「この私のものとなれ」
「ノムラはこの私のものだ」
「出会った時からずっと この私の深いところにお前がいる」
CV:松井恵理子
概要
本作の正(裏)ヒロイン?であり、通称"女帝"。
作中でも随一の実力を持ち、戦績から言っても最強候補の一人である。
外見
色白な肌に長く伸びた黒髪を持ち、黒い瞳には一切の光が宿っていない。常に不敵な笑みを浮かべており、威圧感を与えている。
意外にも制服は全く着崩していない。
性格
尋常じゃないほどの支配欲と独占欲の持ち主であり、敵と見定めた者には一切の容赦なく攻撃を行い、また手に入れようと決めたものにはとことん執着心を露にする。
尊大な男口調でしゃべり、常に上から目線でものを言う。
納村不道との関係
転入前はノムラと同じ学校(当時は男装していた)にて君臨しており、白い学ランと学生帽を着用していた。今までにあったことのないタイプの人間であるノムラに興味を持ち、またノムラの方も特に悪い印象はなかったため、仲良くやっていけるとお互いに認識していた。
しかしノムラに1人の友人ができ、彼との先約を理由に誘いを断られると、前述した性格ゆえに、天羽はその友人に危害を加えてしまう。その行為がノムラの逆鱗に触れ、正面からの闘争に発展してしまう。
ノムラは天羽の手下40人を素手で殴り倒すと、次いで彼女にも拳を突き出す。彼女の特異な肉体と技術により重傷を負わされるものの、魔弾による最後の一撃を喰らわせ意識を失う。天羽はその後も意識を保っていたため、彼にトドメを刺すこともできた。しかし彼女の胸中に込み上げてきたものは、これまでの人生で感じたことのない、言葉に表すことのできない感情だった。
要するに納村不道に対して異様なまでに執着しており、現在でもその激情は一切冷めることはない。彼本人の前では平静を装ってはいるものの、彼のいないところではその胸の中をかき乱す想いに息は乱れ、頬は紅潮する。
しかしその想いは病的なまでに一途であるため、我がものとならないのならば死ぬがよい、殺したいほど愛しているといった歪んだ形でノムラにぶつけられる。
共生学園に入ったのちも彼に対し「私のものとなれ」と迫っているが、自由と平穏を愛し友達を大切にするノムラにとって、彼女の考え方や行動は許しがたいものであるため、強く拒絶されてしまっている。
しかしながらノムラも心の底から嫌っているわけではないようで、かつて解り合えると感じた彼女との過去の出来事を後悔している伏がある。
戦闘能力
愛地共生学園に転入して間もなく、天下五剣の鬼瓦輪及び亀鶴城メアリの二人を同時に相手取り一撃で勝利している(鬼瓦はこの際、仮面の半分を割られた)。
通常の斬撃や打撃では傷一つつかない頑強な肉体を持ち、刀剣や金属製の武器が破損してしまうレベル。またそれを活かし手刀が文字通り刃物のように切れるという常人離れした芸当をやってのける。しかも足も同様。その切れ味はすさまじく、紙をカッターで斬ったかのように細切れにするほか、人間や熊の筋肉すら容易に切断してしまう。
更に、攻撃を受けたと同時に反射的に突き返し(人差し指から小指の4本指で行う一点集中の四本貫手)を行う「自動反撃(オートカウンター)」が存在する。これは剣術では考えられない戦闘方法であるため、共生学園内でも防げたものはいない。
彼女の能力の神髄は空手。沖縄に伝わる琉球空手の一つである「上地流」の鍛錬によるものである。肉体を極端に頑強に鍛え上げる上地流の鍛錬において最も特筆すべきは、「全身を腕もしくは道具を用いて叩きまくる」点である。型の練習などでこれをひたすら繰り返すことにより、攻撃を仕掛けたほうが多大なダメージを被るほどの防御力が生み出される。
彼女はその空手の究極である化身刀(タケミカヅチ)の体現者。作中では上記の鍛錬方法及び起源を因幡月夜により看破され、また体内の水分も関係していると推測されている。
弱点としては、因幡の行った同一箇所への連撃、ノムラの魔弾のような体内に直接衝撃が伝わるような攻撃には効果が薄いことが挙げられる。また胸骨が砕けて全身の硬化が崩れたことから、呼吸が難しくなると化身刀も解除されると因幡に推測されている。理事長の鳴神虎春(因幡月夜の異母姉)にはボールペンで出血させられているが、一度突き立てた後に押し込む形であるため魔弾と同じ理屈だと考えられる。
動向
ノムラが転入してきてしばらくは大きな動きを見せなかったが、眠目さとりがノムラを陥れるために撮った彼と自身の全裸の2ショット写真に怒り、彼女の在り方を否定した後に取り巻き共々重傷を負わせる。その後現場に駆け付けた花酒蕨たちも病院送りにし、鬼瓦・亀鶴城・因幡達と対峙。
因幡の攻撃に一度はひるむも彼女の武器を同時に破壊。鬼瓦たちにも手を伸ばすがそこにノムラが乱入する。彼が自分以外の誰かの側に立っている現実に再び絶望し、重ねて自分のものとなるよう問いかけるが、キッパリと「おたくが嫌いだから」と拒絶されてしまい、強い殺意を向ける。
その後はノムラとのタイマンとなり、序盤は優勢に立つも因幡のアドバイスを受けた彼に徐々に追い詰められる。その後は自動反撃(オートカウンター)も解除して純粋な殴り合いとなった。最後にもう一度彼に問いかけ、拒絶されると自ら魔弾を受け入れ敗北した。
決闘後は、理事長である鳴神虎春の計らいにより姉妹校・誇海共生学園に移籍。ノムラとの距離を置きたいと考えた模様。彼にはそのことを告げなかったのだが、周囲からの情報と機転により抜け出してきたノムラが空港に現れる。
お互いに過去のことを語り合うと、不意にノムラの元へ駆け寄りキスをしたのち彼の口内を噛んで出血させる。自分の口元に付いた彼の血を嘗め、再度彼を自分の物だと宣言し旅立った。
移籍後もその凶暴ぶりは健在であり、元気に大暴れしている。彼女曰く、「胸の中でノムラが熱く燃えている」。やはりまだ狙っているらしい。
関連タグ
天羽々斬(あめのはばきり):キャラクター名の由来。
鑢七花:鋼のような肉体を持ち、手刀と足刀を用いる。相手の武器を破壊することに特化させた刀を使わない剣術「虚刀流」の使い手。
南風原海空:同じく琉球空手の使い手であり、鍛錬方法も共通のものが多い。肉体的強度はさすがに及ばないものの、並の攻撃は一切受け付けないほどに頑強で、作中にて石像と例えられた。
ラウラ・ボーデヴィッヒ:同じようにキスして「俺の嫁」宣言したキャラクター。