概要
『Dead by Daylight』に登場するキラー(殺人鬼)の一人。
2022年3月8日にリリースされたDLC『Chapter XXIII: "Sadako Rising"』にて実装された。
ご存知、鈴木光司原作の映画『リング』に登場する「呪いのビデオ」の怨霊「貞子」が参戦。
呼称の意味は、読んでそのまま「怨霊(おんりょう)」。
同じ日本人キラーの鬼(THE ONI)に続き、日本語がそのまま使用される珍しい例となった。
なお、ゲーム内では「THE ONRYŌ」と発音記号付きで表示されているが、本タグは入力のしやすさを考慮し「ONRYO」と表記する。
人物
十代後半の頃に殺害された少女の怨霊。
裾がボロボロの白いワンピースと、顔を完全に覆い隠す長い黒髪が特徴。肌は血の気が引いたように白く、指先は何度も井戸を這い登ろうとしたことで爪が剥がれ、黒ずんだ血がこびりついている。
その名の通り「呪い」の力で戦うが、出典の続編『らせん』『ループ』などで彼女の呪いの正体はウイルスであったり電子ドラッグであったりと設定が異なっており、本キラーは飽く迄『リング』での設定に準拠した上でDbD制作陣によるオリジナル設定が盛り込まれたものとおもわれる。実際、本DLCには『らせん』では死亡している浅川陽一が成年期の姿で登場している。
背景
強力な超能力少女
貞子の母は伊豆大島で名の知られる超能力者・山村志津子という女性。彼女は貞子が生まれる以前から火山の噴火を予知したり、日長、海を眺め続けたりなどの奇行が目立ち、島民たちからも気味悪がられる存在だった。
その後、超常現象研究家である伊熊平八郎との間に子を授かり、貞子が誕生する。
母の遺伝か、貞子もまた念力などの強力な超能力を持って生まれたが、感情の高ぶりでそれが暴走するという大きな問題も抱えていた。それが公となってしまったのが、マスコミを前に行われた母の超能力の検証実験の席であり、実践を見守っていたとある記者が「インチキ」だと騒ぎ立てたことに激怒し惨殺してしまう。これにより一家はますます世間から孤立することになった。
母が死去して間もない17歳のある日、貞子は深い古井戸の中に投げ捨てられてしまう。落下した際の痛みに喘ぎながら助けを求めるも、そのまま井戸は閉じられてしまう。なんとか自力で脱しようとも試みたが、荒い岩壁に何度も爪や肉が剥がされてとうとう叶わず、深い憎悪を抱きながら絶命した。
呪いのビデオの権化
それから数十年後、貞子が死亡した井戸の上にはリゾート施設が建設される。
怨霊となった貞子は自らの力で「呪いのビデオ(VHS)」を作り出し、何も知らずに映像を再生した観光客に「7日後に死が訪れる呪い」をかけた。その呪いの被害者には、浅川陽一の従姉妹である大石智子がおり、陽一の母・浅川玲子は葬儀で聞いた周囲の奇妙な接点から、この呪いのビデオの存在に行きつくことになる。
同じく映像で呪いにかかった玲子は、超能力者であった元夫(陽一の実父)・高山竜司に助言を求め、実際に映像を観て検証したいという要望に応じ、ビデオをダビングして持ち帰ろうとする。しかし彼女が目を離している間に、当時小学生の陽一がビデオの映像を観てしまい、玲子と竜司は呪いを解く方法を求めて奔走することになる。
(※ 詳しくは「リング(鈴木光司)」の記事を参照。)
終わらない呪い
なんとか呪いを解くことに成功した玲子だが、竜司はそのまま貞子に呪殺され、玲子も陽一を救おうとする過程の中で命を落とし、陽一は天涯孤独の身となる。
それから更に数年後、東京のとある大学で教鞭を振るっていた陽一は、教え子である二人の学生が伊豆大島での研究中に行方不明になったという報せを受ける。大島の存在に奇妙な胸騒ぎを覚えて間もなく、陽一の脳裏に怨霊の少女の姿が浮かび上がる…。
性能
基本性能
移動速度 | 4.6m/s(通常)、3.68m/s(具現化) |
---|---|
心音範囲 | 32m |
視点 | 低い |
凶器 | 怒りのリング |
彼女の復讐心は消え失せることなく、溢れ出る彼女の怒りを止められるものは何もない。 | |
固有能力 | 恐怖の深淵 |
根城 | なし |
固有能力:恐怖の深淵
- 具現化⇔幽体化
幽体化状態では探知不可状態であり生存者に姿が視えない(ただし24m以内では断続的に姿が視認できる)。
生存者に攻撃を与えるには具現化しなければならず、心音が無く相手のミスを誘いやすい幽体化と切り替えて使用する判断が常に必要となる。
- 念写
マップ内に設置されたテレビを通って移動することができる。電源のついたテレビを選択してアビリティ発動のボタンを押すとテレビに念写し、その過程でテレビの電源が切れる。
- 呪い
生存者はビデオテープの回収アクションで一時的にテレビの電源を切ることができる。生存者は、ビデオテープを回収したテレビ以外のテレビにビデオテープを挿入して、怨霊のメッセージを拡散することができる。これを実行すると呪いの進行がいくらか取り除かれ、テレビの電源も切れる。
怨霊が能力のメーターが満タンのときに念写すると、電源のついてテレビの近くにいる生存者にに呪いの進行度が付与される。呪いを持っている生存者をフックに吊るすと、呪いの3段階分が固定され、儀式が終わるまで生存者はそれを除去できなくなる。
完全に呪われた生存者は、殺人鬼の本能によってその位置が判明し、ダウンした際に死亡する。
固有パーク
- 悶絶のフック:氾濫する憤怒
悶絶のフックから生存者が救助されると、他の生存者全員のオーラが数秒可視化される。
- 海の呼び声
発電機にダメージを与えるとパークが発動し、発動した発電機は通常より速い速度で修理進行度が後退する。更にこのパークが発動した発電機を修理する生存者がスキルチェックでグッドを達成するたびに、大きな通知音を受ける。
- 怒涛の嵐
発電機の修理進行度が90%に到達すると、その発電機を修理している生存者に連続でスキルチェックが発生する。スキルチェックに失敗するか修理を中断すると、その発電機は最大20秒間ブロックされる。発電機1台につき1回のみ発動可能。
余談
本人(本霊?)の反応
出典である貞子だが、予てより開設しているTwitter公式アカウントで当初から本作の出演を匂わせる発言を続け、とうとう公式発表された際にはDbD公式アカウントのRTと共に(どっかで聞いた台詞と共に)喜びの言葉を綴った。
また、本DLC配信前の3月5日(貞子の日)にはYoutubeチャンネル『貞子の井戸暮らし』を開設。そして配信日当日に自らのプレイ動画を前後編に分けて2日続けて投稿した。動画内ではサバイバーとして登場した「陽一くん」についても、成長した姿に感慨深げな感想を漏らし「あのとき逃げられてよかった」とまで発言するなど(当人の苦悩をヨソに)だいぶ愛着が沸いている様子。
…あと本作貞子の攻撃(通称:呪いパンチ)も見様見真似で出来てしまっていた。
関連イラスト
関連タグ
THE SPIRIT:先行して登場したキラーで、制作陣によるとモデルの一人が貞子であるとのこと。(もう一人は過去に対戦経験もあるアノ人だとか…)