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D機関

でぃーきかん

D機関とは、柳広司著の小説およびアニメ「ジョーカー・ゲーム」シリーズに登場する組織の事である。
目次 [非表示]

全てを欺き、生き残れ。

概要

昭和十二年秋に、結城中佐の発案で設立された「情報勤務要員養成所設立準備事務室」の通称。

戦前に実在した諜報機関である陸軍中野学校をモデルとしている。

アニメでは結城中佐と、D機関第1期生にあたる8人と蒲生次郎、そして連絡係である佐久間中尉を指す事が多い。


「死ぬな・殺すな・とらわれるな」の三ヶ条を絶対戒律に掲げている。平時に置いて「人の死」とは他の何より注目を集める事柄であり、必ずその国の警察機構を動かす事態を招く事、またスパイが死ねば管轄していた情報網や協力者が宙に浮き、窮地に自決を選択する事は状況に何の好転も生まない事から殺し自決をスパイにとってのタブーとしている。特にその最悪の選択を起こしやすいとされる『とらわれる事』を最大の禁忌としており、これらが軍人教育を受けた者を基本的に登用しない大きな理由となっている。


また、機関員に採用されるのは男性のみとなっているが、これは女性は『愛』や『憎悪』によって人を殺す事があるとしている為である。


発足当初は「諜報活動は卑怯で卑劣な行為であるため、日本の武士道に反する」という風潮のために陸軍内で猛反発が起こり予算が下りず(このため軍人と分かる言動をした者に対する罰金規則が設けられる)「大東亞文化協會」と書かれた小さな木札が吊り下げられた九段坂下の愛国婦人会本部裏手にある古い鳩舎をもらい下げて改装したものを使用していた(なお、元々小屋に住んでいた鳩たちは結城中佐の命により伝書鳩としての役割を果たすため、引き続き機関生達によって飼われている)が、「ジョーカー・ゲーム」にて陸軍に貸しを作ってからは、東京郊外にある鉄筋コンクリートで出来た三階建てのビル一棟をまるまる所有している。


選抜

ジョカゲ「化け物たちの誕生」

D機関に属する為にはまず選抜試験を受ける。試験は受験者に対し多種多様な方法で行うが、そのどれもが(佐久間中尉曰く)奇妙奇天烈な試験ばかりで、

ある者は建物に入ってから試験会場までの歩数ならびに階段の数を尋ねられ、またある者は品物が置かれた机の上に広げた世界地図からサイパン島の位置を尋ねられ(ちなみにその地図からは意図的にサイパン島が消されている)、受験者がその事を指摘すると、今度は机の上にどんな品物があったのかを質問され、他にも全く意味を持たない文を幾つか読まされた上に、数時間経った後その文を今度は逆から暗唱させるといった試験もある。

しかし、受験者達の中には先ほどの文章試験はまだ序の口で、歩数と階段の質問では途中の廊下の窓の数から開閉状態とひび割れの有無、地図の質問に至っては品物を全て正確に答えただけではなく本の背表紙に書かれていた書名や吸いかけの煙草の銘柄まで言い当てる者などが少なからず現れた。さらにその中から結城中佐の審査と判断によって選ばれた十数名(アニメでは8名)が、晴れてD機関の訓練生となり、寝食を共にしながらスパイとしての訓練を受ける。


訓練内容

D機関での訓練は実に多岐に渡るが、全てが精神と肉体の極限を要求されるものばかりである。

スパイの基本となる爆弾無線の扱い方、自動車飛行機などの乗り物の操縦の他、数カ国語に及ぶ外国語の取得、国体論、宗教学、国際政治論、医学、薬学、心理学、物理学、化学、生物学といったさまざま講義に、孫子やカウント、さらに常人が聞いた事も無いような様々な思想家や戦術家についての議論といった勉学事項(これらは主に高名な大学教授が講師に招かれて行なわれるが、ごく稀に結城中佐が直々に教鞭をとる事もある様子)に、変わった所では刑務所にいたプロのスリや金庫破りによる実技指導に、手品師によるカードのすり替え術、ダンスや撞球に歌舞伎座の女形を招いた変装技術、プロのジゴロによる女性の口説き方の実演なども行なわれる。

機関員達はこれらの技術を駆使して、ある時は着衣のまま冷たい水の中を泳ぎ、その後夜通し仮眠も取らずに移動したのち前日に丸暗記させられた複雑極まりない暗号を自然な言語のように使いこなし、ある時は完全な暗闇の中、指先だけの感覚を頼りに短波ラジオを分解して再び使用可能な状態に組み立てる訓練を行い、ある時は竹べら一本で後も残さず封書を開封し、またある時は鏡に映った左右反対の文字を一瞬で読み取って暗記しする事を求められ、さらに命令書はどんな複雑なものでも読んだその場で必ず破棄されなければならず逆に破棄した命令書をどうやったら復元出来るかを叩き込まれる。こういった授業が深夜まで及ぶこともある。

ちなみにD機関が機関員達に用意した寮に門限はなく、訓練が終わると彼等達はしばしば街へ夜遊びに興じている。しかし、実際これらは講義によって取得した手練手管を試す為の実施試験に等しい


機関員達

D機関の機関員達は全員が偽名を名乗り万が一問われた場合も偽の経歴を答える。原作では全員少尉の階級が与えられている。

基本的に機関員達は地方人(陸軍用語で軍人以外の民間人の事)が大半だが、ごく稀に結城中佐が直に勧誘した軍人や役人が所属している事もある。

また彼等は全員髪を伸ばして背広を着用し、軍人を思わせる坊主刈り軍服の着用は禁止で、軍人の出入りも許されない。

アニメではさらにスパイである事を反映させるため、機関員達の顔が意図的に識別しにくいように作画されている。実際キャラクター原案を務めた三輪士郎氏も、当初監督から「モブ顔を8人描くつもりでお願いします」と言われてかなり困惑したらしい。


関連イラスト

DIf,

花×D機関「スパイのお仕事7」告知イラスト+メイキング

【JG】D機関【8/26スパイのお仕事4】告知イラスト


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ジョーカー・ゲーム 結城中佐 佐久間中尉

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