概要
アメリカ合衆国で開発された中射程の空対空ミサイル。通称「スパロー」。
世界初のBVRAAM(視程外射程空対空ミサイル:人間が目視できる限界距離の20nm≒37kmよりも遠くの敵を攻撃するミサイル)である。
最初期型が1950年代に誕生して以来、改良に改良を重ねて段階的に性能を向上させつつ、アメリカ軍や西側諸国の空軍に幅広く配備されている。日本の航空自衛隊でも運用されている。
誘導にはセミアクティブ・レーダー・ホーミング方式を採用し、これは発射母体の電波誘導によってミサイルを敵機に誘導する方式となっている。
初期型の配備当初は作動不良の高さなどが問題視され、ベトナム戦争では同士討ちまで多発してしまったが、その後は電子機器の発達や技術進歩により劇的に性能を向上させ、湾岸戦争では多数のイラク軍機を叩き落としている。
近年はAIM-120やAAM-4等、発射母体に頼らず敵機を自動追尾するアクティブ・レーダー・ホーミング方式のミサイルが主流となっているため、徐々にこれら新世代のミサイルへと更新されつつある。
派生型として艦対空ミサイル型の「RIM-7シースパロー」や、対レーダーミサイル型の「AGM-45シュライク」がある。