概要
- オーナー企業は株式会社博報堂DYメディアパートナーズ。
- 2018年のMリーグ発足時から参戦している7チームのうちの1つ。
- 「赤坂ドリブンズ」というチーム名には、「選手の技術や経験、客観的なデータ、ファンと一丸になった体制など様々な基点をもとに賢く力強くドライブし、麻雀競技の未来を発明します」という意味が込められている。
- ファンネームは「ドリブラー」。
勝利こそが唯一のファンサービス
- 「この熱狂を、外へ」というスローガンを掲げ、ある程度のエンターテイメント性も求められるMリーグに属しながら、元年から一貫して「勝利こそが唯一のファンサービス」「実力のみで存在意義を示す」というポリシーを掲げる異色のカラーを持ったチームである。
- 2022-23シーズンまでは特にその傾向が極端かつ顕著であり、SNSの活用もほとんどしない有様であったが、2023-24シーズン開幕後以降はかなり改善されつつある。
- チームスポンサーについても、「勝つことでアピールをする」との観点から、全チーム中唯一のチームスポンサー契約なしとなっている。
- …が、そんな堅固なポリシーを以てしてもMリーグで勝ち続けるのは難しく、初年度の2018-19シーズンは優勝したものの以降は2023-24シーズンまでファイナル進出なしと苦しいシーズンが続いた。勝利至上主義を掲げながら苦戦するシーズンが多いことでヘイトもかなり溜め込みがちなチームといえ、隙のない強さと総大将の毒舌も辞さない姿勢でファンとアンチの双方を量産していた渋谷ABEMASとは別の意味でヒール枠と見なされがち。
- Mリーグ元年から一貫してチームを率いている越山監督に至ってはMリーグの炎上王とまで言われてしまっており、度々退陣要求でネットが荒れてしまっている。チームは2023-24シーズンに久々にファイナルまで進出したが、以降も退陣を望む視聴者の数はなかなか減っていない。
所属選手
OB・OGを含め、全選手が最高位戦日本プロ麻雀協会(以下、最高位戦)所属(ただし、たろうは指名当時日本プロ麻雀協会(以下、協会)の所属で、2020-21シーズン途中に最高位戦へ移籍している)。
監督
- 越山剛
所属選手
- 園田賢(2018年〜)
- 鈴木たろう(2018年〜)
- 浅見真紀(2023年〜)
- 渡辺太(2023年〜)
過去に所属していた選手
- 村上淳(2018〜2023年)
- 丸山奏子(2019〜2023年)
丸山プロを巡る一連の議論
- 先述の通り、ドリブンズには丸山奏子が4年間在籍していたのだが、その獲得経緯とその後の顛末はドリブンズの歴史上トップクラスで波紋を広げた話題のひとつであった。
- まず、丸山の指名当時、越山監督は「現時点で確実に即戦力と言い切れる女流プロは数少ない」との見立てを持っており、2019-20シーズン前に「これまで男性プロのみで構成されていたチーム(=ドリブンズ・ABEMAS・Piratesの3チーム。奇しくもこの3チームは、元年のドラフトでたろうを3巡目に指名し抽選で取り合った3チームでもある)にも最低一人は女流プロの獲得義務を課す」という規定を作る動きが出た際も、その意義(麻雀界における女流プロの更なる台頭の後押しなど)は認めつつも消極的な姿勢を示していた。結局先述の規定は採用されたが、それを受けた越山監督は当時まだ2年目・ほぼ無名の丸山に白羽の矢を立て、育成前提で指名したのである。
- 越山監督自身が後に明かしたところによると、当時、丸山以外の候補としては天鳳位を獲得した経験を持つ瑞原明奈プロ(協会→最高位戦)が最右翼だったが、同ドラフトのルール(最初に新規参戦チームであるKADOKAWAサクラナイツが指名→以降は前年の最下位チームから順に指名するルールだったため、前年優勝チームのドリブンズは指名順が8チーム中最後だった)も相まって他チームに獲得される可能性が高いと予想しており(実際、メンバー全員に天鳳位獲得経験があるU-NEXTPiratesが指名した)、もし瑞原プロを獲得できなかったら育成前提の指名を行うと決めていたという。並みいる無名選手の中から丸山に決めた決め手は「まだキャリアが浅く、色というかクセのついていない伸び代の多い選手を獲りたい」と考えた結果とのこと。
- この行動・指名そのものは他界隈で言うとプロ野球の育成契約などに近い考え方で、決して的外れではないともいえるが、先述の勝利至上主義の下では実績豊富な他の選手たちの出場機会が必然的に増えてしまい、丸山は結局最低限の出場機会に留まるシーズンが目立った。
- その一方で、丸山自身はデビュー戦で多井隆晴&タキヒサという前年TOP3に囲まれて南3局までダンラス→オーラスで倍ツモ条件をクリアして大逆転優勝(しかも、途中跳満ロンで2着を確保する選択肢を蹴ったうえでの倍ツモ成就)という超劇的な試合を演じるなど、まだまだ粗削りながら時折見せる劇的な展開で視聴者を虜にし、その可憐さも相まって早い段階から圧倒的な個人人気を獲得することに成功したが、その結果、丸山個人のファンからは「育成するならもっと出せ」と言われ、ドリブンズ全体のファンからは「負けるから丸山を出すな」と言われるという、プロ2年目の選手に背負わせるにはあまりに壮絶な板挟みに追いやられてしまった。
- 雀力が発展途上であることもさることながら、大舞台での経験が少ないことによるプレッシャー耐性の少なさも丸山を悩ませた要素のひとつであり、1年目には試合の分水嶺で涙ぐむ場面が見られたり(その中のひとつについては後述)、シーズン中のある日にベッドから起き上がれなくなったりするなど、相当過酷な時を過ごしたことが本人からも語られている。
- そんな状況下で迎えた4年目の2022-23シーズンオフ、チームが入れ替えレギュレーションに抵触し最低1名はメンバー交代しないといけなくなると、丸山は(直近2シーズンで大不振にあえいでいた村上と共に)その対象にあっさりと指名され退団の運びに。育成前提で指名したにもかかわらず試合回数が多いとは言えず、それを加味せずともまだ30歳(サクラナイツ・岡田紗佳プロと同学年で、早生まれの岡田に次ぐMリーグ2番目の年少者)で伸びしろも十分な丸山に退団を突き付けたドリブンズの裁定は、越山監督が退団通告の席で「もっと努力できたのでは」と問うたことが明かされたことも含めて盛大に物議を醸した。
- 一方で越山監督は、「4年間で十分技術向上しましたし、麻雀というゲームの理解度も高まったと思います」「彼女自身は本当によくやってくれたと思います」「SNS上で色々言われたこともたくさんありましたし、監督の僕に対してもきっと色々な不平不満もあったでしょうけど、そんなことは微塵も出さずにみんなと一緒にドリブンズの一員として戦ってくれました。そこに関しては本当に彼女と一緒で良かった、素晴らしかったと思います」とも語っている。
- なお、丸山の後継者を選定する際には、丸山の指名時と比較して選考方法のノウハウも充実しており、それを活かしたセレクションを実施、勝ち残った浅見が獲得された。
総合成績
シーズン | 成績 |
---|---|
2018-19 | 優勝 |
2019-20 | 7位 |
2020-21 | 4位 |
2021-22 | 7位 |
2022-23 | 7位 |
2023-24 | 2位 |
関連するネタなど
なんなん
園田賢が麻雀において不運に見舞われた際に、試合後のインタビューや、自身のyoutebeチャンネルにおいてその場面を振り返って発言される言葉。Mリーグ発足当初から150試合以上の出場を続けながらも未だ裏3を記録しないことや、幾度となく終盤での逆転を許すなど運がないことで知られる彼の代名詞的な言葉となっている。
三元目の浮気
Mリーグ初年度のドリブンズの優勝を祝して行われた「ドリブンズディナーショウ」にて、Mリーグ公式実況の小林未沙と園田賢によって披露された曲で、ヒロシ&キーボーの楽曲「3年目の浮気」の替え歌。その内容は2019年2月7日、Mリーグレギュラーシーズン第67節の2戦目、東4局において当時EX風林火山の滝沢和典プロに対して園田が役満・大三元を放銃したときの状況などを歌ったもの(直前にセガサミーフェニックス・茅森早香プロが七対子の先制立直をかけており、その一発目に掴んだのが茅森プロの現物であった中だったためツモ切ったところ、滝沢プロがあと2枚を持っており大三元を和了されてしまった)。この場面は役満放銃をした園田の呆然とした表情と、上がった滝沢のクールな表情のコントラストが印象的。
葛藤の果てに
先述のデビュー戦と並ぶ、ルーキー丸山の名シーンのひとつ。
2019年12月3日第一試合は南場に入った時点で渋谷ABEMAS・多井隆晴プロが独走態勢に入る一方、丸山は11700点持ちのラスに沈んでいた。とはいえ、3位のKADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳プロと2位のU-NEXTPirates・瑞原明奈プロはどちらも1万点台であり、満貫以上の手を和了すれば即2位浮上と、ラス脱出はおろか連対までもが現実的に見える状況であった。
そうして迎えた南2局は親番の2位・瑞原が混戦脱出を懸けて先制立直を仕掛けるが、そこからしばらくして丸山にも聴牌が入る。先述した戦況も相まって何とかこの聴牌をモノにしたい場面。すぐさま立直で仕掛けたいところだったが、ここで丸山に試練が到来する。
立直を仕掛ける場合、宣言牌は八萬になるのだが、この八萬がドラであるうえに、瑞原に対して無筋だったのである。
先述の通り2位以下は接戦の様相で、もしここで親にドラで放銃なんてしたら大物手で逆転不可能となる可能性大。個人戦であればギャンブルの価値は十二分にあるが今はチームを背負っている状況。攻めるべきか否かの分水嶺に立たされた丸山は長考に入り、涙ぐみながら葛藤する。
実況の松嶋桃プロ(協会)はおろか、解説で参加していたライバルチームの瀬戸熊直樹プロ(TEAM雷電)までもが「頑張れ…!」と激励に回る中、丸山が下した決断はドラ切り立直だった。
直後、立直中の瑞原プロが丸山の待ち牌を掴み放銃、さらに事前にカンしていた四筒が丸ごと裏ドラになるという大ミラクルまで発生し、丸山は立直・一発・ドラ・裏4で跳満、4本場のため〆て13200点を獲得し、2位に浮上したのだった。試合もそのまま終了し、丸山は劇的な展開でプラスを持ち帰ることができたのである。
史上唯一の4連続箱ラス
2021-22シーズン序盤、10月末~11月初頭にかけて村上が史上初にして唯一となる4試合連続で箱下(=得点マイナス)に沈められての最下位を喫する地獄を味わった。
それぞれの試合内容も極めて悲惨であり、東一局でいきなり役満・四暗刻を聴牌→直後のツモでいきなり他家の当たり牌を引っ張ってきて放銃、断么九で手が進むなか他家が七対子を2枚切れの北で待つ、いわゆる「地獄単騎」の立直→直後のツモであと1枚しかない北を掴まされ放銃、他家の先制リーチの当たり牌を一発で掴んだ挙句その当たり牌を切れば絶好手の聴牌という形に仕上がってしまい放銃…などなど、メンタルに堪えるような負け方が続いたが、5試合連続箱下がかかった試合はトップを獲得することができ、インタビューで男泣きを見せた。
ちなみに、同一選手の4試合連続最下位そのものも村上のコレが史上初であったが、こちらは2023-24シーズンに白鳥翔プロ(渋谷ABEMAS)が2例目を記録した。
ドリブラー
2023-24シーズンのファイナルシリーズ最終盤に突然命名されたファンネーム。
クラブハウスYoutube配信中に、越山監督がコメント欄のドリブンズファンに向けて軽い気持ちで「ドリブラーの皆さん」と呼びかけたことがきっかけ。
6年目のシーズン最終盤に突然つけられたファンネームにドリブラーたちも戸惑いを隠せなかったが、徐々に定着している。
監督、ポンしちゃったじゃないですか
2024年11月12日の第1試合の先発は、2年目を迎えその打ち筋にさらなる凄みが見えてきた渡辺太。この試合も堅実に得点を守り、25800点持ち・トップまで6100点差の3着で南2局2本場を迎えた。
局が後半に差し掛かった時点で太の手は門前の断么九にドラ2・赤を組み合わせた満貫が見える状況。対子が3つとやや多く、ポンで手を進めることも考慮しつつの進行となっていた。
13巡目、七索を引いたことで対子が4つとなった太は、そのうちの一つである三萬を1枚落とし、手の内にあった四萬との順子で手を進める作戦に。しかし、ここで思考が追いついていなかったのか、直後にU-NEXTpirates・小林剛プロがツモ切った三萬にポンの発声をしてしまう。
手の内には三萬はひとつしかないため誤ポンの裁定となり、太はこの局のアガリ権剥奪のペナルティを受けた。最終的に太は次の局で大物手を決めてトップを持ち帰った…のだが、実はこのとき、ドリブンズの楽屋はとんでもないことになっていた。
なんと、太が誤ポンをしたタイミングで、越山監督が画面に向かって「ポン!!」と叫んでいたのである。すぐさま横にいたたろうが「もうポンできないです」と冷静に突っ込んでいたのだが、直後に画面の向こうの太が本当にポンしてしまったものだから楽屋は大爆笑に。たろうの「監督、ポンしちゃったじゃないですか!!」の叫びが響き渡ったのだった。
関連タグ
外部リンク
ないおトン(渡辺太)
さやチャンネルω(セガサミーフェニックス茅森早香のチャンネルだが、チャンネルメンバーに浅見真紀がいる)