ハヌマーンと5人の仮面ライダー
はぬまーんとごにんのかめんらいだー
概要
インドの神話に登場する白い猿神ハヌマーンがウルトラ兄弟と共演した『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』の続編。チャイヨー・プロダクション制作。
ただし、前作が円谷プロダクションとの共同制作だったのに対し、『仮面ライダーX』の劇場版作品『五人ライダー対キングダーク』の配給権を東映から得たものの、それに無許可で新規撮影シーンの追加・再編集を行ったため、東映の怒りを買って日本では公開どころか公認すらされず、現在まで黒歴史扱いとなっている。
後に東映が制作した『非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛』にはこの事件(+円谷プロの買収ネタ)を元にした回があり、チガウヨープロダクションなる会社が登場している。
あらすじ
悪の帝王キングダークは、大好物である女性の生き血を集めるため、地獄の底から前作でハヌマーンに殺された仏像泥棒たちを復活させた。
仏像泥棒の協力でキングダークはコウモリフランケンを作り出し、復活怪人たちと共に女性を攫わせようとする。
しかし五人ライダーの活躍により怪人軍団はコウモリフランケンと共に全滅。キングダークは新たに作った怪人製造機で怪人を量産し、五人ライダーをおびき寄せて爆弾で襲撃する。
あわや一巻の終わりかと思われたその時、白猿ハヌマーンが出現。ハヌマーンは五人ライダーを助け、キングダークとの最終決戦に赴く。
登場人物
ハヌマーン
ご存知、魔性の白い猿人。後半から五人ライダーを救うべく登場。
釵(サイ)状の武器や卍型の奇妙な飛行ポーズは健在。
新たな能力として敵の罠で死亡した(?)ライダーを蘇生する光線を放つ。
仮面ライダー
新撮シーンでは低クオリティな改造サイクロンに乗る。
劇中では「ブイサン」と呼称される。
一般人も普通に通っている公道を五人ライダーがバイクで並走するOPでは真ん中に陣取り、他の四人のライダーと合体してキングダークに挑むなど、五人中、最も見せ場が多い。
マスクがずれて目がはみ出たり、口元が覆われたりと着こなしが中途半端。
OPのシーンでは後続の車に当てられそうになる。
OPで主題歌(タイ語)を使われているにもかかわらず、センターをV3に奪われるなど、何かと不憫な印象。
実はこの当時、まだタイでは『X』が放映されていなかったらしく、そういった事情も関係しているのだとか。
敵
流用フィルムでは巨大だった元のオリジナルも所々登場するが、新撮部分では等身大。場面によって伸縮自在という設定が付け加えられたようだ。
美女の生き血が大好物で、無いと駄々をこねたり、ご機嫌斜めになる。着ぐるみの出来も手伝って、威圧感を放っていたオリジナルと対照的に落ち着きも威厳も感じられない。
巨大化時はトゲ付き鉄球を振り回す。
戦闘員
本家ライダーの戦闘員と異なり、一般的な目出し帽を着用。ベタな銀行強盗と見間違えるほどの外見。
キングダーク同様、コントまがいの動作が印象的。
量産型怪人
ヴィルッド博士が開発した怪人製造機から生まれた四体の怪人。
それぞれ牛・豚・鶏・蛙の被り物を着け、上半身裸に赤いパンツ。
見た目はどうしようもなくチープだが、かなりしぶとい。