概要
GIUKギャップとは、大西洋沿岸をソビエト連邦・ロシア連邦から守る軍事的な防衛線で、デンマーク領グリーンランド、アイスランド、デンマーク領フェロー諸島、イギリス本土、大陸から構成されている。GIUKはグリーンランド(Greenland)、アイスランド(Iceland)、英国(United Kingdom)に由来する。
20世紀後半に起きたアイスランドとイギリスの漁業紛争、いわゆるタラ戦争では、アイスランド政府がソ連を中心とする東側諸国への転向を仄めかし、英国が漁業権に固執したせいでGIUKギャップに穴が空いてしまうと揺さぶることが奥の手であった。
冷戦終結後はあまり意識されることはなかった。しかし米国で台頭し、ロシアのプーチン政権による情報操作で支援されたこともあり返り咲き当選したドナルド・トランプ大統領が米国によるグリーンランド購入を提案(というより半ば脅迫)を始めたことで、GIUKギャップに穴が空くことが懸念される。