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T360

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てぃーさんびゃくろくじゅう

ホンダが製造していた軽トラック。ホンダとして量産に至った初の四輪車であった。

概要

ホンダが1963年8月から1967年11月まで製造・販売していた軽トラック

ホンダ初の四輪自動車にして、日本の量産四輪車初のDOHCエンジン搭載という野心的なトラックであった。

当初ホンダは軽オープンスポーツカーS360の開発を進めていたが、試作車を見た藤沢武夫専務(後の副社長、ホンダの実質的経営者であった)の「まだオートバイの販売網しかないホンダではまず商用車を」という意向でトラック開発に方向転換した。

本来S360用に開発していたエンジンを搭載したため、排気量360ccながら水冷DOHC直列4気筒で4連キャブレターという破格のスペックで登場。「ツインカムエンジン付きのトラックを作るのは世界広しといえども、他にはアルファしかない※」とまで言われたこのエンジンは、高回転の4ストロークで高性能化に邁進する本田宗一郎の拘りが詰め込まれていて、8500回転で最高出力30馬力を発生し、当時のスバル・サンバー(18馬力)など2ストロークのライバル勢を軽く圧倒していた。見学に来たトヨタの技術者は「素晴らしいエンジンですが、本当にこんな軽トラ売る気ですか」と言ったらしい。

ただし、ホンダの四輪処女作ということで各所の設計が甘く故障や不具合も多発し、度々改良が行われることになった。自慢のエンジンも、ピーキーな特性で扱いづらく販売は振るわず、また「エンジンだけで原価割れしていた」と言われるほどコスト高だったことから、ホンダとしても儲かった車種とは言えない。後継のTN360では、この反省を生かしてマイルドな2気筒エンジンを搭載する事となった。

派生車種として小型トラック版T500があった。オプションパーツにタイヤ交換の要領で装着できる後輪用ゴムキャタピラー「スノーラ」が存在した。

そのオーバースペックぶりから「オバケ」「スポーツトラック」とまで呼ばれた本車は、現存する個体は数少ないものの、愛らしい見た目と高性能ぶりから知名度と人気は現在に至るまで高い。

※アルファロメオの四輪駆動車「1900マッタ」のこと。ちなみにマッタとはイタリア語で"狂気"、"常軌を逸した"という意味である。

その他

アキハバラ電脳組』作中では強力なジャミングにより一切の電子機器が動かなくなったアキハバラの町を走り抜けるという活躍を見せる。

普通の車両であればエンジン制御コンピュータが動かず走れないところだが、T360は原始的な制御機構であり、メカニカルな旧車であるという点を生かした結果である。

このような表現は後のワイルドスピードシリーズでも見られ

  • EURO MISSIONでは電子ジャマーで痛い目を見た後にドミニクが今後の作戦車両として旧車の調達を命じる
  • ICE BREAKでは逆に、NYを走る電子制御車(モブキャラ)が一斉ハッキングされブライアンたちに襲いかかってくる

というネタが存在している。

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