概要
『Dead by Daylight』に登場する殺人鬼(キラー)の一人。
2018年6月12日にリリースされたDLC『Chapter VIII: "Curtain Call Chapter"』にて実装された。
呼称の意味は「道化師」。
名前の通り道化師の見た目をしており、過去にはサーカス団に所属していた。因みに日本ではよく「Pierrot(ピエロ)」とも表現されるが、これはフランス語由来の単語で、クラウンの内でも馬鹿にされる芸風をメインとする者を指す言葉である。特徴として「観客から嘲笑されているが、その裏で悲しみを背負っている」という意味を表現してメイクに涙マークを入れている。そのため本項のクラウンはピエロに該当しないともとれるが、既に定着してしまったためか本作の訳文でも凡そ「ピエロ」と表記されている。
人物
本名/偽名 | ケネス・チェイス(Kenneth Chase)/ジェフリー・ホーク(Jeffrey Hawk) |
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性別 | 男 |
出身地 | アメリカ |
声優 | Sébastien Duval |
長身にふくよかな体格の大柄な殺人鬼。
本作オリジナルのキラーの中では珍しいガチモノの快楽殺人者。
指をコレクションするのが趣味であり、彼にとって価値があるのは指だけで、指を手に入れる手段として殺人を行う筋金入りの変態。
メイン武器の鳥の羽をモチーフにしたバタフライナイフの「マダム・バタフライ」と、今作二人目となる飛び道具の「寸劇のトニック」を使って生存者を追い詰める。
背景
ケネス・チェイスとして
1932年、難産の末にケネスはこの世に生を受けるが、その影響で母はまもなく他界してしまう。
愛する妻を失ったことから父親はケネスのことを嫌い、彼が成長するにつれてその溝はただただ深まるばかりで、酒に溺れるようになっていった。
学校に通い始めたケネスは、学業はあまり得意ではなかったが、この頃から体格に恵まれ運動能力に秀でていた。いつ頃からか学校の帰り道に、ケネスは落ちている羽を集めコレクションするようになった。羽の軸から生えてくる羽毛やその柔らかい感触に次第に虜になっていった彼はある時庭のバードフィーダーにやって来る鳥を一匹捕まえようと試み、彼は地元の歯科医から麻酔薬を入手すると、バードフィーダーに罠を仕掛けて獲物がかかるのを待った。
そして、彼は一羽の罠にかかったロビン(ヨーロッパコマドリ)を捕まえた。麻酔が切れれば放すつもりのケネスだったが、彼はロビンが目覚めてもその手の力を緩めることなく握り続け殺した。
その後、彼はかつて集めた古いコレクションを捨てると、そのロビンの羽を元に新しいコレクションを始めた。
彼の獲物はリス、アライグマ、犬と徐々に大きくなっていき、麻酔薬の扱いも上達した。
そしてある時彼の街で一人の若者が行方不明になる事件が起こった。その2、3ヶ月後にケネスの父親が葉巻の箱を開けるとそこには人間の指が入っており、その様子を見たケネスは街を立ち去り二度と戻ってこなかった。
ジェフリー・ホークとして
その後彼は旅周りのサーカス団に会い、その力の強さを見込まれ働くこととなった。
このときから彼は“ジェフリー・ホーク”と名乗るようになる。
その後10年間ジェフリーはサーカス団で働いた。その間に彼は酒、ジャンクフード、ドラッグに溺れていたが、子供の頃ロビンを殺したときの衝動が再び湧き上がったことでサーカス団は彼の隠れ蓑となった。
ピエロのメイクと衣装に身を包み、犠牲者を麻酔薬で眠らせ自らのキャラバンに運び込み、犠牲者が起きて縛られどうすることもできないことに気づく姿を見てから彼の楽しみは始まった。そして犠牲者が弱りきったときジェフリーは彼らの最もきれいな指を探して切り落とし、舌の上に乗せることもあった。
そして彼はその指をコレクションとして加え、死体は処分した。
これらを繰り返していくうちに、彼はピエロの格好をした自分こそが本当の自分だと思いこむようになった。
しかしある時不注意で獲物を逃してしまい、彼はそのままサーカス団から逃げ出しさまよった結果、霧の深い森にたどり着き、そこでまた新たな獲物を待ち受けるのだった。
性能
※以下、2024年9月現在の性能や効果であり、調整やリワークが入っている可能性に注意。
基本情報
移動速度 | 4.6m/s |
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心音範囲 | 32m |
視点 | 高い |
凶器 | マダム・バタフライ |
鳥の羽根を形としたバタフライナイフ。 | |
固有能力 | 寸劇のトニック、寸劇の解毒剤 |
根城 | キャンベル神父の教会(Father Campbell's Chapel) |
ナースの根城である精神病棟(クロータス・プレン・アサイラム)の敷地内にある教会。長き放浪生活の末クラウンはここに流れ着き、新たな殺人の舞台の拠点として居座るようになった。 |
ハントレスに続く飛び道具能力持ち。ただし、それには殺傷能力はなく鈍足と視覚障害を与える物である。本人の足も早いため、チェイスではかなり優位に立てる。固有パークも強力なものが多く、早めにティーチャブル化したいものが揃っている。
メメントモリは相手の頭を何度も踏みつけ殺害した後、指を切り取り舐めてからポケットに仕舞うという変に上級者向けのもの。
ゲーム中の殺害行為はエンティティから殺人鬼への「褒美」という体で行われているが、殺害に関しては至極あっさりしているが指を取った後にはじっくり眺める動作があるなど、殺害よりも指を手に入れることこそがまさしく彼にとっての最高の「御褒美」だとわかる。
固有能力
寸劇のトニック(The Afterpiece Tonic)
ハントレスのハチェットとは性質は全く異なり、当たってもダメージは無いが地面に落ちても発動し、薬瓶が割れて中からガスが出てきて、このガスに触れた生存者は画面が見えづらくなり足が遅くなるなどのデメリットが発生する。初期は最大で4本薬瓶を持て、リロードすると最大数まで回復する。
後のリワークにより寸劇の解毒剤が追加され、こちらはボトルが割れてから、2.5秒後に灰色から黄色いガスへと変化し、このガスの影響を受けると生存者、クラウン共に移動速度が上昇する。
生存者の足が遅くなるためチェイスがしやすくなり、使いこなせば生存者の驚異となることは間違いないだろう。
固有パーク
まやかし(Bamboozle)
窓枠を超える速度が上昇し、自分が超えた窓枠を一定時間封鎖する。(封鎖できるのは一つだけで新たに窓枠を超えるとその窓枠を封鎖する。)
生存者の逃走経路を一つ封鎖するので相手の動きを封じたり読みやすくなるのでかなり強力なパークである。
ピエロ恐怖症(Coulrophobia)
心音範囲内の生存者の治療速度が低下するという効果。シンプルながら最大で50%も低下するため侮れないパークである。
アップデートでスキルチェックの速度が向上するという効果が付き、より実戦で使いやすくなった。
ちなみに実際にピエロ恐怖症という病気は存在する。
イタチが飛び出した(Pop Goes The Weasel)
生存者を吊るしてから一定時間以内に発電機を破壊すると修理進行率を20%減退させる。(全体の20%ではなく進行度の20%である点に注意。)
生存者を吊るさなければ発動しないものの、発電機の妨害パークとしては中々に優秀である度重なる調整の対象ともなっている。
アドオン
ピエロの変装に使っていたものや薬品の類など様々であり、どれも使いやすい。
ウルトラレアアドオンは彼のコレクションである「指」そのもの。
特に瓶を直撃させると無防備(一撃ダウン)になる赤毛の小指,中毒による妨害効果を増やすブリーチのフラスコは強力。
変わり種としては解毒剤の煙を一服する度にオーラ可視化を得る「葉巻の箱(シガーボックス)」があり、立ち回りがガラリと変わって索敵に強くなる。
特徴
長所
高い基本チェイス能力。
瓶のガスを当てることで距離を詰めやすく、ハントレスほどエイム力を求められない。板のない場所なら高速でチェイスを終わらせやすく、強ポジでも追いつきやすい。また、ガスはしばらく滞留するため持続するトラップのように使うこともでき、物陰に隠れていそうな場合投げておき逆側から回り込むことで逃げ道を塞げる。寸劇の解毒剤はチェイス時に使えるのはもちろん、生存者を担ぐ前に使うと、より早くより遠くへと吊る事が出来る。
短所
瓶は最大所持数が制限されており、適宜リロードする必要がある。
ただしリロード中は移動速度が大きく下がるため、チェイス中のリロードは難しい。
基本的には1回のリロードで1チェイス、1吊りを終わらせる必要がある。アドオンで数を増やさないと4つというのはかなり厳しい数である。
弱い板なら瓶を使った回り込みで追いつきやすいが、強い板を使われた場合なすすべがなく壊すしかないため強い板が多いマップでは苦戦を強いられやすい。板を壊す速度を上げる「野蛮な力」が弱点を補い長所を伸ばせるため相性が良い。
また、ガスを当てると悲鳴が上がり、他の生存者にチェイス中であることがバレてしまう。このため「瓶を使わなければチェイスを短縮できないが、使うと他が強気に行動する」というジレンマを抱えている。
そして彼のみ、窓枠を越える際に「フッ!」とかけ声を上げてしまう。このため窓枠を越える越えないの攻防に極めて弱い。
総じて板が多く発電速度が速い現在の環境では苦しい立場にあるが、確実に1人を捕える能力は高いため、チェイスが好きなプレイヤー向け。
関連イラスト
関連タグ
ジョン・ゲイシー:実在したピエロの格好をした殺人鬼であり、クラウンのモデルともなっている。