「これが私の経歴です」
『椿という名の それはそれはおとなしい娘じゃった』
椿は、彼岸島の吸血鬼の里に暮らすまだ年端もいかない幼い少女の吸血鬼である。
おとなしいことだけが取り柄だった彼女は、雅の小間使いとして彼に仕えることになる。
そんな彼女だったが...なんと、あの雅に片思いしてしまった。10代少女の恋愛観恐るべし
...そして、何度も雅に積極的にアプローチするが悉く無視され...
そんなまるで女への興味が微塵もないような対応を取り続ける彼に業を煮やした椿は
『彼への愛が届かないなら、彼からの愛が手に入らないなら』と彼の飲む茶に毒を入れてしまう。
無論その程度で死なないのが我らがゴキブリ耐久ことクソ雅であったが当然、
雅はこの茶に毒を盛った犯人は誰かと周囲のキモ傘に聞いて回ることにする。
最終的に、自身の小間使いの椿に辿り着いた雅は衝撃的な光景を目の当たりにした_____
自身の犯した過ちに気づいた椿はなんと自責の念から自らの両目をくり抜いてしまっていたのだ。
「これがお詫びの気持ちです」
「もうあなた様に合わせる顔がありませぬ」
「あなたを見れない目などいりませぬ」
「さぁこれを おおさめください」
「椿のその後ガギャアアアアアアアア!!!!」
眼球を潰して雅に謝罪を行った彼女は死罪は免れることとなり、その代わり雅のお気に入りのペットとして雅の住む邸宅の地下に放たれることとなった。
その広大な地下空間で彼女は邪鬼化し、侵入者や雅への反逆者を喰い殺す最強の番人として過ごすこととなる。
邪鬼として珍しく特殊能力などを用いない代わり、その巨体と異常に高いフィジカルで戦う。
半端な攻撃を通さない巨体と、隙のない腕と触手の巧みな連携は流石雅のお気に入り邪鬼である。
視力には一切頼らず聴覚、触覚、嗅覚を巧みに活用して敵を追い詰める獰猛なハンターである。
作中最大クラスの体躯に俊敏な動き、胴体部の口はどこか師匠の邪鬼の形状を彷彿とさせる。
(もっとも、向こうはハサミムシやら何らやが生えているが。)
生前の彼女の目のあった箇所には歯の生えた触手が付いており、しかもそれらは本体と分離して動かすことが可能である。そのため、手の入らない閉所には触手を伸ばして攻撃したりもする。
また、顔に無数の穴を出現させて周囲の匂いを詳細に嗅ぎ、精密に敵の位置を遠距離から探知して攻撃を繰り出すことも可能である。
また邪鬼は基本的に無知性にも関わらず彼女は洞窟内の地理をかなり詳しく把握しており、
さらには獲物をすぐに殺さず食事の時間まで手頃な岩棚に保存するなど...それまで登場した邪鬼と比較するとかしこい、一線を画した知能を持っている。
(なんだか、彼女の生前の几帳面さが見えるようなシーンでもある)
椿の最期
宮本明との戦闘では終盤にも関わらず彼を追い詰め続け、一時は戦闘不能まで追い込む。
当初、その戦闘力と殺意の高さから明達は彼女と戦闘せずにやり過ごそうとするも、大声で喚き散らしていた亮介が椿の注意を引いて襲われてしまう。
明は彼を椿の襲撃から助けようとするも彼女に捕まり、椿の食卓で保存食にされてしまうのだった。
なんとか亮介の護身用の短刀で食卓の崖を降りるも、抵抗もせず捕まったままの亮介の奪還に四苦八苦した明は彼を連れて洞窟の隅の小部屋へと逃げ込む。
逃げ込んだ先には大量のギロチンが保管されており、明達はそれを用いて椿の討伐を試みる。
最終的に明は隊長との必死の連携でそのギロチンを武器として加工、そしてクソ重いギロチンの刃を竜巻のように猛烈に回転させ、ようやく椿の顔を切断する事に成功した。
しかし一度切断されても、椿は攻撃の手を休めることなく一層苛烈に攻撃を重ねてくる始末だった。
その後、続く2回目、3回目、そして4回目のギロチントルネードにより頭部を完全に切断されてようやく椿は死亡することとなる。
しかし宮本明に頭部に止めを刺されてもなお、首を失った椿の胴体はタダでは死なず...執念で亮介を食い殺した。
最期だけは無駄に笑顔で死んでいった亮介の姿に泣き崩れる満身創痍の明だったが、この後、彼はさらに凄まじい行為を行う羽目になる。
「余談をおおさめください」
終盤の明さんの戦闘力は、既に並みの邪鬼であればザンッと一撃である。
そんな彼を特殊能力なしの一介の邪鬼がここまで追い詰めたのは凄まじい執念である。
ここまでしぶとい邪鬼も彼岸島では珍しく、特に死亡してなおもメインキャラを殺害するその殺意の高さは他に例がない。
そして椿一体との戦闘に時間を使いすぎたため明たちは雅の計画を阻止することができず、結果として「彼岸島 最後の47日間」のラストは雅率いる吸血鬼軍の勝利という結果に終わっている。
つまり、椿はある意味で雅軍のMVPさんである。
雅が計画の、最後の最後に信頼できる右腕である金剛ではなく、あくまで邪鬼である彼女を明たちへの足止めへ使ったのは...雅なりに椿の忠誠心を買っていたからだったのかもしれない。
「もう この記事に書ける内容がありませぬ」
地下空間の端にある階段の先の小部屋には、雅が彼女を番人として飼い始めたためか使われなくなったギロチンが多数放置されている。
...結果として、このギロチンの刃が彼女を倒すための武器として使用されたが...
「...ギロチンがその辺の小部屋に無かったら完全に詰んでいた」というのは禁句である。
「椿が雅軍MVPなんじゃねェんだ、亮介が人間軍の大戦犯かましただけなんだ」というのは実際に原作を購読していたキモ傘の言葉である。
(実際、最後の47日間作中で人類軍が敗北した原因の4〜10割くらいは彼が原因である、という説を唱える者もいる。)
彼女がいた地下空間には邪鬼の身体を保つ『白い湧水』が湧き出る。(この場所にしか無い)
そのため邪鬼化後の彼女は、雅の飼っている邪鬼達の中で最も丁重に扱われているとも言える。
明のギロチントルネードは彼女にとどめを刺すために使用された作中最強の武器の一つであるが、なぜ彼らはそれを使ってエレベーター内に侵入しようとはしなかったのだろう?
...もっとも背後から隙を突くなどして、万が一この時点で金剛を倒してしまえば彼岸島のストーリー進行不能バグ等が発生する可能性が非常に高いのだろうと推察されている。
また作中では特に描写されていないものの、エレベーター内に雅がトラップを仕掛けている可能性に西山が触れている。多分、杞憂だと思う。
「表記ゆれです」
「関連タグです どうぞおおさめください」
吸血鬼軍
彼女が片思いを寄せていた吸血鬼の長。
ちなみに、彼の側近は揃いも揃って筋肉モリモリマッチョマンの変態である。
そのため...彼には深刻なホモ疑惑がある。
椿が明達を足止めしている中でただ一人、人間軍の雑魚を相手にストレス発散してらした方。
自称武人ではある彼だが...初登場と同時に主人公に奇襲をかける等、その戦い方は若干卑怯者じみたところがある。
一応、彼も雅の忠実な右腕...なのだが、その性格ゆえか雅からの扱いはやや雑である。
人間軍
人間側の戦力の一人であり、人間軍のリーダー。
超凄ェ丸太を使いこなすほか、数百mはある垂直な石壁を素手でクライミングする。
なんなら、右腕を失った状態でそこからまた落下しても生きている。
人間は嫌いだけど、宮本明が死んだ孫に似ているのでついつい甘やかしちゃう老吸血鬼。
戦闘力としてはクソザコナメクジ以下だが...長年雅に仕えてきたため、地下空間や
雅の行動心理を誰よりも詳しく把握している。
度重なる強敵との戦いで下半身もといチ○コを失ってしまった彼の助力もあり、宮本明は椿を討伐することに成功した。
人間軍の一人...なのだが、この最終決戦の直前まで「吸血鬼を絶対に一人も殺さない」という、
この彼岸島においてはもはや敵なのか味方なのか分からない誓いを勝手に立てていた狂人である。
彼のせいで明は度々大怪我を負い、ある時は厄介な邪鬼との戦闘に巻き込まれ、結果として人間軍の大敗の原因を作るという世紀の大戦犯である。
また度々発狂して命の恩人の明の殺害まで謀る彼だが、最期の瞬間だけは明を庇って死亡する。
が...忘れてはいけないのは...椿との戦闘開始の発端は元々彼のせいである。
本当は椿や金剛ではなく、彼が雅軍最強の刺客だったのかもしれない。
おまけ
椿ちゃんと違った意味で雅様に病んでおられる方。(多分、椿とは解釈一致するだろう)
ガスを出して幻覚を見せる能力は混血種としては最弱の部類...なのだが、
視覚を絶った椿ちゃん邪鬼と組めば...めちゃくちゃえげつないコンボの完成!...である。
(キノガッサとトゲキッスくらい相性がいい..が、椿が邪鬼化した際彼女は既に故人である)
その他 用語など
彼岸島のほぼ全てのセリフを50音順で網羅している、狂気のページである。
その他彼岸島小ネタ解説や兵器集、そして彼岸島の真面目な考察等を紹介している。
2020年現在、有志のキモ笠達と毎週購読しているアマルガムの手により大反響更新中。
彼女ら吸血鬼が住んでいる小さな島。
小さい田舎の島なのに巨大洞窟や大森林に事欠かず、果ては砂漠や火山じみた所まである。
彼女をはじめとする吸血鬼の成れの果て。
その本人の性格、元々の人物の好戦性などによってその能力は幅広く異なる。
本人が非好戦的な場合は、細胞修復に特化した無害な『亡者』へと変わってしまう。