概要
日本で開発された短射程の空対空ミサイル。正式名称は90式空対空誘導弾。
90式とあるように1990年に航空自衛隊で制式化され、F-15J/DJ、F-2、F-4EJ改などの空自の戦闘機に搭載されて運用される。
それまで用いられていたアメリカ合衆国製のAIM-9Lサイドワインダーの後継として三菱重工と防衛省技術研究本部により開発された。
通常の赤外線に加えて紫外線を組み合わせた二波長光波誘導を採用しており、フレアなどの妨害に強くなっている。AIM-9Lと同様、敵機を真正面からでも照準できる全方位交戦能力を備え、さらに高いオフボアサイト能力(自機の正面から大きく逸れた位置の敵機を照準する能力)を有している。一方で、開発費削減に努めたにも拘らず、調達価格はAIM-9Lの倍額となってしまった。
2,000発近くが調達されたが、現在は既に後継のAAM-5(04式空対空誘導弾)に生産を切り替えている。