Як-7。ヤコブレフ設計局が開発した労農赤軍(ソ連軍)の戦闘機。Yak-1原型機の複座練習機型から発展した独ソ戦前半の主力戦闘機で、長距離用試作機Yak-7DIはYak-9となった。
概要
I-26(Yak-1の原型)を改修した複座練習機型のUTI-26として開発され、Yak-7UTIとして1941年5月18日に初飛行したが、1941年9月、この練習機を元に戦闘機型が開発されることとなった。
自重は増加したものの、複座にするための重心の移動でYak-7はYak-1より格段に扱い易くなり、構造の簡素化で生産性も向上した。
量産モデルには、クリモフM-105PAエンジンを搭載するYak-7A、クリモフM-105PFエンジンを搭載するYak-7B、固定脚複座練習機のYak-7Vなどがあり、1943年までに6,399機が生産され、Yak-7V練習機は戦後も使用された。
液冷エンジン単発単座、低翼単葉で、アルミニウム節約のため機首外板のみジュラルミンで、胴体後部と尾翼は羽布張り、それ以外は樹脂浸潤合板が貼られた。
武装は機首上面にShKAS 7.62mm機銃×2、プロペラ軸内にShVAK 20mm機関砲を搭載。Yak-7B(1942年)からは機銃をUB 12.7mm×2に強化。翼下に爆弾等の搭載が可能となった。
性能諸元(Yak-7A)
全長 | 8.50m |
翼幅 | 10.00m |
空虚重量 | 2,450kg |
エンジン | クリモフM-105PA 液冷V型12気筒×1 |
最大出力 | 1,050馬力 |
最高速度 | 571km/h |
航続距離 | 643km |
実用上昇限度 | 9,500m |
上昇率 | 779m/min |
乗員 | 1 |
武装 | ShVAK 20mm機関砲×1、ShKAS 7.62mm機銃×2 |