宮田一郎
みやたいちろう
川原ボクシングジム所属。1973年8月27日生まれ。身長172cm。血液型はA型。
主人公・幕之内一歩の目指す最大の目標でありライバル。志半ばで道を諦めた父の夢を継ぎ果たす為、幼き日にボクサーになる事を決意する。
鴨川ジムの有力株だったが、一歩とのスパーリングを経験し、彼と闘うためにジムを辞めた。
容姿端麗な美形であり、作中では多くの女性ファンを獲得しているほか、現実の人気投票でも毎回上位に食い込む人気キャラクターである。
「一見クールだがその内に熱い情熱を秘めている」という、少年漫画のライバルキャラのお手本のようなキャラ。
冷静沈着で物静かな性格であり、他者に対しては淡白で落ち着いた態度を取ることがほとんどで、笑顔を見せることは滅多にない。
その一方、短気で激情家な一面も持ち合わせており、たとえ打ち合うことになっても同じ土俵で勝負しようとする程、気が強く負けず嫌い。
不器用ながらも真心があり、一度関わった相手には彼なりの人情を見せる、特に鷹村守とは最も付き合いが古く、鴨川ジム時代から「鷹村だけには心を開いている」と父親が認めるほど兄貴分として好意と信頼を抱いている。
海外戦で辛酸をなめた経験からか、ヴォルグ・ザンギエフのように不利な境遇で戦っているボクサーには感傷的になることが多い。
語学堪能であり英語では通訳を必要としない。ほかタイ語、タガログ語を聞き取り理解できる。
ただし理数系には弱いようで、後輩が持ってきた中学生レベルの数学の問題は全く手が出ず、突き放す振りをして逃げた。
前述の通り、端整な容姿から女性のファンも多く獲得しているが、ファンサービスの類は一切しない。そのそっけない態度すら魅力であると女性ファン(一部の男性ボクサー)をおおいに喜ばせている。
華やかな雰囲気を纏った順風満帆のエリートという先入観を抱かれがちだが、生い立ちは過酷であり高校生の頃から父親の元を離れ自活している苦労人である。
「目の前から身体ごといなくなる」スピードと絶妙のタイミングで繰り出される電光石火のカウンターを武器にする生粋のアウトボクサー。
鷹村守をして「ディフェンス・テクニックだけなら俺より上」と言わせたステップワークは見る者全てを魅了する。一歩の「風神」に対して、カウンターを得意とする様を「雷神」としばしば称される。
冷静に試合展開を読む戦術眼も優秀だが、その一方、たとえ打ち合う事になっても一歩も引かずに同じ土俵で勝負しようとするほど気が強く負けず嫌い。だが非力でパンチ力に欠けタフネス面でも劣るという致命的な欠点がある為インファイトには全く向いていない。
また、背丈は間柴了より低いものの、体格が良く、もはや骨格そのものがフェザー級に合わなくなっている。本来適している階級はライト級とされているが、一歩との約束にこだわり、試合の度に厳しい減量をこなしフェザー級のリミットをパスしている。その減量は凄まじく、「文字通り骨身を削る」「魂を切り売りする」と評されるほど。
公式試合ではないが、鴨川ジムのスパーリングで一歩と本番試合と同じ条件で対戦した。キャリアの差から当初は優勢であったが、一歩の持って生まれたパワーとタフネスに次第に押され、スマッシュとアッパーの中間のようなブローをアゴに受けてKO負けを喫した。
公式試合で一歩と再戦すべく鴨川ジムをあとにし、東日本新人王準決勝戦に勝ち上ったが間柴了との対戦で圧倒的優位に試合を進めるも必死の間柴から故意の反則を受け負傷。そこから形勢を逆転され敗北。
その後は戦いの場を海外に移し、タイの強豪ジミー・シスファーとの戦いで、自身の軽いパンチの質を克服するジョルト(体ごと叩きつけるパンチ)を会得するなど、新境地を開拓。タイ以外にも、(作中で描写はないが)フィリピンや韓国などで武者修行を続け、日本に帰国したときには東洋太平洋ランキング1位となっていた。すでに日本チャンピオンとなっていた一歩と肩を並べるため、東洋太平洋チャンピオンの座を奪い取るべくアーニー・グレゴリーと対戦し、苦戦の末見事勝利した。
そして、一歩とプロのリングでの試合がようやく実現するかと思われた時、父の仇の息子であるランディー・ボーイ・Jrと運命的に出会ってしまい、彼との戦いを選ぶ為に一歩に決別を告げた。
一歩の宮田への入れ込み具合は他のスポーツマンガの主人公における「そういった描写」の追随を許さぬものであり、宮田の姿があるたびに見惚れて赤面しており、宮田本人もボクシングとは違う意味で警戒している描写が多々ある(一歩本人は「そういう意味」ではないと一応否定しているが…)。
もっとも、宮田の方も一歩のように表には出す事はほとんどないが、記者である藤井稔が呆れるほど一歩の戦歴を記憶していたりする。
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