概要
ポート・マフィアの首領・森鴎外と鴎外が溺愛し常に傍らに置いている幼女エリスのカップリング。
ヨコハマの暗部を支配するポートマフィアの首領であり、常に「最適解」を求める冷徹な鴎外が唯一顔を綻ばせる相手であるのがエリスである。
どんな緊迫した場面でもエリス相手となると途端にデレデレとにやけ始め、彼女が望むままに欲しいものを与え、甘やかしている。
…が、当のエリスからは中年呼ばわりされ、辛辣な言葉ばかり投げられており、エリス自ら迷子になって鴎外の慌てる様子を見て面白がる等、むしろ遊ばれている節さえある。
エリスは作中で唯一、鴎外を「リンタロウ」と呼ぶ。
これは鴎外のモデルとなった実在の作家「森鴎外」の本名が「林太郎」であるからだが、文豪ストレイドッグスの鴎外の本名が林太郎なのかは不明。
圧倒的にエリスが鴎外を困らせたり、冷たい発言ばかりしているイメージが強いが、アニメにて鴎外とエリスが初登場した11話と12話が収録されているDVD&Blu-ray6巻表紙において、ようやく仲睦まじくエリスを肩車して嬉しそうに笑う鴎外の姿が描かれた。
その様は親子にさえ見えるが…?
単行本11巻&12巻ネタバレ注意
この先、単行本11巻&12巻ネタバレの内容になります。
未読の方はご注意下さい。
そんな可憐でおませな美少女エリスの正体は、鴎外の異能力「*ヰタ・セクスアリス」*である。
詳細は未だ不明だが、12巻において鴎外がドストエフスキーの罠により車ごと爆破させられそうになった際、それまで普段通りに鴎外に対して不機嫌な様子と冷たい言葉を投げていたエリスが突如覚醒したような状態で宙に浮いて鴎外を救出し、「エリスちゃんは私の異能だから」と発言したことで判明。
また、その後の会話でエリスは鴎外の「設定」により、ある程度の言動を操られているようなことも判明している。
普段、エリスが鴎外に対して怒ったり嫌がったりするのも鴎外がそうなるように「設定」しているとのことだが、詳細は不明。
もし、エリスの言動が全て、またはほぼ設定通りなのだとしたら、美しい幼女に自らを拒否させたり、怒らせたりするなどの反応を望むあたり、かなりマゾ気のある変態に見えなくもない。
その後も鴎外をナイフで刺して逃走したドストエフスキーを追おうとするエリスに追跡を命じたが、見失ってしまい、それと同時に鴎外が意識を失い倒れたことでエリスも一時的に姿を消す。
(おそらく鴎外の意識が保っている間だけ、エリスが具現化できるように見える)
ドストエフスキーの部下によるウイルスの異能により、期限内に探偵社の社長、福沢諭吉とどちらかが死ななければいけないという状態になった鴎外だが、互いの部下達による殺し合いを止める為、お互いにかつての因縁の地で決闘を始めることになるが、そこで再びエリスを具現化させた。
その際のエリスは普段のワンピースドレス姿ではなく、鴎外が元医者であることに関連したようなナース服を模したロリータドレス姿であった。
そこで本編中初めてとなる本格的な対人戦闘を見せ、巨大な注射器を出現させてそれで殴りつけたり、無数の注射器を放ったりと最早普段の姿からは想像できないほどの凄まじい戦闘力を見せた。
だが、激闘の末、福沢の渾身の一撃によって全身を切り刻まれ、倒された。(その際、出血等も出なかった為、体の構造が人体とは全く違う事が証明される。)
そこで最後に「ごめん リンタロウ… 先に向こうで待ってるね」とバラバラになって消えゆく体の中、鴎外の頬を両手で優しく包み笑顔で消滅していった。
それに対し、鴎外もまたエリスを真っ直ぐ見つめ、その消滅を確認した後、どこか悲しげに笑いながら「すまないねエリスちゃん…」と謝罪の言葉を口にしている。鴎外もどこかでエリスでは福沢に敵わないことを悟っていたようだ。
ちなみに12巻で福沢と鴎外の過去が描かれたが、そこにも今と全く変わらない外見のままエリスは存在し、鴎外の診療所で自由気ままに暮らしている姿が確認できた。
さらにはカバー裏漫画にてエリスの存在を問う福沢に対し、鴎外は笑顔で「妻です」と衝撃発言。
(しかし福沢は訳ありなのだと思い、むしろ尋ねた事を謝罪し、鴎外はショックを受けた)
少なくとも、鴎外がエリスを「幼女」以前に女性として見ていることがはっきりと証明された。
そして福沢がエリスに「彼は君にとってどのような存在か?」と訊ねると、エリスは「ロリコン変態」と回答し、福沢が通報しかねない事案になったが、この回答も鴎外の「設定」なのか、エリスの本心なのか……?
エリスに完全に自我が無く、すべて鴎外の「設定」通りなのかは不明だが、最期の言動等から多少の自我があるようにも見える。
いずれにせよ、普段こそ鴎外の望むように怒ったりしているエリスだが、彼女自身も鴎外を心から大事に思っていたのかもしれない。