概要
通称「マーベリック」。
戦闘機や攻撃機から発射し、戦車から陣地まで多様な目標に対する攻撃に用いられる。
1968年から開発が始まり、1972年8月からアメリカ空軍へ配備された。後に海軍や海兵隊にも配備されており、同盟国や友好国へも輸出されている。輸出されたマーベリックは第四次中東戦争やイラン・イラク戦争で多数の地上目標を撃破し、1991年の湾岸戦争では5,000発がイラク軍の戦車・装甲車などに対して使用され、85%の命中率を記録する圧倒的戦果を誇った。
弾頭部分は着弾とともに爆発する57kgの成形炸薬弾頭と、弾殻を厚くして遅延信管によって装甲の貫通後に目標内部で爆発する136kgの榴弾の2種類からなる。誘導はTV誘導からレーザー誘導、赤外線誘導など派生型ごとに複数ある。比較的小型なことから、1機に複数発を搭載することも可能。
また、当初赤外線カメラを装備していなかったA-10攻撃機では、夜間任務でAGM-65を搭載し、AGM-65を赤外線カメラとして代用するケースもあった。
日本では海上自衛隊が導入しており、P-1哨戒機に対艦ミサイルとして搭載される。対艦ミサイルとしては小型なことから、恐らくは不審船などの小型な敵対船舶への使用を想定していると思われる。