概要
90式戦車とペアを組むべく、対戦車ミサイルと35mm機関砲を装備した諸外国並みの強力な歩兵戦闘車として開発された。
しかしその重厚長大さゆえ、本車が配備された普通科中隊では機甲職種の支援なしに日常的な運用は困難であったことと、この種の装甲車両の絶対条件である大量配備が困難な高価格(8億円)により、少数配備に留まった。
車体後部には普通科隊員(他国で言う歩兵)を輸送するための兵員室があり、乗員の3名とは別に隊員7名がここに搭乗可能。また兵員室内から銃を構えて外に射撃するための「銃眼」という小窓がある。これはかつて米陸軍のM2ブラッドレー歩兵戦闘車にもあったが、装甲板に穴を空けるので防御力が低下する問題があった。M2ブラッドレーでは改修で撤去されたものの、本車では現在も撤去されていない。
普通科隊員の輸送を主任務とする車両としては他に96式装輪装甲車が同時期に採用されており、全国の各部隊にはこちらが充てられている。
本車は長らく日本唯一の歩兵戦闘車だったが、24式装輪装甲戦闘車が後に陸自で採用された(後継ではない)。また、直接的な後継として装軌共通車体の開発が進められているとされるが、こちらは具体的な調達計画は現状無い。
派生型として、車体を流用した99式自走155mmりゅう弾砲がある。
基本諸元
以下ウィキペディアより抜粋
- 全長:6.8m
- 全幅:3.2m
- 全高:2.5m
- 重量:26.5t
- 乗員数:3名+兵員7名
- 武装:90口径35mm機関砲KDE
- 副武装:79式対舟艇対戦車誘導弾発射装置×2、74式車載7.62mm機関銃
配備部隊
陸上自衛隊
総配備数 68両(平成16年度を以て調達停止)
以上抜粋終わり