本記事の概要
「アイドルマスターミリオンライブ!」の登場人物矢吹可奈の記事にて、漫画「アイドルマスターミリオンライブ! Blooming Clover」についての記述があまりにも長くなったため、また記述内容にネタバレを大量に含むため、「Blooming Clover」に関する記述はこの記事に分割した。
以下では作品の根幹に関わるネタバレを大量に含むため注意されたし。
ストーリー
北沢志保と共に主人公に抜擢される。
単行本6巻(22話)時点で、本編のみならず番外編なども含めて全ての回に何らかの形(回想なども含む)で登場している唯一の登場人物である。
第0話
最後の2ページのみ登場。他のメンバーから遅れること1ヶ月、劇場に向かう。
1巻
第1話
765PRO ALLSTARSに憧れ、アイドルになるべく765プロのオーディションを受けるも、審査結果はダンスが10点満点中2点、歌唱に至っては10点満点中0.5点。本来ならば不合格のところだが、誰もが緊張している最終審査で「歌でその場にいる人間を笑顔にした」という点からアイドルとしての才能をプロデューサーに認められ、1ヶ月遅れで合格通知を受け取り、ミリオンスターズに合流することとなる。
そして、プロデューサーやアイドルらとの初顔合わせのため765プロライブ劇場に初めて足を運び、彼女らの前で早速自己紹介の為に一曲歌う。音程はともかく、楽しそうな可奈の感情が伝わってくるということでアイドルらには概ね好評だったが、可奈の指導係に任命された志保には「なぜあの実力で笑っていられるのか理解できない」と一蹴され、可奈と呼んでほしいと言うも「矢吹さん」と呼ばれることになる。
第2~3話
バックダンサーとして初めて公演に参加することになる。本番前は志保に諭されても「今日はステージ楽しもうね♥」と楽観視していたが、ピンスポットの照明の熱、声援による空気の振動、この人の豹変などのステージ上の独特の雰囲気に適応できず、志保を巻き込んで転倒するなど失敗してしまう(音響トラブルでリハーサルができなかったという事情はあったのだが)。少しでも早く結果を出したかった志保は自分のパフォーマンスを邪魔されたことに憤り、憧れていたステージの怖さに直面して肩を落とすが、同じく失敗に落ち込んでいた箱崎星梨花を励ますため、この公演の直後に行われるASの公演を観ることに。そこで萩原雪歩も同じようにステージが怖かったが仲間のお陰で今のようになれたことを知り、星梨花と共にアイドルとして頑張る決意を新たにする。
第4話
志保、星梨花との3人でステージデビューの2枠を懸けてオーディションで争うことになる。当然歌唱審査が大きな懸念材料であったが、「どうしたらどの音が出るか分かる」楽器では正常に音程を取れることが分かったため、それを生かした練習で上達し、オーディションの歌唱審査では成長を見せるが、力及ばず落選。しかし、それを告げられた時の可奈は一切悲しげな表情を見せず、むしろ笑顔を見せていた。それは、歌が大好きなのに上手く歌えないことを嘆いていた自分が、初めてここまで上手に歌うことができたから、そしてこれからも大好きな歌を素敵に歌えることの喜びを噛み締めていたからだった。
ところが、そんな可奈の姿を見た志保が体調不良で倒れーー。
おまけマンガ
二階堂千鶴の買い物に同行する。
2巻
第5話
志保のデビューの白紙化と可奈の繰り上げ合格が決定し、Pに志保の代わりを任されるが、可奈の答えはーー
「イヤです!!」
勿論自分もステージに立ちたいが、それ以上に志保がいつも頑張っているところを近くで見ていた可奈は、志保がステージに立つ姿をどうしても観たかったのであった。
そんな可奈の想いにPも折れ、予定通り星梨花と志保のステージデビューが決まる。
第6話
引き続き志保のサポートに徹し、公演中は観客席の最後方で他の観客と同様にペンライトを持って志保らを応援していた可奈だったが、「頑張った可奈もステージに立たせてあげたい」と徳川まつりらが主張したため、舞台袖に呼び出される。突然の出番に、第2話で感じたステージの恐怖が甦るが、見かねた志保に手を握られて落ち着かされ、無事にステージデビューを果たし、志保と共に「L・O・B・M」を歌う。
第7話
劇場に向かう電車を乗り過ごして降りた(新木場駅と思しき)駅で上京したての白石紬と出会い、迷子の男児の姉を探すことになるもなかなか見つからず、男児の好きな曲「キラメキラリ」を一緒に歌うことで見つけてもらうことに成功するが、その女性は第3話で可奈らにペンライトを分け与えてくれた女性で、後に第6話の公演を通して可奈のファンになっていた。これにより、可奈は初めてファンと出会うことになる。
第8話
新ユニット3組が発表され、可奈は志保、星梨花、高坂海美とユニット「Clover」を組むことになる。また、紬と共にミリオンスターズに合流した桜守歌織、そして高山紗代子が新たに可奈の歌の指導担当に着任。1ヶ月後のショッピングモールでのユニットデビューライブを目標に、ユニット活動を始動する。
また、「Cloverのうた」を作詞作曲するが、志保と海美にはスルーされてしまう。
3巻
第9~10話
憧れの存在であった天海春香と出会い、合同レッスンを行うが、「Brand New Theater!」の試演の際には春香らの前で不甲斐ないパフォーマンスを見せてしまい、更にリーダーである志保にその責任を負わせてしまうことになる。
劇場の屋上で塞ぎこんでいると、春日未来、そしてプチシューを差し入れに来た春香が会いに来る。自身の春香への憧れを語り、春香みたいなアイドルになりたいと話すが、春香に「それは難しんじゃないかな」と断じられる。それは他人にはなることはできないが、自分の「道」を1歩ずつ進むことで見えてくるものがあるという意味であった。
自分が765プロに入ってから歩んできた「道」を振り返る可奈。
そこで一際大きな存在感を放っていたのは、第6話のステージデビュー直前で不安に震える可奈の手を握ってくれた志保であった。
この会話をきっかけに、これまで明確なビジョンを持っていなかった可奈は「志保の隣に立てるアイドルとして輝ける自分になる」ということを一つの目標にするようになる。
第11話
引き続き歌織と紗代子の下で声帯模写などの歌唱練習を行い、歌織のステージデビュー公演ではこの3名で「MUSIC♪」を歌う。
第11.5話
佐竹美奈子の作る昼ご飯に舌鼓を打つ。
4巻
第12~14話
ライブの通しリハーサルで他の3人についていけなかった志保を励ますためいつものように歌うが、「あなたが歌って楽しいだけでしょ」と断じられ、ひどく落胆する。しかし翌日、失踪した志保をいつも自主練を行っていた広場で発見した可奈は、大雨の中、最初のオーディションの課題曲であった「Dreaming!」を志保の前で歌う。
それは可奈が、自分の歌で誰かが笑顔になってくれるととっても嬉しいから、そして自分の歌は未熟だけれども誰かを笑顔にできるおまじないくらいにはなると信じているからであった。
更に星梨花や海美も合流し、3人で「Dreaming!」を歌い踊る。
「いっしょに、いくよー!」
アイドルを辞めることを人知れず決意していた志保に幼少期に抱いていたアイドルへの憧れを思い出させ、遂に翻意させることに成功する。
その後、志保の家庭事情を知り、星梨花の提案で北沢家で合宿を行う。また、合宿中に高槻やよい、水瀬伊織と出会う。
余談だが、志保の弟の陸は同じCloverの海美と星梨花のことははそれぞれ「海美お姉ちゃん」「星梨花お姉ちゃん」と呼ぶのに対し、可奈のことは「可奈ちゃん」と呼んでいる。
第14.5話
田中琴葉の回想内で第12~13話のシーンが登場。
5巻
第15話
ユニットデビューライブまであと2日。第2話や第10話での失敗から、ライブに対しちょっぴりの恐怖心を覚えるも、4巻で一悶着あった志保が元の姿に戻ったことに安堵し、海美と星梨花の存在や自身の成長から、今回こそは志保にステージを楽しんでほしいという偽りない想いを志保に伝える。恥ずかしいくらい真っ直ぐに感情を伝えてくる可奈に対し照れた志保は、走るペースを上げる。すると可奈も志保以上にペースを上げ…
そうして切磋琢磨する2人は、互いに屈託のない笑顔で接する関係になっていた。
第16~17話
ユニットデビューライブが始まる。Cloverの出番の直前になり、可奈、星梨花、海美も緊張が極限に達する中ーー
志保「失敗の許されないユニットデビューライブ 緊張して当然だと思う」
可奈「!? 志保ちゃん…」
志保「でもそれは1人だったらの話」
志保「Cloverは♪」
海美「4人で♪」
星梨花「1つ♪」
可奈「Cloverはぁ♪ 4人で1つ♬」
4人「ファイト オーー♬」
なんと、事あるごとに志保にスルーされていた「Cloverのうた」を、志保が主導する形で歌ったのであった。
そして、結束を確かめた4人はステージに立ち、最初の1曲が始まる。
第18話
ライブは進み、最後の楽曲「Clover Days」。可奈は歌織らのお陰でこのように歌えるようになったこと、Cloverの3人のお陰で楽しく歌えること、そして第10話で誓った「志保ちゃんの隣に立てるアイドルとして輝ける自分になる夢」を叶えられたことの喜びを噛み締めながら歌う。
ライブ終了後、志保に呼び止められる。第1話から今までのあまりに多い出来事を思い返して言葉に詰まる志保は一言、可奈にこう告げる。
「これからもアイドルがんばりましょうね、可奈」
そして、今までろくに笑わなかった志保が満面の笑みを可奈に向けてくれたことに、可奈は頬が緩まずにはいられなかったのであった。
なお、可奈本人は呼称の変更には本話の終了間際まで気付いていなかった模様。
第18.5話
青羽美咲に、自分と志保のクリスマス衣装のデザイン画を描いてもらい、萩原雪歩に「可奈ちゃんたちが歌う『メリー』聞いてみたいかも」と言われ照れる。5ヶ月後の未来に思いを馳せ、志保に「今年のクリスマス楽しみだね!!」と微笑むのだった。
そして本話の雑誌掲載とほぼ時を同じくして、2018年12月25日15時、別の世界線で…
第18.7話
美咲の回想内に登場。
6巻
第19話
Webラジオ「くろらじ」などCloverとしての新しい仕事も始まり、次の目標として夏休み1週間連続公演に向けて大好きな歌をもっと上手に歌えるように頑張ることを決意していた矢先、志保から歌の練習と勉強を禁止され絶望する。
第20話
歌を禁止された理由を他の仕事にリソースを割くためと勘違いした可奈は、海美らと共に自主練を重ね、「くろらじ」の収録現場で更に上達した歌を志保に聞かせるが、約束を破ったことを怒られる上に「前より悪くなった」と酷評される。禁止の理由がどうしても分からない可奈は志保にヒントを求めるが志保は口を割らず、両者ヒートアップ。遂には「志保ちゃんのバカ!」と吐き捨て、現場を去ってしまう。
帰り道、少々落ち着いた可奈は「志保ちゃんにひどいこと言っちゃったな…」と後悔して涙を流すが、そこで木下ひなたが歌を歌う。その後、同様に演技で悩んでいた所恵美と合流し、先刻のひなたの歌で胸のくよくよがなくなっていく感覚、春香や千早らの歌を聴くのと似た感覚を感じたことから、「うまく」やろうとするのが間違いなのではないかと考える。しかしながら自分らしく歌っているままでは進歩がないと悩んでいるところに、双海亜美と双海真美が現れる。
第21話
亜美と真美にカラオケに連れられ、歌わされる。点数の取りやすい曲を選択し、自己最高点の81.075点を出すも、皆には不評。次に可奈の好きな歌を歌うように言われたため、上手く歌えないが大好きな歌を歌ったところ、点数は68.510点ながら「とってもいい歌だった」等と高評価を受け、歌に気持ちを込めて歌うことが大事であることを気付かされる。
しかし上手く歌わないことで周囲に迷惑をかけることをなおも案じる可奈だったが、琴葉から「勝手に周りの気持ちを決めつけるのはよくない」と諭され、更に海美にも志保の真意を知らされた可奈は、「友だちに届けたい歌がある」と一同に助力を改めて依頼する。
第22話
志保を団地下の公園に呼び出し、自分のありったけの想いを込めて歌う。その「気持ちばっかり先走った歌」ながらも「他の誰にも歌えないあったかくてまっすぐな」歌に志保も心を動かされ、更に第21話でゲームセンターで獲ったぬいぐるみを渡し、志保と仲直りする。
7巻以降
単行本発売以降に追記します。
余談
第2話冒頭で登場する可奈の中学校の先生はGREE版HR「証明でSing! 矢吹可奈」に登場する先生とビジュアルが酷似している。
第2話冒頭にて、通っている中学校から劇場に向かう為に大倉山駅(東急東横線)に酷似した駅を利用している描写があり、前述の劇場版での描写などと合わせて神奈川県横浜市港北区在住ではないかと推測されている。
関連タグ
アイドルマスターミリオンライブ! Blooming_Clover シアターデイズ