概要
防衛大臣が直轄する富士学校の隷下にあり、主に幹部自衛官の教育、戦闘訓練支援を担当する。また、富士総合火力演習の主力部隊として展示演習も行う。
教育支援を行うことから、全国の部隊から推薦された優秀な隊員を集めており、装備も陸自最新鋭の装備が多数配備されている。10式戦車や19式装輪自走155mmりゅう弾砲などの新鋭装備が優先的に配備されたほか、大半が北海道の部隊に配備されている90式戦車や89式装甲戦闘車も纏まった数が揃えられている(少数であれば茨城県・土浦駐屯地の武器学校にも整備訓練用として配備されている)。
主な部隊として普通科教導連隊、機甲教導連隊、特科教導隊の3つの部隊が存在しており、それぞれ普通科、機甲科、特科の訓練を支援する。さらにこれらを支援する施設科の部隊として教育支援施設隊が存在する。総隊員数は3,000~4,000人強程度。
教育部隊だが精鋭の人材と装備を多数取り揃え、規模も陸自基準で旅団規模の大部隊であり、さらに事実上防衛大臣の直轄部隊でもあることから、有事の際には教導団が丸ごと機動予備戦力として運用されるのではとも言われている。
ただし、自前の後方支援部隊は持っておらず、仮に有事で活動する際は他部隊からの支援を必要とする(普段は東部方面後方支援隊の富士教育直接支援大隊が後方支援を担当)。
主な部隊
※2024年7月時点
- 富士教導団本部(富士駐屯地)
- 富士教導団本部付隊(富士駐屯地)
- 対舟艇対戦車隊:96式多目的誘導弾システム(長射程対戦車ミサイル)を装備
- 普通科教導連隊(滝ヶ原駐屯地)
- 機甲教導連隊(駒門駐屯地)
※最近まで74式戦車を装備する第4戦車中隊が存在したが、74式の全廃に伴い、機動戦闘車中隊に改編された。また、戦闘中隊にも16式機動戦闘車の増強が行われた。
- 特科教導隊(富士駐屯地)
- 本部管理中隊
- 第1射撃中隊:155mmりゅう弾砲FH70を装備
- 第2射撃中隊:155mmりゅう弾砲FH70を装備
- 第3射撃中隊:99式自走155mmりゅう弾砲を装備
- 第4射撃中隊:19式装輪自走155mmりゅう弾砲を装備
- 第6射撃中隊:12式地対艦誘導弾を装備
- 情報中隊:FFOS遠隔操縦観測システム(ドローン)を運用する空中標定小隊が所属
※最近までMLRSを装備する第5射撃中隊が存在したが、2024年3月に解体された。
- 教育支援施設隊(滝ヶ原駐屯地)
- 隊本部
- 第1施設小隊
- 第2施設小隊
- 第3施設小隊
- 交通小隊
- 渡河器材小隊
- 富士教導団教育隊(滝ヶ原駐屯地)