注意
この作品は、かつてはLobotomyCorporationの外伝作品として連載されていたものだが、作者とProjectMoon公式の間で起きた諸々の問題により、掲載取り辞めとなっている。
(詳しい経緯を記述しようとすると非常に長くなってしまうためここでは割愛するが、公式側が作者に不誠実な対応を取っていた事実も多数発覚しているため、公式へは勿論のこと、作者への誹謗中傷も行わないこと)
現在の扱いは「非公式の二次創作」ということになるので、ファンアートの制作や投稿は慎重に行うべきである。
しかし、後述の内容にもあるとおりWonderLab出身の幻想体の中にはゲームに実装されたものもおり、彼らが削除されたり別のものに差し替えられるということは2024年2月現在では起こっていない。
WonderLab初出の設定を踏襲した描写が公式に登場する可能性もある。例として、幻想体の亜種「変異体」という概念が描かれたのはWonderLabが初めてである。
そのため、記事そのものは白紙化せずに保存しておくこととする。
以下に書かれた解説は、トラブルが発生し、掲載が中止となる以前の時期に執筆された部分が大半であることを念頭に置いて閲覧していただくようお願いしたい。
※掲載中止を受け、WonderLabを扱う作品を削除・非公開にするファンも多く見受けられた。全てのイラストが消されたわけでも無く、まだ閲覧出来るイラストは多いものの、この記事でも投稿されたイラストへのリンクは行わないようにした。
その点も理解いただければ幸いである。
概要
WonderLabとは、Lobotomy社の支部のひとつ「O-5681支部」を舞台にしたLobotomyCorporationの外伝漫画。
メインキャラクターとなるのはこの支部に配属されている職員たち。彼らが収容されている幻想体と向き合う姿や、日常生活を送る姿が描かれている。
作者はゆるふわでエグい作風が特徴の미미(ミミ)氏。公式には韓国語版と英語版のみ存在していた。
以前はLibraryOfRuinaの翻訳者であるアマノケイ氏が公認翻訳という形で個人ブログに日本語訳を掲載していたが、氏が使用していたブログサービスの終了、前述の作品そのものの掲載取り下げなどの事情によって、現在は閲覧が難しい。
原作「LobotomyCorporation」の舞台は大企業Lobotomy社の本社であるが、公式からは本社以外にも支部が存在することが明かされていた。
WonderLabにおいて初めてこれらの支部がクローズアップされたことになる。
職員たちが作業や鎮圧以外の時間をどのように過ごしているかなど、原作で描写されなかった部分も補強された(しかし、本社は支部と比べると色々と特別な部分が多いため、必ずしもWonderlab内の描写が本社にも適用されるとは限らない点には注意)。
また別支部のため、セフィラは登場しない。
各チームは「部門長」と呼ばれる人間達と、アブノーマリティの制圧を担当する「チーフ」により管理されており、存在するチームも指揮、情報、安全、教育、懲戒のみで本社よりも小規模。
※セフィラが存在するのは本社のみという設定である。
二次創作上の注意
WonderLabのR-18作品(エロ)は禁止。
※ProjectMoon作品そのもののR-18が禁止なわけではない
特に未成年者キャラ(憤怒の従者や帰り道など、子供のような姿をした幻想体も含む)のR-18作品に関して、ミミ氏は不快感を示すツイートを何度か投稿しているので、Wonderlabを扱う作品を創作する際は注意すること。
登場人物
なお、公式設定で職員たちの性別は不詳となっている。
【懲戒部門】
キャット
懲戒部門のチーフ。
スペックが高く(本人曰く「全部のEGOを着れる」「弱いクラスのEGOは楽だから着てただけ」)、戦闘能力もかなりのもので、本編中においても多数の幻想体を鎮圧している。
取り乱すことがほとんどなく、馴れ合いも好まず他人に興味もない性格。「心が無い」とまで自称するほど。
後述のローズやタイを初めとした職員たちを罵るなど、性格が悪いように見える場面も多々あるのだが…?
最初は「でろんでろん」から抽出した装備を身につけているが、「帰り道と臆病な猫」のエピソード以降、「帰り道」の装備に着替える。
しかし、武器は一貫して「涙の瓶」から抽出したと思われるスプーン型のEGOを使用している。
ローズ
見た目は黒髪ロングでお嬢様然としているが、勇敢な性格の職員。
実際巣で裕福な暮らしをしており、出勤する場面が描かれたときは使用人がいる大きな家から出てくる描写があった。
幼少期、外郭で暮らす貧しい子供たちの様子を見て衝撃を受けたことがきっかけで、ある「目標」を抱くようになる。
装備は「白い湖」から抽出したものを身につけている。
タイ
元々は教育チームの事務職で、職員の心理相談を引き受けていた。
幻想体「楽しい我が家」が脱走した際、装備していた拳銃を使ってキャットの鎮圧をアシスト。その結果懲戒チームの管理職に昇進することになった。
新たに配属された懲戒チームでローズと親しくなる。
弱虫で泣いてしまうこともあったが正義のランクは高く、最終的には大きく成長した姿を見ることが出来る。
身につけているEGOは「楽しい我が家」のもの。
フィン
赤い髪を束ねたギザ歯の職員。
裏路地出身のようで、入社前はどこかの組織に所属してヤンチャしていた。喧嘩の腕っぷしには自信があるとのこと。
エラ
水色髪に褐色肌の職員。
大人しい性格で、部署長のシャシャ曰く「軽はずみな奴と組ませると良い」。
実際フィンと行動している場面が何度かあり、フィンとは相性が良い様子である。
フラワー
懲戒部門の事務職(オフィサー)。
ピンク髪で、日本語版では「〜ですよん」という語尾が特徴。初登場以降はタイやローズと仲良く過ごしている姿が見られる。
【部署長】
シャシャ
懲戒チームの部署長。メインになるのが懲戒チームの職員たちであるため、登場回数が部署長の中ではもっとも多い。
片目がいわゆる反転目になっており、これはある幻想体が脱走した際に負った傷だという。
愛想があまり良くないようでいて、部下を説教した後は必ずピザを差し入れてくれるという一面も。
ジョーとは同期で、公式設定によるとふたりは交際している。
装備は「赤くなった友達」から抽出されたもの。
ジョー
指揮チームの部署長。白髪に黒っぽい肌で、顔に残った傷跡が特徴的。
真面目で人当たりがよく、能力も優秀。
シャシャと同期かつ恋人同士であり、部署長が登場する場面ではシャシャとよく絡んでいる。
シャシャとジャンケンをして、その結果次第で幻想体の収容先を決めるということも度々行われている。
装備は「青い牧童」から抽出されたもの。
デイジー
教育チームの部署長。金髪にピンクのリボンを付けている。
見た目は可愛らしいが、仕事を面倒くさがる発言が多く、常に気だるげな様子である。喫煙している描写もあり、口も悪い。
装備は「アルリウネ」の変異体、「ピグマリオン」ののものを身につけている。
ビビ
安全チームの部署長。オレンジ色の癖のあるロングヘアーと緑の瞳を持ち、そばかすがある。
気性や言葉遣いが荒く、部下をビンタしつつ叱責していたが、部下が死亡した際は暗い表情になったりと、彼らを思いやる言動も見せている。
服の色合いや形状などから、身につけているEGOは「女王蜂」の変異体のものと思われる(幻想体は本編未登場)。
スホ
情報チームの部署長。作品冒頭で前任の部署長が死亡してしまったため、そのあとを継いだ紫色のロングヘアが特徴の職員。理性的で探究心が強い。
LobotomyCorporationに登場した「小さな王子」のEGOによく似た装備を身につけているが、「小さな王子」のEGO武器が槍なのに対し、スホは杖状の武器から胞子のようなものをばらまいて攻撃していた。
【???】
管理人のサポートを務める秘書AI。
セフィラたちは未登場だが、彼女だけはLobotomyCorporationと変わらない姿、しかし実体のないホログラムとして登場している。
管理人
職員たちに作業や鎮圧の指示を出す立場の者。
原作ゲームにおいてはプレイヤーが務めていたポジション。
作中では姿を見せず、存在のみがたまに登場人物から言及される程度だったが……?
幻想体
登場する幻想体(アブノーマリティ)は基本的にはこの作品のオリジナル。
「不思議の国のアリス」がモチーフのものが多い。
「変異体」と呼ばれる、既存の幻想体の亜種も登場した。
また、設定上存在はすると思われていたが原作ゲームには登場しなかった幻想体がメインになったエピソードもある。
WonderLabが初出の幻想体の一部はLibraryOfRuinaにも出演を果たしている。
【WonderLabオリジナル幻想体】
でろんでろん
危険度はTETH。記念すべき最初のエピソードで登場した幻想体。
「知恵(慎重)」のランクが高い職員に精神錯乱を引き起こす。
楽しい我が家
危険度はTETH。ドールハウスのような幻想体。
愛着作業を好むのだが…?
白い湖
両腕が翼の形になっている、バレリーナのような幻想体。
元はミミ氏のオリキャラ。
洞察作業で隔離室を飾り立てられることを好むが、勇気のランクが高い職員のことは嫌っている。
レッドクイーン
ハートの女王がモチーフの幻想体。
エネルギー効率の悪い作業を受けるとすぐ職員の首をはねる恐ろしい幻想体だが、表情から好みを読み取ることが難しい。
タングル
長い髪を持つ幻想体で、髪を梳いてもらったり、髪を綺麗に結んでもらうことを好む。
童話「ラプンツェル」もモチーフの1つと思われる。
(ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」の原題は「Tangled」)
タバコアオムシ
危険度はWAW。不思議の国のアリスに登場する芋虫がモチーフの幻想体。
職員が隔離室に入ると「羽化カウンター」なるものが増えていき、最終的には羽化し、収容違反を起こす。
収容違反を起こした際の被害は甚大。
作業に入った職員はタバコアオムシに強く感情移入する。
涙の瓶
危険度はZAYIN。ある職員の回想シーンに登場した。
モチーフは不思議の国のアリスに登場する魔法の薬が入った瓶。
瓶に蓋のようにはまっているケーキさえ食べなければ、どの作業を行っても安全。
沈んだ姉妹
元ネタは「薔花紅蓮伝」という韓国の文学作品。
2人組の少女の姿をしている。
管理方法は彼女らの話を定期的に聞くだけだが、深刻な精神ダメージを与えてくる。
人魚の肉
人魚の姿の幻想体。恐らく「人魚姫」がモチーフ。
ただひたすらに愛を求めており、作業に入る職員にしきりに「私を愛してください」と訴える。
ギフトも渡してくるが、職員が人魚を愛することを拒絶した際収容違反を起こした。
塗るバラ
条件を満たすただ1人の職員のみを求める。
それ以外の職員が作業をしたりすると、たちまち職員たちに口からバラの花を吐く病を蔓延させ、施設をバラの庭園に変えてしまう。
選ばれた職員は、塗るバラにどのような作業を行ってもよく、ただ共に時を過ごせば良いとされているが…。
モチーフは不思議の国のアリスに登場するペンキで赤く塗られた薔薇と思われる。
【変異体】
懺悔する少女
祈りを捧げる少女の姿をした幻想体。
「赤い靴」の変異体である。
どちらも童話「赤い靴」がモチーフの幻想体だが、「赤い靴」が登場する靴そのものを元にしているのに対し、「懺悔する少女」は主人公の少女カーレンが足を切り落とした場面の姿を模している。
自制心の低い職員を誘惑し、自分の足を切り落とさせる。
青い牧童&赤くなった友だち
「赤い頭巾の傭兵」と「大きくて悪くなるオオカミ」の変異体。
青い牧童の方はその名の通り青い頭巾を被った人型をしており、赤くなった友だちは子犬のような姿だが収容違反時に赤いオオカミに変身する。
原種が童話「赤ずきん」を元にした幻想体だったが、こちらは「オオカミ少年(嘘をつく子供)」がモチーフ。
4人目の魔法少女。すでにゲームに登場していた魔法少女たちはトランプがモチーフのひとつとなっていたが、クラブ・ジャックにあたるポジションの魔法少女は登場しなかった。それが晴れてWonderLabで出演となった形である。
均衡を重んじる性格で、小さなハンマーを手にしている。
攻撃手段は酸性の毒液。
安定している時は特定の職員の傍について鎮圧を手伝ってくれるのだが…。
また、魔法少女型の幻想体4種類が揃うと何か恐ろしいことが起きるような描写がされている。
帰り道&臆病な猫
「オズの魔法使い」をモチーフにした幻想体。
帰り道はドロシー、臆病な猫はライオンが元ネタとなっている。帰り道は勇気の高い職員が本能作業をすると脱走し、臆病な猫は他のオズの魔法使いモチーフの幻想体が脱走するとそれに便乗して収容違反を起こす。
ゲームにはブリキの木こりを元にした「暖かい心の木こり」と、案山子を元にした「知恵を欲する案山子」が登場していた。
また、後にオズモチーフの幻想体4種全てがLibraryOfRuinaに出演した上、「オズマ」「嘘をつく大人」という、それぞれオズマ姫と魔法使いオズが元になった完全新規の幻想体が登場した。
誰でもない
「何もない」の変異体。
原種は「人間そのもの」のを真似したがっているのに対して、「誰でもない」は特定の誰かになりたがっていて、個性や名前を持とうとしている。
普段は鏡のような姿をしているが、収容違反時には原種のような肉がむき出しの人型に変態する。
ティターニア
妖精の姿をした幻想体。
※他の変異体とちがっで作中で明言はされていないが、「妖精の祭典」の変異体ではないかとするファンもいる。紹介される際「既存の低ランクの妖精とは管理方法が異なる」と言われており、体の大きな個体(女王)が下位個体を従えている点も妖精の祭典と同じ。
元ネタは戯曲「夏の夜の夢」に登場する妖精女王ティターニア。夫の「オベロン」を探しており、収容違反時には職員の身体から花を咲かせて殺害したり、職員を花に変化させていた。
関連タグ
LobotomyCorporation→スピンオフ元のゲーム。
LibraryOfRuina→LobotomyCorporationの続編。WonderlLab出身の幻想体も出演している。
LimbusCompany→2022年4月現在、今後リリース予定の作品。時系列的にはLibraryOfRuinaの後。放棄され、廃墟となったロボトミー社の支部や、既存の幻想体の亜種と思われる敵の登場が仄めかされている。
ねじれ探偵→ProjectMoonによる外伝作品。こちらは小説。
外部リンク
↑こちらのページに掲載されていたが、現在は閲覧不可でページのみが残っている。
ネタバレ注意
最後のエピソードで「白夜」と「黒昼」(LobotomyCorporationのエンディングに起きたとある異変)が描かれ、異変の中で人々がどのように過ごしていたのかという描写がされたとともに、WonderLabの登場人物たちもこれに巻き込まれていたことが明らかとなった。
その際舞台となった支部では大規模な収容違反が起き、施設は地下に埋没処理される形で放棄され、ネームドキャラも含めた多くの職員が死亡。
ある職員も「ねじれ」と化してしまい、姿を消してしまった。
その後生き残った職員たちが新たにフィクサーとして事務所を立ち上げ、「ねじれ探偵」の存在にも言及された。