概要
まんがタイムきららMAXで2022年2月号から連載されている漫画作品。作者はムクロメ。
メンタルとバイタリティに振り切った主人公が、弱体化したクトゥルフ神話の邪神や種族を捕獲する「闇バイト」に勤しむ4コマコメディ漫画。
無法地帯気味なコメディパートに対し、ホラーパートでは劇画調の絵柄に様々な演出を駆使しクトゥルフ神話の恐ろしさを描いている。
また単行本の巻頭描き下ろしでは深淵に魅入られた者たちの心情が詩的に綴られておりコズミックホラーの神秘的な一面もカバーされている。
あらすじ
素パスタと水道水で糊口をしのぐ極貧高校生の黒乃あかりは高額時給に目がくらみ、怪しげなオカルトショップ「輝くトラペゾヘドロン」のバイトに応募する。
気になる仕事内容は、人間世界を脅かす闇の存在暗黒ぬいを捕獲すること!
一時的狂気に陥ったり死んだり生き返ったりしながら 今日も元気に闇バイト~★(芳文社単行本ページより一部引用)
登場キャラクター
- 黒乃あかり(くろの ~)
本作の主人公。
その才は元気であり、大抵のことではSAN値チェックすら発生しない。
また金への執着もある意味才であり、
女両津、銭ゲバアタッカーなどとあだ名されている。
彼女の存在によりギリギリ本作のジャンルがコメディに踏みとどまっている。
- 明治こよ(めいじ ~)
あかりのバイト仲間で同じ高校に通う。
その才は魔術であり、アメンパインから借り受けた魔術書で星の精を呼ぶことが出来る。
もともとオカルトに興味を持っており、そっち方面ではあかりのことを言えない金銭感覚を発揮する。
本作の不憫担当で店や学校ではアメンパインやあかりに丸め込まれ、バイトに出れば事あるごとにSAN値直葬される。
オカルトショップ「輝くトラペゾヘドロン」の店長。
陰鬱な店内を彩るためカワイイ暗黒ぬいを集めるべくバイトを募っている。
魔術の才はずば抜けており、ワープゲートの作成、あかり達を模した身代わりぬいぐるみの作成やそれを介した通信or監視、他人の夢への人を送り込む等おおよそのことは可能。
様々な面で怪しいことこの上なく、怪しんでも口八丁や賃金交渉で丸め込んでくるので質が悪い。
ただし、バイト中は身の安全”は”保証される、暗黒ぬいというかたちでの邪神たちの拘束など、結果として人類の安全に繋がっている、あくまで今のところは、だが。
- 蟲野なごみ(むしの ~)
アメンパインが連れてきた新人バイト。
ありとあらゆる虫が寄ってくる特異体質。
そのため周囲に避けられており、結果として自己評価が低くなり非常にネガティブ。
時に(怪異に遭遇し続けて少したくましくなった)こよの代わりとばかりに精神を削られ、時にこよと共にあられもない姿にさせられる。
戦力としてあかりに貸し与えられた奉仕種族。
ある特定の場合を除いて戦力、労働力としては申し分ないが、不定形で至るところに目がある外見とコミュニケーション能力に難がありドMなこともあっていろいろな意味で相手をしていると精神が削られる。
何気に1巻表紙を飾っている。
ここで命果てた者として魂の状態で店内を彷徨っていた真理の探求者。
ひょんなことからこよの肉体を乗っ取る形で復活するも、若者の体を奪ってしまったことを知りアメンパインにこよの魂を肉体に戻すよう依頼した。解決後は元の肉体こと知りすぎた研究者の骸(頭部)に魂が捕らわれた状態で時折登場する。
突如輝くトラペゾヘドロン内に現れた幼女。
見た目相応の無邪気さとそれゆえの残酷な振る舞いで夢の中に引き込んだこよを追い詰める。
その正体はクトゥルフと人間との娘。半分人であることから邪神たちほど星辰の影響を受けずに活動できるため、父の復活をもくろみ暗躍している。
初回遭遇時は夢の中であったため捕獲が出来ず、逃げおおせた後もたびたび人間を釣っては締めている様子。
用語
- 輝くトラペゾヘドロン
アメンパインが経営する陰鬱でおぞましさすら感じるオカルトショップ。
クトゥルフ神話にまつわるアイテムや暗黒ぬいを取り扱っている。
認識していなければ入口を見つけられない、品揃えの充実に伴い店全体の面積が拡張するなどの店自体もオカルトである。
暗黒ぬいの捕獲、お客である人外の接客、お客ではない人外による希少品や暗黒ぬいの強奪といった様々な危険に見舞われるため時給5000円+臨時報酬や見舞金といった高額報酬が支払われている。
最近は潜在的反乱分子に店内を荒らされがち。
- 暗黒ぬい
バイトの主業務である捕獲対象の生きたぬいぐるみ。
その正体はクトゥルフ神話に登場する種族や邪神だが、星辰(星の配置)が「カワイイ♡配置」とやらになったため大幅に弱体化しぬいぐるみになった。邪神と人との子らは星辰の影響が出にくいためある程度は人として活動できるものの、弱ればぬいぐるみとなるのでこちらも捕獲対象である。
この状態でも迂闊に近寄ってきた人間を発狂させることくらいは出来るが、あくまで瞬間的な、もしくは一発限りの力の行使に過ぎない模様で、その後はぬいぐるみサイズなことも有りショゴスのみならず女子高生に物理的に抑え込まれる。