ドクトル・ゲー!悪魔の正体は?
『仮面ライダーV3』第30話に登場する怪人でデストロン最後の機械合成怪人でもある。
悪魔の聖霊の儀式により力を得たデストロン大幹部「ドクトルG」のもう一つの姿である(ちなみにすがやみつる版の漫画だと「レーザーガニ」となっている)。
〝カニ〟と付いているが、その姿形はどちらかと言えばデストロンのマークでもあるサソリに似ている(特に頭部)。一方で体を覆うトゲの生えた甲殻は蟹のそれであり、頭部と左腕を合わせることで一匹の蟹になるようにデザインされている。
前半にも怪人として登場予定だったためか(特写も存在する)、V3がカニレーザーの正体がドクトルGだったことに驚くシーンがある。
後半パートをほぼドクトルG対風見志郎の一騎打ちに割いた戦闘パートは圧巻。長時間の戦いの末、盾をかざしV3キックを受け止めたドクトルGが盾の陰から変身した。
変身しても服装は変わらず、斧や盾などの装備もそのままだが魔法的な力で周囲の空間を暗闇にしたり、頭部からレーザー光線を発射して敵を焼き払う等、多彩な攻撃方法を持つ。また蟹の怪人だけあってかなりタフ。
戦闘力自体もV3と互角に渡り合う猛者。
V3と壮絶な戦いを繰り広げ、斧と盾を失っても尚互角に戦ったがレーザーを躱された隙を突かれてV3きりもみ反転キックを受け、Gの姿に戻った後壮烈な爆死を遂げた。
デストロン首領すらその戦いぶりに「デストロンの勇者」と呼んだ、勇ましい最期であった。
おのれディケイド!お前がいる限り、私の旅は終わらない!
『スーパーヒーロー大戦』にて大ショッカー副首領・ドクトルGが変身した蟹怪人。オリジナルと同様に斧を武器する他、レーザーは上半身から全方位へ発射できるようグレードアップされている。
オリジナルがシャープなデザインであるのに対して、こちらはボリュームや蟹らしさが増している。
(登場人物が多過ぎて)戦闘シーンは少なかったが、歴代のライダー(下記の三人に加え、1号・V3・スーパー1・RX・ZO・クウガ・ファイズ・電王の計11人)をレーザーで退ける。
しかしゴセイジャーから渡されたゴセイカード「リフレクト」を使ったディケイド・龍騎・ブレイドにレーザーを反射されて自分が喰らってしまい、その隙を突かれてディメンションキック・ドラゴンライダーキック・ローカストキックのトリプルライダーキックを食らい爆発。鳴滝の正体を現し、オーロラカーテンに消えていった。
鳴滝「全てを破壊し、また新しい何かを作り上げたか、ディケイド…!」
明確に死亡していないためか、後のお祭り映画等に出演することは今のところ無い。
ネット版『仮面ライダーウィザードinマジか!?ランド』ではデストロンの最後の生き残りとして着ぐるみが流用されて登場しており、何とあのボルキャンサー体型で器用に自転車に乗っていた。
『仮面戦隊ゴライダー』ではトーテマが作り出した怪人の一体として登場。
スペース蜘蛛男と多数のショッカー戦隊員を引き連れ、ブレイドとアナザーアギトに襲いかかるが、ブレイドのライトニングスラッシュを喰らい、爆散した。
しかし他の怪人と同様に倒されても直ぐに復活を果たし、トーテマがアナザーアギト、マリカ、バロン、レーザーを吹き飛ばした先で待ち構え、徐々に追い詰めていく。
派生作品
『仮面ライダーSPIRITS』
漫画『仮面ライダーSPIRITS』ではアマテラスの爆発で月の牢獄をこじ開けようとしていたドクトルGがV3と戦うために変身した。
機械合成怪人を差し向けてV3を抹殺しようと試みるが、V3が放ったレッドボーンリングで部下の怪人は全滅。憤激したカニレーザーはV3をレーザー光線で射殺しようとするが、レッドボーンリングで押しのけられてしまい(所謂回ればなんとかなるの法則)、なすすべもなくV3に轢き潰されて粉々にされてしまった。
ゲーム版
プレイステーション用格闘ゲーム『仮面ライダーV3』では使用可能キャラの1体として登場し、オプション設定によってドクトルGの姿から変身させることもできる。
手に持った斧は劇中のように対戦相手が叩き落として奪い取ることも可能。
余談
- 仮面ライダー1号も序盤で光速のデンジャーライトをあっさり発射後に回避している。
- ドクトルG役の千波丈太郎氏も最初ドクトルGの正体が「なぜ(サソリではなく)カニの怪人?」と思ったが、カニは勝負師の神様ということで納得したとか。
- お笑いコンビ『メイプル超合金』のボケ担当、カズレーザー氏の芸名の語源でもある。