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うそつきオヤジの編集履歴

2018-09-09 21:14:53 バージョン

うそつきオヤジ

だいっきらいだぜ

真っ黒なネタバレ注意。

黒い記述にご注意ください。


























概要

2010年07月01日にニコニコ動画へ投稿された、小雨大豆と酔狂倶楽部制作【酔狂文庫:【ショートショート】うそつきオヤジ】内のショート動画『うそつきオヤジ』。


真っ黒な嘘にご注意ください。



























うそつきオヤジ


ウチのオヤジはうそつきだ。



元気な娘は物心ついた時からうそつきなオヤジと2暮らし。母ちゃんは娘を産んだ後に死んでしまったのだそうだ。

母ちゃんが居なくてもオヤジは騒がしい奴だったから、娘は寂しくはない生活を送りそれが普通だと思っていた。


そんな娘の日課は、毎日仏壇の中の母ちゃんに手を合わせ、その日の出来事を報告すること。


娘「母ちゃん。私は今日も・・・。今日は誰もシバキませんでした…。」


娘はうそつきなオヤジが、美人な母ちゃんとよく結婚できたよなぁと奇妙に思っていた。


ある時、ちゃぶ台に向かい合わせに座り食事をしていた親子。食事しながらテレビ時代劇を見ていたら、生きているはずのない遺影の中の人が元気にお風呂に入っていた

それを見てお椀を持った手が止まる娘。その表情は呆然としていて、そのままオヤジを見ると…

娘の視線に気づき、真っ黒なうそつき顔になるオヤジ


そのウソ怒った娘は盛大にちゃぶ台をひっくり返した!

これで判明した事は、娘のうそつきオヤジが独り身なのは彼の浮気が原因だったという事と、遺影の中の人はいつまでも美人だという事だ。



このうそつきオヤジは昔からウソばっかと、娘は昔の出来事を振り返る。


  • エレベーターに乗る時は靴を脱ぐものだと教えられ
  • オヤジお年玉を増やしてやる」と一枚を二枚に増やして騙し取られ(千円札一枚だった物が百円玉二枚に増えて子ども頃の娘は喜んだ
  • 当たり前のようにブランドazi-desu】のシャツが我が家のタンスに入れられていて
  • 家に住み着いているのがハムスターではないと知る頃には、娘はすっかり逞しくなった(両手に一匹のネズミ?を乗せている娘。流石に悪いと思ったのか、真っ黒なうそつき顔申し訳なさそうな表情を見せるオヤジ)。

そんな思い出のなかで、特にをかいた子どもの頃を思い出す。

学校の授業中「イクラは何の卵でしょう?」と先生に聞かれ、娘は元気に手を挙げて『クジラの卵です!


「・・・」


その答えに先生は困った顔になり、同じクラスの生徒達は大笑いし、娘は赤面し両手で顔を覆った。

その後、恥をかいた子ども頃の娘は涙目でポカポカとオヤジを叩いた。

娘は恥ずかしい黒歴史を振り返り、大人になって気づくよりはマシかと開き直り…。


娘「勿論。言うまでもないが、イクラは…そう。マグロの卵だ。

この発言に、またもや真っ黒なうそつき顔になるオヤジ



そんな感じで、うそつきオヤジに娘は毎日振り回されっぱなし。

しかし、そんなオヤジに娘は更に困らせる事になる。
























それは娘が寝る前に牛乳を飲もうと台所へ行くと、暗がりで蠢く人影を見つけた。またどうせオヤジが盗み食いでもしているんだろうと思って近づくと…





それは真っ青な顔で苦しむオヤジの姿だった…。





娘は慌てて駆け寄ってオヤジを起こし…。


オヤジ「ちょっと饅頭、食い過ぎただけだぁ…。」


っと、大量のを掻きながら笑顔を見せるも辛そうな顔で呟いた。そうしてオヤジは救急車で運ばれ、そのまま入院する事となった。



病院のベッドの上でいつものように…


オヤジ「全然痛くもねぇし、苦しくもねえぞ。

と、大粒の汗を流しながら笑った。


娘「ほんと。このバカオヤジが…。」


娘はベッドで寝るオヤジを見るのは久しぶりだと思い出す。オヤジの仕事は昼夜問わずで、すれ違いの生活も多かった。それは誰のために忙しく働いてくれるのかは分かっていたから、娘は文句を言う事はなかった。彼女が小さい頃はとっても大きく見えたその姿も、ベットの上で改めて見たら随分と縮んでいる事に今更気づいた。


オヤジ「な~に。娘残して死ぬわけねぇだろ。」


ほんとっにオヤジは昔から…。


検査の結果が出て、娘はお医者さんに一人呼ばれた。そこで娘は真実を知らされる事となった。













病室に戻って娘はベッドで寝るオヤジを見る。その姿はいつもの元気なオヤジと何ら変わらない様だった。


オヤジ「娘残して死ぬわけねぇだろ。」





























彼女のオヤジはやっぱり、大うそつきだった。

なぜなら…


娘は彼の実の子ではなかったのだ



お医者さんから検査の結果を教えてもらい。娘はオヤジの本当の血液型を知った。彼の血液型B型ではなく本当はAB型で、どう頑張ったって、今の父親からO型の娘が産まれるわけはないのだ。


泣いてる娘を見て事情を悟ったオヤジは、全てをゆっくり優しく彼女が小さな時に彼が絵本を読み聞かせてくれた時のように語ってくれた。
























娘は捨て子だったのだそうだ。


オヤジが初めて彼女を見つけた場所は、寂れた神社境内だった。警察官だった彼は巡回中に偶然、赤子だった彼女を見つけ……うそつきだけど面倒見の良いおまわりは、その捨て子を引き取って、我が子として育てる事を決意したのだという。


そう。オヤジが独り身の理由は浮気のせいでも、母ちゃんが美人の女優さんだったのではなく、全部が愛娘のためだったのだ。



オヤジ「ほんとうにお前は、昔っから泣き虫だ~なぁ~。」

そう言うオヤジに、

娘「こりゃあ遺伝だよ。

と、泣きながらに言ってやったらオヤジは一度大きく笑い…



オヤジ「素敵な神様から授けてもらって、良い人生だったよ」

と言って…

































翌日元気に退院した。

病院の前では、真っ黒なうそつき顔になるオヤジと呆れて首をうなだれる娘の親子がいた。


そんなわけで本当に饅頭を食い過ぎだったクソオヤジは今日も我が家で元気にしています。

ちゃぶ台を挟んで向かい合わせに座って食事をする父娘。オヤジはガツガツと飯をかっこみ、娘はやれやれといった様子で顔に手を当てながら、オヤジが自分の分まで食べようとするのを箸で阻止している親子団欒の光景が続いていた。



娘はオヤジを見ながら、「はあ。本当に全く人騒がせな…。そして、人が好過ぎるのもいい加減にしとけよ…。」と呆れながらも心配し、更に彼女は「自分が居ようが居まいがこんなオヤジがモテるわけねぇんだ。」と冷静に考え、一生面倒見てやんよこれからも父親と暮らす事を決めたのだった。























ウチのオヤジはAB型で、警察官で、大洞ふきの…

うそつきオヤジだ。


娘「あ~あ。本当に全く、大っ嫌いだぜ。」


関連動画

単体動画【酔狂文庫】うそつきオヤジ オンリー(長さ 9:49)


関連タグ

エイプリルフールだから短編集02

 嘘つき

真っ赤な

から出た真 優しい


あれは

を真実に!

この味は!………ウソをついてる『味』だぜ……

大人は嘘つきではないのです。間違いをするだけなのです




父親 父子家庭 シングルファーザー

ひまわり・・・花言葉は「愛慕」、「いつわりの富」、「人情」などの意味を持つ。

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