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閃電騎士

せんでんきし

台湾での『仮面ライダー』、及び劇場版仮面ライダーシリーズのリメイク作品。
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概要編集

1975年~76年に台湾の映画会社「東星電影」と東映によって制作・公開された劇場版仮面ライダーシリーズのリメイク作品。英題「SuperRiderS」、他国では「kung fu rider」というタイトルで公開された。

『閃電騎士大戦地獄軍団』、『閃電騎士V3』、『閃電五騎士』の全3シリーズ。(公開順はV3→X→第1作目)

音楽もオリジナルをほぼ流用しているが、『閃電五騎士』では同じ菊池俊輔が担当した『超人バロム・1』や『変身忍者嵐』の楽曲も使用されている。


本家の劇場版映像に台湾で新規撮影したシーンを追加したTVシリーズのダイジェスト的作品で、本来新規映像挿入の際は東映上層部の許可を得るのが必要なのだが、連絡ミスで『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』と同様、実質無許可となった模様。

にもかかわらず本家の着ぐるみやバイクが使用されている上に本家シリーズでも監督と脚本を担当した塚田修(塚田正煕)と美術や着ぐるみ制作・特撮部分を担当した八木功が関わっている(塚田はこれが縁か、後に東星電影と契約し香港・台湾の合作映画を手掛けるようになった)。

パワーレンジャーの先駆けのようなものか。

八木の話によると現地スタッフが映画のノウハウがないどころかTVの報道番組などの畑違いから駆り出された面々が多く、言葉の違いや勤務体制の緩さから中々仕事に入らなかったり、爆発用の火薬やミニチュアの資材を調達するにも苦労が多かったという。


日本では現在まで未公開だが、竹書房から発売された書籍『仮面ライダー画報』内の記事でほんの少しだけ触れられている。


登場人物編集

※日本版との違いを表記。


閃電騎士大戦地獄軍団編集

仮面ライダー2号

ショッカー(向こうでは「サタン機構」というらしい)に拉致され、改造されるも脳改造直前で組織にいた恩師の手引きで脱走するという旧1号と酷似した経緯をたどる。

ザンジオーとの戦いの途中で1号と出会い、共にショッカーと戦う。

ザンジオーを倒した後は新2号にパワーアップするもマスクは旧2号のままである。

なお、新撮部分は一貫してマフラーが黄色になっている。(現地スタッフが縁起を担いで、あるいは中国を連想させるという理由で赤いマフラーを避けたといった事情があるらしい)

『閃電五騎士』では出番が少ない。


仮面ライダー1号

ザンジオーとの戦いで2号と初の共闘。いかにしてライダーになったかは描かれていないが、旧1号から新1号にパワーアップする描写は見られる。

2号同様、新撮部分では一貫してマフラーが黄色。


死神博士

前半で人工重力装置GX強奪の指揮を執るも、失敗。映画後半で地獄大使と共同で作戦に当たる。

イカデビルには変身せず、別の姿を持つ。

最終決戦にてライダーを異次元に閉じ込めるも、ライダー2人のエネルギーをスパークさせた技に敗れる

その正体は千面女王の男体!


千面女王

2号の恩師を殺害した、赤いスフィンクスのような女怪人(エジプタスの頭とサイレンサーデスパーの体をくっつけたようないで立ち)。拳銃とシックル状の杖を武器にする。

『閃電騎士V3』ではドクトルGの片腕として再登場、『閃電五騎士』でも色が白になって三度登場するも、死神博士としての姿は見せていない。


地獄大使

本家よりマスクが大きいのが特徴。

後半から死神博士と共同で作戦に従事するも、本家以上にお互い不穏な空気を漂わせている。

ガラガランダとの関連は不明で、怪人になることなく2号のライダーパンチに敗れる。


ガラガランダ

レーシングクラブにいたおやっさん達を捕らえる際に姿を現すも、そのままフェードアウト。

『閃電騎士V3』ではギロチンザウルスの役割を担っており、V3に倒されたが(最後の部分は映画でのギロチンザウルスの最期のシーンを流用している)、『閃電五騎士』ではGODのベルトを装着して再登場するも、復活の怪人軍団と共にXライダーに倒される。


立花藤兵衛

本家シリーズと同様、ライダーたちをサポートするのは同じだが、『閃電騎士V3』『閃電五騎士』においては店を経営しておらず、スーパー戦隊シリーズの指揮官のようなポジションを担当する。


緑川 弘

本家シリーズと異なり、ライダーと共にショッカーから脱出後消息不明である。『閃電騎士V3』でも突如再登場し、ダブルライダーのV3改造手術を手助けする。『閃電五騎士』でついに殺された。


閃電騎士V3編集

仮面ライダーV3

ダブルライダーをかばって重傷を受けたのは同じだが、手術は途中から緑川博士がライダーに代わって担当した。


ライダーマン(ライダーウーマン?)

後半から登場。沖田徹夫博士の妹。緑川博士によって4号と名付けられたが、改造経緯は不明。こちらではなんと女性が変身しており、変身前でも十分強い。ただしライダーマンマシーンは飛行不可能だった。台湾版とはいえ女性の2号ライダーは初であるが、日本で初めて登場した女性2号ライダーは仮面ライダーマジェードであり、ある意味今作はマジェードの先駆けともいえる存在である。


ドクトルG

こちらもカニレーザーに変身せず、終始人間態でライダーと戦う。

決戦前に本家同様に呪術を行うも、取り巻きを従えて儀式を行う場面はさながらキバ男爵ツバサ大僧正を髣髴とさせる。


タイホウバッファロー

新規撮影部分では頭部や大砲が小型になっている。

アジト襲撃等、カメバズーカの役割を担っている関係で出番が増加しており、オリジナル怪人カンモラと共に行動を共にする場面も。


カンモラ(康魔拉)

西遊記』の映画に出てきそうな妖怪を思わせる二本角の怪人。青竜刀が武器。

千面女王と共にドクトルGの片腕を務める。ハサミジャガーのポジションも兼ねており、V3の家族を殺害した。

『閃電五騎士』では一本角になって再登場。機械合成怪人と一緒だと違和感あるが、神話怪人に交じっていると違和感ない気が。


閃電五騎士編集

仮面ライダーX

大変身のポーズの後でパーフェクターを装着する形をとる。

ライダーになってからは神ステーションには一切戻らず、Xライダースーパーファイブキックへの布石になると思われるV3との特訓や、ライドルスティックを投げて怪人たちを倒したり、他のライダーマシンと共にクルーザーからミサイルを放つオリジナル要素がある。


水城霧子

はオリジナル怪人クラスに処刑されたが、彼女は生存。


GOD総司令

キングダークと明確に同一人物。

怪人への指令はショッカーやデストロン同様にアジトの紋章から下し、Oの部分から火炎放射する。これでGOD戦闘工作員を処刑している。

本家「5人ライダー対キングダーク」では名前だけに終わった「東京カラカラ大作戦」だったが、こちらは水源地を干上がらせて都心を恐慌状態に陥れた。


黒影魔王(キングダーク

※メイン画像の怪人。

立ち上がると姿が変わるが(グレートマジンガー暗黒大将軍のアトラクション用スーツの改造らしい)、本家に負けず劣らずの貫禄と造形美と巨大感を漂わせている。

5人ライダーとの最終決戦に挑み、火炎放射でXライダーを圧倒するも、ライダー達(ライダーウーマン以外)と各ライダーマシンからの一斉射撃とベルトのエネルギーを利用した光線技によって葬られた。


コウモリフランケン

新撮シーンもあるが本映画のオリジナル怪人とは一切絡まず、前座感が否めない。


海龍蛟

海底軍艦』のマンダのような竜に変身する怪人で、あらゆる船舶を沈没させたりとネプチューンのポジションを務める。トライデントを武器に持ち、Xキックを受けても倒れずに決戦まで生き残るしぶとさを持つ。


クラス(柯拉司)

GOD最高幹部。オリジナル怪人海龍蛟と共に指揮を務める。人間態は欧米人。

見た目はヘラクレスだが、アポロガイストのポジションを担当する。ヘラクレスは再生怪人として別に登場しているので少々紛らわしい。

円環の槍と盾が武器。


新GOD怪人(カマイタチ型)

他のオリジナル怪人たちと比べ前線には出ず、影が薄い。


蝦頭怪人

オリジナル怪人海龍蛟直属のエビ型戦闘員。


新GOD戦闘員

ショッカー骨戦闘員の体と骸骨の頭部を持つアジト警護用戦闘員がいる。

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