経緯から各カヴンにてリーダー(いわゆる学級委員長)を1人決める必要がある。
- 魔法特性
魔法の種類は基本的に黄道十二星座によって区分され、自分の適性魔法以外の習得は不可能となっている。適性区分は以下の通り。
例外的に、十二星座に属さない特殊な魔法も存在しており、主人公スピカが所持する「再生魔法」がそれに該当する。
- 黒蛇教団(ブラックサーペント)
本作における敵対組織にして、2年前にディアナを襲った邪教徒の正体。メンバーは全員五芒星に一筆書きされた蛇のマークを体の何処かに描かれている。