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キハ25の編集履歴

2018-09-08 01:30:12 バージョン

キハ25

きはにじゅうご

キハ25は気動車の形式である。ただし「キハ25」を名乗る形式は2つ存在している。

この形式には2種類存在し、国鉄キハ25形および、JR東海キハ25形の二種類が存在する。


国鉄キハ25形

 この車両は1957年から1962年にかけて国鉄が製造した、キハ20系の暖地向け片運転台車、キハ20の片方の運転台を撤去し、座席にしたものと思えばよい。

 しかし片運転台がネックとなり柔軟な運用には向かず(車両の単行ができない、転車台が必要となる)、老朽化していたこともありJR中小私鉄には継承されず1987年までに全廃となった。


JR東海キハ25形

JR東海の一般型気動車。2010年度に登場した。

313系電車とほぼ同一の車体を用いており、313系の気動車バージョンともいえる標準タイプのローカル線向け車両である。313系にはある貫通扉上の前照灯がない点を除けば、見た目や内装も313系と変わらない。

現在のJR東海の一般用気動車の標準形式とも言える車両である。

基本項目

車内設備

ワンマン運転を前提に設計されており、整理券発券機や運賃箱、運賃表示器、ドアの半自動開閉ボタン、後ろの車両のドア締切機能などが備わっている。

トイレのある車両とない車両で2両編成のユニットを組んで運用される。


運転席には同社の気動車として初めてワンハンドルマスコンが採用され、313系電車と同様に加速と減速の操作を片手で行うことができる。

これは313系電車との部品の共通化とコスト削減を狙ったものである。

走行装置

エンジンはJR東海の気動車の標準型と言えるカミンズ製のC-DMF14HZ系列の最新型C-DMF14HZDである。

高速性能で鳴らした先輩格のキハ75キハ85に積まれているC-DMF14HZBとほぼ同じエンジンだが、キハ75などは出力を350馬力に抑える代わりに、1両あたり2基エンジン(計700馬力)を搭載していた。

キハ25では、エンジンを1両当たり1基に減らした代わりに、1基あたりの出力を定格450馬力(最大520馬力)に増強し、編成出力で劣る部分はより段数の多い変速機を採用することで、最高速度を除き従来の高速気動車とさほど変わらない動力性能を確保した。

エンジン変速機最高速度
キハ75C-DMF14HZB(350馬力)×2C-DW14A (変速1段・直結2段)120km/h
キハ25C-DMF14HZD(450馬力)×1C-DW23 (変速1段・直結4段)110km/h

連結器は、キハ75に似た電気連結器付きの密着式連結器で、キハ85やキハ11などと同じく気動車に多い密着式自動連結器は採用されなかった。ただしキハ75など他形式とは併結できない。


1次車

1次車は、それまで武豊線で使用されていたキハ75を快速みえの増便に伴って関西本線・紀勢本線向けに転属させることが決定したため、これの代わりに武豊線で使用する車両として製造されたグループ。


0番台を名乗り、5編成10両が名古屋車両区に配置された。2015年に武豊線が電化したため同線の運行からは撤退して美濃太田車両区に転じ、高山本線で運用されている。


武豊線では、電化間近の時期に使用されていたためホームの高さが電車向けの1100mmないし920mmと高く、出入り口の高さを313系電車と同等とした代わりに、ホームの低いローカル線に向けた転属を視野に入れたステップの準備工事が成されていた。これはステップ踏み板の上に床板と同じ高さの板を設置し、扉は313系と同様のものを使用して、扉下の隙間を外板で埋めるというものであった。

美濃太田車両区に転属し、客車列車時代の低いホームが残る高山本線で使用されるようになると、正式にステップが使用されるようになった。


1次車は、全車両高山本線で運用されている。その為、P編成しか存在しない。


2次車

JR東海管内に残っていたキハ40系列およびキハ11鋼製車の老朽取り換えを目的としたグループで、2014年に登場した。このグループでは前面の行き先表示と種別表示が一体化され、車内はロングシートとなっている。ローカル用のため製造時からステップが付いている。

2次車からは車体側面の外板に筋状の折り目を入れるビード加工が省略された。

これは、車体を製造する際の溶接工法が変更され、スポット溶接から溶接ひずみが出にくいレーザー溶接に変わったため、ひずみを防ぐビード加工を入れる必要がなくなったである。


2014年は1000番台の8編成16両が美濃太田車両区に投入され、これらは高山本線と太多線で運用。

2015年投入分は紀勢本線参宮線名松線向けとして18編成36両が投入された。翌2016年に伊勢車両区(海イセ)が廃止されることが決まっていたため、三重県内で使用する車両も全て名古屋車両区所属である。

1000番台の他、暖地向けとしてスノープラウを省略した1500番台も製造されている。

また、鹿対策として衝撃吸収に優れた構造のスカートが装備されている。


しかし、ラッシュ時に合わせたオールロングシートのため、高山本線や紀勢本線といったローカル線長距離運用での評判は良くない。

まるでかつてのキハ35系の失敗を繰り返したかのようである。

(国鉄時代ではキハ35系を紀勢本線の長距離運用に投入する際は、キハ58系等クロスシート車との併結が必須とされていた)


M編成(紀勢本線、参宮線運用車両)は2次車のみが使用される。


関連タグ

気動車

国鉄 キハ20系 キハ20 キハ22 キハ52

JR東海 キハ75 313系

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