概要
アタリコープが1989年9月1日に発売した携帯ゲーム機。価格は約180ドル。
発売翌年の1990年に日本やヨーロッパでも発売された。日本での価格は29800円。
特徴
世界初となるカラー液晶搭載の携帯ゲーム機である。
同時に、当時は携帯機どころか据置機にすら搭載されていなかった回転拡縮表示機能を実装している。
(据置機でこの機能を実現するのは1990年発売のスーパーファミコンが最初である)
画面を逆向きに表示し、本体を上下逆に持ってプレイする左利き用のモードも搭載されている。
中には縦持ちするタイトルもあった。
だが当時のカラー携帯機の宿命か、致命的に電池の持ちが悪い。
大きくて重い本体(電池を含めると700グラム)もユーザーから不評を買った。メイン画像を見ても大きいが、「ニンテンドースイッチ(携帯モード)と同じくらいじゃない?」と思う人も多いが、実際はニンテンドースイッチよりもやや大きくて分厚く携帯するには大きすぎたのだ。
(ちなみに、この30年後にはデスクトップパソコンと比べても全く遜色ない、充電式の携帯型ゲーミングPCが登場するなど、携帯性が大幅にUPした。)
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ちなみに初期のゲームソフトはフラットな形状で本体から非常に取り出しにくく、ラジオペンチで掴まないと抜けなかった逸話がある。後にゲームカードのデザインの改良で解決はされたが。
安価で稼働時間の長いゲームボーイや、人気のソニックシリーズを移植されていたゲームギアと競合しており、売れ行きは芳しくなかった。
1991年7月に本体サイズを若干小型化、省電力化して稼働時間を1時間程延ばした、改良型にあたるLynxⅡを発売した。価格は驚きの99ドルである。
(それでもゲームギア並みの大きさだった。ニンテンドースイッチとほぼサイズは同じ)
しかし開発コストが高くサードパーティーの支持が集まらなかったため、常にソフト不足に悩まされた。
最終的な販売台数は200万~300万台。
湾岸戦争では、米軍に娯楽品としてLynxを提供していたという逸話が残っている。米兵に人気があったのはゲームボーイのようであるが。
別名・表記ゆれ
関連タグ
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