概要
哺乳綱有鱗目(センザンコウ目)センザンコウ科に属する哺乳類。漢字表記は「穿山甲(山を穿つ 甲羅を帯びたもの)」。「パンゴリン」はマレー語から。 アフリカに4種、東南アジアに3種が現存している。
全身を「鱗」(爬虫類の鱗と異なり、毛が二次的に変化したもの)に包まれるのが特徴。一見すると哺乳類には見えない。「松ぼっくりに似る」とか、「歩くアーティチョーク」等と呼ばれる。なおアジアのセンザンコウは鱗の下が若干もふもふしている。
驚くと尾を腹の下にたくし込み、丸くなって鱗を逆立てて身を護る。 四肢に鋭い爪を持ち、その爪で蟻塚を掘り返して、中のアリを長い舌で捕食する。この習性から嘗てはアリクイやアルマジロに近縁(「貧歯目」)と考えられたが、後の研究で類縁関係は無く、ローラシア獣類の一部で(サーバルやラッコのいる)食肉目と近縁の「ペガサス野獣類」の一種である事が判明した。
アルマジロと外見が似ているが生息域が全く違い、上記の通り進化のルーツも異なる。見た目や特徴に共通点が多いのも、似た進化を遂げただけで両者に明確な繋がりはない(収斂進化)。
また、アルマジロの鱗は装甲の機能しか持っていないのに対し、センザンコウは先端が鋭い鱗となっている。
アフリカでは、アードウルフやツチブタなど、好蟻性(アリが好物)の生物がいるので、競合を避けるためアリを食べる。
人間との関係
食用や、鱗を護符にする民間信仰の影響で各地で乱獲され、絶滅の危機に晒されている。動物園での飼育例も少ない。なお肉について中国では「薬になるが不味い」アフリカでは「美味い」と評価が分かれている。
また、近年では新型コロナウイルスに類似したウイルスが検出され、一時期話題になった事もある。
主な種類
- ミミセンザンコウ
- インドセンザンコウ
- マレーセンザンコウ
- オオセンザンコウ
- サバンナセンザンコウ
- オナガセンザンコウ
- キノボリセンザンコウ
センザンコウのキャラクター
特撮
- アルマジロ怪人(仮面ライダーBLACK)※センザンコウがモチーフだが知名度から名称変更になった。
- ガオファンゴリオン(百獣戦隊ガオレンジャー)
- 臨獣パンゴリン拳ムザンコセ(獣拳戦隊ゲキレンジャー)