概要
米アタリ社が1982年11月にAtari2600の後継機として発売したゲーム機。
当初アタリはAtari2600の上位互換機を開発していたが難航し、その間にコレコビジョン等の高性能な競合機種が発売されたため、Atari2600との互換性を断念し、急遽同社が発売していたAtari800というホビーパソコンをゲーム機仕様に仕立てたものを投入した。しかしAtari800とは互換性が無く同じソフトも使えなかった。
価格は250ドル。
なおAtari2600の上位互換機は、1986年にAtari7800として発売されている。
特徴
まず何と言っても特徴的なのは初代XBOXをも凌駕する巨体である。
本体背面についているフタを開くとコントローラーを2個収納できるスペースがあるのだが、これも本体の大型化に一役買っていることは想像に難くない。
AVGNのレビュー動画で、少なくともビール瓶1本が収まるぐらいのスペースであることが確認されている。
パソコンをベースにしているため性能面では競合機種に決して見劣りはしない。グラフィック能力も当時のゲーム専用機としてはほぼ最高性能を実現している。
コントローラーに当時としては画期的だったアナログスティックを採用しており、他にトリガー4つとテンキーとポーズボタンとリセットボタンが付いていて計18個もボタンが付いていた。ゲーム機としてポーズ・リセットボタンが搭載されたのは本機が初めてであり、以後この二つの機能はほとんどのゲーム機に標準搭載されている。
だがAtari5200のアナログスティックは操作性が悪い上に耐久性も低く、すぐ壊れるためユーザーからは極めて不評だった。
販売
アタリの次世代機として期待されたゲーム機だが、コントローラーの欠陥もあって人気が出なかった。
Atari5200のソフト不足は最期まで改善されず、互換性が無いことが災いして他社ハードのみならず自社機種とも競合してしまい、販売不振のまま2年足らずで生産中止された。
一方で、アタリはAtari2600も併売しており、Atari2600にも引き続きゲームソフトを供給し続けていた。1984年には新型としてAtari7800の供給を開始…するつもりだったがアタリショックのドタバタで1986年にずれ込んだ。Atari7800はAtari2600との後方互換性を採用したことで、ソフト不足をAtari2600のゲームソフトで補っている。
目玉ソフトは「スターレイダース」というファミコンで発売された「スターラスター」の元ネタになったゲーム。しかしAtari5200と同スペックのホビーパソコンAtar400/800用が2年も前に発売されていたことから、Atari5200の普及を促すソフトにはなり得なかった(Atar400/800版はキラータイトルとなった)。他にアーケードゲームを移植したスターウォーズやポールポジションⅡなども発売された。
別名・表記ゆれ
関連タグ
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