概要
- オーナー企業は株式会社U-NEXT。
- 2018年のMリーグ発足時から参戦している7チームのうちの1つ。
- チーム名は麻雀のプロスポーツ化という未開の大海原へ漕ぎ出す想いと、帆に風を受けてスピードに乗る選手たちをイメージしている。
- ファンネームは「クルー」。
- 元年のドラフトでは1位に唯一の麻将連合戦士にしてデジタル派の先駆者である小林剛を指名すると、以降もネット麻雀出身の精鋭・ASAPINこと朝倉康心、確率を追究したうえで打算的にセオリー外しの一手を仕掛けて相手を欺く戦法に秀でた石橋伸洋を獲得し、「デジタル派」を意識したチームを組閣した。
- この3名全員がネット麻雀界の最高峰タイトルの一つである「天鳳名人位」を獲得(小林が初代&2代目、朝倉が4&8代目、石橋が3代目)しており、それを意識してか1年目終了後のドラフトでは「天鳳」のトッププレイヤー「みかん太」の中の人としても知られている瑞原明奈を指名した。
- 2021-22シーズンでMリーグ史上初となる入れ替えレギュレーション(当時の内容は「2年連続同一メンバーでファイナル進出を逃すと最低1名の交代義務」。現在は「ファイナル」の部分が「セミファイナル」に変更され、若干条件が緩和されている)適用チームとなってしまい(しかも、レギュラーシーズン優勝&瑞原MVP獲得からのセミファイナル絶不調で大逆転敗退という悲劇的すぎる内容だった)、石橋と朝倉が退団に。特にセミファイナル最終日、チームのみならず自身の進退をも懸けて一世一代の大勝負に出た石橋の闘牌は伝説となっている(後述)。
- その後のドラフトでは当時の最高位戦・協会それぞれの最高峰タイトルホルダーであった鈴木優と仲林圭が入れ替わりで加入した。
- 2023-24シーズンで優勝を果たし、史上初となるMリーグ複数回優勝を達成。さらに同年はオフの「Mトーナメント」(全Mリーガー+5団体の推薦選手による個人大会)でも小林が優勝し、まさに完全制覇を成し遂げる一年となった。
所属選手
監督
- 木下尚
所属選手
- 小林剛(2018年〜)
- 瑞原明奈(2019年〜)
- 鈴木優(2021年〜)
- 仲林圭(2021年〜)
過去に所属していた選手
- 朝倉康心(2018〜2022年)
- 石橋伸洋(2018〜2022年)
総合成績
シーズン | 成績 |
---|---|
2018-19 | 5位 |
2019-20 | 優勝 |
2020-21 | 7位 |
2021-22 | 6位 |
2022-23 | 5位 |
2023-24 | 優勝 |
ファンアートタグ
- チーム:#UNEXTパイレ絵ツ
- 瑞原選手:#ミズちゃんアート
- このタグでTwitterに投稿したイラストは、ミズハラちゃんねるで使用する可能性がある。
- 仲林選手:#じゃがーと
- 優選手:#ゆうぴくと
関連するネタなど
カラオケ
パイレーツの船長こと小林剛は、Mリーグ入り前から歌がうまい雀士として知られており、2023年夏に開催された「麻雀プロ 歌の祭典 Mリーガー軍vs歌うまプロ雀士軍 カラオケガチ対決!!」は、小林のスケジュールをおさえてから実施されたほどである。
パイレーツのファンイベントではカラオケのコーナーが用意され、歌に自信のない瑞原は難色を示していた。(実際はファンからかわいいと非常に好評。)
仲林はTOKIOの『LOVE YOU ONLY』のサビの歌詞を「俺が〜!」と替え歌する持ちネタで盛り上げた。
優はJanne Da Arcの『ヴァンパイア』を選曲。客の頭に手を置きおでこをくっつけながら歌う本家の過激なライブパフォーマンスを仲林相手に実行。失神モノのファンサービスは伝説になった。
日吉辰哉との因縁
2019シーズンから実況に加わった日吉との相性が極端に悪いことで知られる。
特に日吉の1年目となる2019-20シーズンはその傾向が強く、瑞原が同シーズンに喫したラスが全試合日吉の当番日だったり、小林がトップ目の南2局・親番で絶好の先制リーチを仕掛け、途中で中を明槓にしたらその嶺上牌で他家に満貫放銃してトップを逃したり(日吉曰く「腐った宝」)と、反オカルトを押し出したチームには似合わないレベルでオカルトじみた相性の悪さを見せつけた。
一方で、同シーズンにPirtesが優勝を果たした際に日吉が語った「世界一やさしい海賊団」という言葉は、今なおPiratesを象徴する名ゼリフとして人気を博している。
2020-21シーズン以降は2019-20シーズンほど偏った相性の悪さはあまり見られなくなったが、それでもたまに思い出したかのように極端な展開になることも(例として、2023-24シーズンに瑞原が日吉の実況試合で7立直0和了5放銃(うち3一発)というとんでもない地獄絵図で-33700点の特大ラスを引いている)。
何たる無謀、何たる心意気、何たる蛮勇
赤ドラ切りと並び、ブラック・デジタル石橋の真骨頂と言える試合。
2020年12月14日の第一試合に南家スタートで登板した石橋は16100点持ちの3位で南2局を迎える。順位アップを目指して順調に手を進める石橋だったが、ラス目の高宮まりプロ(KONAMI麻雀格闘倶楽部)が白と中を相次いでポン。さらに13巡目には手元に2枚目の発が舞い込み、役満・大三元の聴牌となる。この時点で残りの発2枚は両方とも山の中であり、和了のチャンスは十分と言えた。
続く14巡目、トップ目の岡田紗佳プロ(KADOKAWAサクラナイツ)が発を掴まされるも、得点に余裕があることからオリを選択し発を温存。2番手・瀬戸熊直樹プロ(TEAM雷電)も大三元の可能性を恐れて撤退に動き出した。
しかし、石橋だけは違った。
岡田プロが3枚目の発を掴んだ直後のツモ番、石橋に三索の辺張待ちで聴牌が入る。
ここで石橋はなんと、この時点で三索が河に1枚も捨てられていないことから高宮プロとの正面衝突を選択、立直をかけたのである。
ところが運悪く、待ち牌の三索は撤退を決断してオリに回っている岡田プロと瀬戸熊プロが既にそれぞれ対子で持っており、山には0枚であった。結果、石橋プロは自身はほぼ100%和了できず、逆に発を掴んだら回避できずに大三元放銃確定という絶体絶命の危機に身を投じる羽目になったのである。
しかし、最後の発は奇跡的に王牌に眠っており、高宮プロ・石橋のいずれも和了することなくこの局は流局となり、石橋は大ピンチを辛くも切り抜けたのであった。
試合後、石橋はインタビューで「大三元の可能性には気づいていたが、こちらは最大で山に4枚、あちらは仮に大三元だとしても最大2枚止まりだったので勝負した」とコメントし、「もし発を掴んでいたらどうしていたか?」というインタビュアー・松本圭世の質問には「食べます!」と間髪を入れずに答えた。
これに対し、Mリーグ最高顧問である川渕三郎氏が放ったコメントが冒頭の「何たる無謀、何たる心意気、何たる蛮勇」である。これに対し小林は「蛮勇。素晴らしいお言葉をありがとうございます」と返した。
石橋伸洋の進退を懸けた戦い、その顛末
2021-22シーズン、Piratesはレギュレーションの関係上「ファイナルまで進めなければ1名以上の交代必須」という危機的状況で戦っていた。
レギュラーシーズンは瑞原がMVPを獲得するなど盤石の戦いぶりで首位通過するも、セミファイナルではその瑞原を中心に調子が上がらず、敗退圏内で最終日を迎えてしまう。
勝てなければメンバー交代が確定する大切な一日、木下監督は「1戦目:石橋⇒2戦目:小林」のラインナップを編み出す。瑞原が著書で綴った内容によると、このラインナップは「監督が条件戦において絶対的な信頼を寄せる起用」であり、事実、瑞原のルーキーイヤーだった19-20シーズンはこの2名、特に石橋の大活躍でファイナル制覇・初優勝を飾っていた。
その一方で、石橋はここまでのレギュラーシーズン通算成績で他3名に大きな差を開けられており、石橋の次に通算成績の低い朝倉はこのシーズンは比較的好調だった。そのため、もしメンバー交代となった際には入れ替え対象になる確率がかなり高そうな選手でもあった。
まとめると、石橋は過去のポストシーズンでの強さを見込まれてチームの命運を託されただけではなく、己の進退をも懸けた戦いに身を投じさせられたのである。
迎えた第一試合は各選手が比較的安い手を次々と繰り出す高速戦の様相を呈し、南2局終了時点で全員が2万点台の大接戦に。その中で西家スタートの石橋は東1局で満貫ツモを決めると、その後の他家の攻撃も際どく受け流し、27800点持ち・2位と2100点差のトップで最後の親番を迎える。
その親番、石橋の最初の手牌はまさかの5向聴。かなり悪い手牌だったが、石橋は粘り強く萬子を手元で温め、10巡目までにドラ伍萬を1枚抱えた1向聴までたどり着く。
続く11巡目、石橋が掴んだのはは2枚目のドラ伍萬。先述した試合展開(打点よりも素早く和了することに重きが置かれた進行)に加え、この時点での萬子の所持状況が四~八を1枚ずつで、三萬や九萬を引っ張ってくると余ってしまうことから、石橋は後からドラを出すリスクを回避するという意味も込めて伍萬をツモ切る選択を下すが…
その伍萬に対して上家・松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)からロンの発声。
開けられた手は七対子伍萬単騎・ドラ2・赤2(伍萬・伍索)で、まさかのダマテン跳満。流局多めの試合展開から5本場まで進んでおり、〆て13500点もの激痛放銃となってしまう。
先述した通りの緊迫した接戦の中で繰り出された超大物手。これによって石橋はトップから一気にラスまで転落し、そのまま試合を終えてしまう。
そして試合後インタビューに石橋は登板するのだが、チームの命運を決する闘い、そして自身の進退を懸けた闘いに敗北した石橋は言葉を紡ぐことができず、号泣してしまう。
このあまりに残酷な展開に視聴者は騒然とし、放送内でもリポーターの松本圭世と実況の松嶋桃が泣いてしまう異常事態に。さらにPiratesの公式配信でも瑞原が号泣し、他チームでも渋谷ABEMAS(同試合で白鳥翔が2位となりファイナル進出がほぼ確定)の楽屋で日向藍子(石橋と同じ最高位戦所属)が泣きそうになったことから、多井隆晴(石橋とは10年来の研究メンバー)が状況を斟酌して途中からテレビを消していたという。
その後、2試合目の小林も3位に沈んだPiratesは敗退となり、規定に則ったメンバー交代が確定してしまった。そして同オフ、対象者には石橋(と朝倉)が選ばれ退団の運びに。ひとりの敗者の最後の姿は、今なお多くの人の心を打つ名場面となっている。
ゴリラ麻雀
瑞原が2023年6月にミズハラちゃんねるでプレイした『Q Remastered』でIQ診断をした結果、ゴリラの平均並みと診断された。その後に行われたMトーナメントのインタビューで勝因を聞かれた際に「IQ80のゴリラ麻雀」をイメージしたと答えた。
その後も瑞原は、全ツも辞さない責めた手筋で戦う場面で「ゴリラ麻雀」という言葉をよく使うようになった。
UKてぇてぇ
鈴木優と仲林圭は下の名前から「UKコンビ」と呼ばれている。
2023年6月5日の神域リーグ第2節でUKコンビが解説をした際、実況の小林未沙が「#UKてぇてぇ」というハッシュタグを流行らせるという発言をしたため、このタグが定着した。
鈴木優プロ公式応援アカウントを運営する優の妻も仲林を「現地妻」と呼んでUKコンビを応援している。
1ポイント
共に天然キャラとして知られる優と本田朋広(TEAM雷電)に対し、2023年4月に仲林が「天然ポイントのカウント係を務めさせて頂きます」と発信したことからはじまったネタ。
優・本田の両名が天然な発言をする度に、仲林や本田のチームメイトの瀬戸熊直樹らが「1ポイント」とツイートしている。
仲林圭、幻の国士無双
22-23シーズンにU-NEXTPiratesの仲林圭が国士無双を聴牌するが、仲林の上家だった赤坂ドリブンズ(当時)の村上淳が同時に和了した。
Mリーグルールではダブロンが無く頭ハネ採用のため仲林の国士無双は幻となった。
詳しくは俺の32000返せを参照。
仲林による当該局検討配信
るみあき頭ハネを生で目撃
鈴木優、リーグ初の個人5連勝達成
これまでに多数の選手が4連勝止まりだったが23-24シーズンの2023年12月25日の第二試合にて5連勝を達成。
2023ー24レギュラーシーズン、リーグ史上最高のチームポイント獲得
887.6ptでレギュラーシーズンを終えた。
このポイントは更新前のポイント(達成していたのはABEMAS)より200pt以上上乗せしている。
リーグ初、チーム二人目の個人MVP
2023ー24シーズンのレギュラーシーズン個人MVPは鈴木優が1位になり、瑞原(21-22に獲得)に次ぐチーム二人目の個人MVP獲得になった。
リーグ初、二度目のチーム優勝
2023-24シーズン、チーム二度目の優勝を決めた。
ちなみに、レギュラーシーズン、セミファイナルともに1位で突破した。
ピーリャン
U-NEXT PiratesのスポンサーであるGONENGO LLC麻雀部公式キャラクターの鳥。
二筒デザインのVRゴーグルをつけている。
ファンアートや『Mリーグほぼ毎日4コマ』にもしばしば登場する。
「ピーリャンを使用した二次創作の公開時は、ハッシュタグを追加する」などのガイドラインが制定されている。
関連タグ
BEASTJapanext:元所属の石橋伸洋が選手オーディションの最終選考8人に選ばれた。
pixivにおける表記揺れ
U-NEXTpirates / U-NEXTPIRATES / U-NEXTパイレーツ