シューイン
しゅーいん
正体(ネタバレ注意!!)
「ねえ、レン」
「二人一緒に消えたのに俺だけが目覚めてしまった」
「ひとりで君を探していたんだ」
「さまよううちに気が付いたよ。スピラはまるで変わってない」
「相変わらず、つまらないことで争って死んでいる」
「あともう1000年経ったって進歩しないで醜いままさ」
「だから決めたよ。きれいにするって」
「このろくでもないスピラも君を守れなかった俺も――」
「ヴェグナガンで跡形もなく消してやる」
その正体は、1000年前のザナルカンドで生きた青年。恋人であり、召喚士でもあるレンを救うためベベルに眠っていた兵器「ヴェグナガン」を起動させてしまうが、シューインを止めようとしたレン共々、駆けつけた兵士達に撃たれ死亡した……。
しかし、レンを守れなかった悲しみと人への憎しみが強すぎて、死んだ時の彼の負の感情だけが独立、具現化した“影”が生まれてしまう。その「シューインの“影”」は消えたいと願っても消えることができず、1000年もの時が経っても争いが終わらないスピラを自分諸共滅ぼすことを望んでいる。
本作の黒幕となるのがこの「シューインの“影”」である。
レンを探してスピラを彷徨う内に今の人間たちも昔と同じく醜いままだと見なし、自分を含めたすべてをヴェグナガンで跡形もなく消滅させようと考えるようになってしまう。
「シューインの“影”」はキノコ岩街道の「封印の洞窟」に幻光体として留まっている。そこを訪れた者達を彼の憎しみと絶望によって殺し合いをさせ、2年前の「ミヘン・セッション」の折に討伐隊のアカギ隊を壊滅させた。「シューインの“影”」はその時洞窟にいたヌージに憑依し、バラライ、ギップル、パインと共に洞窟から脱出し寺院からも逃亡した後、ヌージの身体を使って3人を射撃し負傷させ、彼らが仲違いする原因を作った。以後はスピラを滅ぼすために「ヴェグナガン」を再び起動させるべく、ヌージの身体に憑りついてその在処を調べている。
物語の中で登場するシューインは負の感情だけに囚われているため、本来の彼の性格とはかけ離れていると思われるが、生前の様子についてはほとんど描写されていない。牢獄の映像では「戦争を止め、犠牲になる召喚士をこれ以上出さないためにヴェグナガンを起動させた」ということを語っており、レンの身を第一に案じていた様子が見て取れる。
当初はユウナを「レン」と思い込んで好意的に接してきたが、別人だと気づくと敵意を剥き出しにする。
なお、ユウナの方もティーダとは似ても似つかない別人だったことを知り「サイアク」と内心で毒づいている。
ヴェグナガン撃破直後、彼との戦闘となるため、本作のラストボスに該当する。戦闘スタイルは、技名こそそれぞれ違うが、前作のティーダをほぼ完全にトレースしたもの。
前作のラスボスと同じく前哨戦に戦うボスの方が手強い。ただしヴェグナガンからの連戦となるためストーリーに沿う形でレベル上げしているとそれなりに苦戦するかもしれない。
宣言通りにヴェグナガンを起動させるに至るが、ユ・リ・パによって大破させられる。そして自身も直接対決に敗れ膝を突く。
ユウナから同情されても「おまえに何がわかるってんだ」と心を開くことはなかった。その直後、ユウナから分離するようにレンが姿を現す。シューインは彼女の手を払いのけようとしたが、優しく手を添えられて本物のレンだと認める。
そしてレンから 「何もかも1000年前のこと。振り返るには遠すぎる」「君の気持ちだけで胸がいっぱい」 と諭され、レンの復讐のために自分はここに存在するべきではないと受け入れる。
こうして1000年の呪縛から解き放たれたシューインは、レンと共にあるべき場所へと帰り、永遠の安息を得たのだった……。
なお、シューイン自身は特別でも何でもないただの少年である。
そんな少年一人の思いがスピラを滅亡に追いやりかねない事態に発展させてしまったのは、1000年の絶望故か。
最終的にシューインは「たまたまティーダに似ていただけの別人」ということが判明するが、ユウナもレンに似ているらしく、決戦の寸前までシューインは歌姫の衣装で現れたユウナをレンだと勘違いしていた(1000年もあれば、親戚・遠縁問わず当時いたレンの血縁者の子孫がユウナで、容姿が似ているのも遺伝の結果であるという可能性も否定できない)。
また、ティーダは元々前作の元凶であるエボン=ジュが、滅び去るザナルカンドを元に、夢のザナルカンドを召喚した時に、同時に街の住人の一人として召喚された『夢』である。
そのためファンの間では、ザナルカンドに実在した人間であるシューインの姿を元にティーダが作り上げられたのではないかという説がある。声優や使う技もティーダと同一である(もしそうならティーダも“影”もオリジナルのシューインを元に生まれた存在ということになる)。
キーキャラクターだが、pixiv内ではちょっと存在感薄い気がする……。
時々でいいから、彼のこと、思い出してあげてください……。
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