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糸守町の編集履歴

2018-03-23 22:29:02 バージョン

糸守町

いともりまち

糸守町とは、映画『君の名は。』に登場する架空の町。

概要

アニメ映画君の名は。』の物語の舞台のひとつでもある、宮水三葉が暮らす架空の町。

モデルは信州長野県信濃の国)の諏訪湖がある諏訪市ではないかと言われているが、新海誠自身のツイッターにて、糸守湖のイメージは長野県小海町松原湖大月湖であると述べている(ちなみに、長野県は新海氏の出身地である)。


設定

岐阜県飛騨Z郡にあり、かつて隕石落下によって形成された直径約1km(劇中地図より)の糸守湖を中心に町が形成されている。人口は約1500人(自治体としての「町」になる人口要件が岐阜県の場合5千人なので、かつては超えていたが、その後の過疎化で大幅に減ったものと思われる)。「町」の読みは岐阜県としては珍しく「まち」(隣接する富山・長野では「まち」が殆ど。岐阜県内において史実では、現在の美濃市の主要部をなす旧・「武儀郡美濃町」が「むぎぐん みのまち」と読んでいたレアケースだが、これも元の「武儀郡上有知町(むぎぐん こうずちちょう)」からの改称である)。町長は宮水俊樹。

自然豊かだが、周囲を山に囲まれた盆地にあるため日照時間は短い。

糸守町として岐阜県地図上に劇中示された地点は、旧宮川村と旧神岡町(旧・吉城「よしき」郡:糸守のZ郡という郡名はYの次だからか:現在どちらも飛騨市)の間、やや宮川村に寄ったと思しき場所にある。なんにもないや。隣接自治体は綾瀬町、羽衣市。

町長室に「いと」を図案化した町旗が掲げられているが、印象は旧神岡町旗(「か」を図案化)と瓜二つである(ただし色違い。神岡町旗が緑なのに対し糸守町旗はえんじ色)。

警察の管轄は高山警察署(コンビニの店頭の「振り込め詐欺警戒」の看板が高山署名義)。

雲のある風景

町内各地区は

  • 宮守地区(地図上では宮水地区と表記)

糸守湖真北に位置する地区。平地はほとんどなく星寄山裾野の斜面に住宅や田畑がある。中央に宮水神社と宮水邸がある


  • 親沢地区

糸守湖北東に位置する地区。宮守地区よりは若干平坦地がある。勅使河原土建が立地してる他、山間部に中部電力糸守変電所がある


  • 上淵地区

糸守湖北西の山間部に位置する地区。地図上でのみの登場


  • 坂上地区

糸守湖西側に位置する地区。四葉達の通う塔が特徴的な木造洋館風の糸守小学校や糸守展望台、坂上消防署がある。地区名の通り、南に向けて下り坂になっている。瀧のスケッチはこの地区からの構図になっている。また門入地区との境にある糸引川に昇竜橋が架かっている


  • 下淵地区

糸守湖東側に位置する地区。竜ヶ滝、溝ノ口採鉱地といった地名が確認できるが描写自体は少ない。


  • 門入地区

糸守湖南西から南に位置する地区。国道257号線に沿って町の中心部として発展し、町役場や商店街、中村簡易郵便局、JA糸守、糸守駅、和食千歳屋、劇中何度も出てくる特徴的なコンクリートローゼ橋「門入橋」がある。


  • 平場地区

糸守湖南の高台に位置する地区。三葉の通う糸守高校がある


  • 宮入地区

糸守湖南東に位置する地区。地図上でのみの登場


鉄道は高山本線が通っているが糸守駅のダイヤは2時間に1本、バスは1日2本と交通の便は悪く、学生は殆どが徒歩か自転車で通学する。 (実際に高山本線のダイヤは下呂~高山において、普通列車に関しては概ね2時間に1本・・どころか、2018年3月改正のダイヤでも下呂9:00発の次は13:57発まで大きなブランクが有る。高山以北は若干の小運転があり、学生の利用時間帯としては確かに2時間に1本なのだが)

君の名は。


町内に本屋歯医者喫茶店はなく、コンビニも24時間営業ではなく21時閉店で、スナックは二軒あるなど、町内の商店事情は偏りが見られる。

また地域性は狭く、ほとんどの住民が互いに顔見知り。


町内全域に同報系の防災無線が整備されており、朝夕に作動試験を兼ねて”役場からのお知らせ”が流されている(この放送は、早耶香の姉が行っている)。

町への電力供給は中部電力が担当し、山間部に同社の変電所が存在する。

ただし町に電気が来たのは遅く、昭和48(1973)年である。


文化

集落としての歴史は古く、少なくとも千年以上前にはそこに人が住み始めていたとされている。

宮水神社は倭文神建葉槌命(しとりのかみたけはづちのみこと)を祭神として祀っており、口噛み酒巫女によって作られ、神に奉納される。

またこの土地には龍神伝説も残っており、巫女装束の飾りは龍を象っている。

目を奪われました。


宮水神社の御神体は神社の北部の山にあり、すり鉢上になっている頂上中央の巨石がになっている(この御神体もかつてこの地に落下した隕石である可能性があるが、劇中では特に説明はなく、真相は不明)。

ここから先は幽世


古来からの記録は江戸時代に起こった「繭五郎の大火」によって多くを焼失しており、現代に続く伝統は口頭によって伝えられたものを当時の人達が再現し、代々受け継いで来たものである。


産業

過去に落下した隕石に含まれる隕鉄により、かつてはが産出されたため製鉄が盛んだったが、現在では廃れている。

今は特段の特産品はないが、長い歴史を持つ組紐が伝統品として残っている。


この地域の土建関連は勅使河原土建が担っている。


商業

  • アイSHOP

町内唯一と思われるコンビニエンスストア。営業時間は7:00~21:00

なお、アイショップは鹿児島県を本社とするイケダパン系列の実在のコンビニエンスストアチェーン店で本来の展開エリアは鹿児島県、宮崎県、大分県。店外にあるベンチの「セイカアイスクリーム」も鹿児島県のセイカ食品の広告である

モデルになった店舗は鹿児島県中種子島町にあるアイショップ石堂店。種子島を舞台とした新海監督の「秒速5センチメートル第2話コスモナウト」に登場した店舗のモデルと同一であり、ファンサービス的な出演と思われる


教育

  • 糸守小学校

糸守湖西側の坂上地区に立地する。江戸時代に宮水氏が開設した寺子屋をルーツとして明治17年(1884年)開校。地元の宮大工の手による洋館風の校舎が特徴。昭和45年(1970年)には校舎が県の重要文化財に指定されている。2013年現在の在校生は男子125人、女子137人


  • 糸守高校

糸守湖南側の平場地区の高台に立地する。三葉達が通う高校。鉄筋コンクリート(耐震補強済)の校舎を持つ


交通

  • 糸守駅

明治16年(1883年)開業。当時の線名などはわからないが2013年現在は旧高山本線に所属する。2013年現在は単式ホーム1面1線の無人駅。なお実際の高山本線の飛騨古川駅や高山駅を含む飛騨小坂~坂上が開業したのは昭和9年(1934年)


糸守町の主な住人

宮水家

宮水三葉

宮水四葉

宮水一葉

宮水俊樹

宮水二葉(故人)


その他

勅使河原克彦

克彦の父

名取早耶香

ユキちゃん先生


関連項目

君の名は。

信濃の国

糸守町:ウィキペディア中国語版 ←なぜだか命名由来など詳細 岐阜県の行政町の殆どが「ちょう」と読むのに対し「いともり-まち」、さらに「糸守」自体の語源に言及

由来として、細田守監督(富山県出身)が挙げられている(絶望先生的発想をされたし)


※ここから先は重大なネタバレとなっております。

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ネタバレ

カタワレ時。

実は糸守町は、物語開始の3年前の秋、2013年10月4日20時42分ティアマト彗星から分裂した隕石落下の直撃を受けるという未曽有の災害に見舞われていたのである。


地球に最接近するまで彗星が分裂することは誰も予想できず、分裂した部分には岩塊が潜んでおり、糸守町に落下。落下地点は宮水神社付近で、その日は神社で秋祭りが催されていたために大勢の人々が集まり、被害が集中。結果、住民の3割以上の約500人(その中には三葉四葉克彦早耶香なども含まれていた)が死亡。

落下地点の周囲1kmが一瞬で壊滅し、巨大なクレーターが形成され、湖は円形からひょうたん型へと変形。町の南部は被害が少なく町民約1000人は助かったが、最早再生不可能なほどの甚大な被害を被り、転出者が相次いだために自治体維持も困難となり、「糸守町」という町そのものが地図から消滅する(おそらく周辺自治体に吸収合併されたと思われる)という事態になった。

が訪れた時には、糸守町のあった場所は立ち入り禁止区域に設定されており、災害当時の状況が手つかずで残されているという見るも無残な光景が広がっていたのである。


その後、瀧と三葉の時空を超えた奮闘により、隕石落下の直前に、避難訓練という名目で町の全住民を隕石落下の影響を受けなかった糸守高校へと避難させ、町の消滅の危機から救い出すことに成功している。しかし、隕石の衝突=町の消滅という事実そのものは変わらなかったため、こちらの時間軸においても行政地区としての糸守町は消滅し、すべての住民も国の主導した移住プログラムにより町を後にした。


余談

ティアマト彗星が地球に最接近(および糸守町に落下)した10月4日は、奇しくも君の名は。』が累計動員数1000万人を突破した記念すべき日でもある。

場所について

具体的な位置が偶然に発見されたものの(グーグルマップでみつけたとか:まとめサイト)、本当に「なんにもないや」な場所で、付近の林道も除雪が行われないため冬季は近づくこともできない僻地である。さらに現地は熊害の報告事例のある上、携帯電話も電波が届かないため非常時の通報も不可能とのことであり、地元では「単独行は避ける」よう呼びかけている程である。他の聖地巡礼と違い最悪遭難の恐れもあるため、軽はずみに訪ねることは避けられたし。

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