解説
この設備はアメリカ合衆国アラスカ州の国立アラスカ大学が設置していたアンテナ群施設であり、アメリカ空軍が管理していたOTHレーダー(水平線以遠を電離層を反射させることにより測定するレーダー、日本には所沢や千歳などに存在した)の跡地に、1980年代の終わりから建設が始まり、2005年の終わり頃に完成したものの、アメリカ空軍は施設の老朽化のため2014年に閉鎖したとされる。
目的
説明によると電離層における自然現象、例えばオーロラなどの測定用のために造られたと言われており、このプロジェクトのためアメリカの14の大学が協力したとされ、更に国防総省も関わっているものの、これらのデータは表向きには公開されている。
MUレーダー
京都大学が滋賀県甲賀郡の山中に設置してる施設であり、一般人でも(有料で)見学は可能となっている。
※ちなみに京都大学側はアラスカ大学同様にMUレーダーは兵器説を否定しており、このレーダーの出力は1MWとのことで、放送局の出力の1000~20倍程度である。
陰謀論
この設備は特に陰謀論的な立ち位置では「電波を使用した何らかの兵器」として喧伝されており、現在日本を含めた世界中でこれとよく似た(とされる)施設が存在しており、この種の施設を「HAARP=アンテナ群施設」として見ている。
通信破壊兵器疑惑
この種のレーダーは無線通信を妨害することで知られており、例えばOTHレーダーは短波放送やアマチュア無線などの通信を妨害するとして知られており、またこの計画にアメリカ軍も関係していたため、この施設も無線電波の妨害、あるいはその種の兵器の開発を目的としたものとして疑われていた。
ビーム兵器疑惑
強力なビーム兵器である、という意見が存在したが、詳細は不明である。
気象兵器疑惑
このHAARP施設は元々テスラコイルが高周波を出す原理を強化発展させたものと言われており(テスラコイルの生みの親であるニコラ・テスラ自身もコイルの使い方について「その気になれば地球をりんごのように真っ二つにできる」という言葉を言わしめた)、軍事目的や政治利用のために度々使用されたとされる。
この「兵器」でできること
気象兵器とはハリケーンや台風などの発生及び進路操作と電離層の反射を利用した目的地に小規模から巨大地震までの地震の発生を誘発させることが可能とされる。
反論
但し、地震に関しては相対関係が逆、すなわち「電離層の霍乱で地震が発生可能となる」ではなく、「地震が発生することによる地殻変化により電離層の霍乱が発生する」とされ、台風などに関しても、放送局や無線装置の出力の20~2000倍程度の出力でそのような状況が発生するのかは不明であり、放送局と天気の関係も取り沙汰されていない以上、この話はナンセンスである。
関連動画
関連サイト
アラスカ大学:HAARP | Geophysical Institute