レジデイントの意味は「内在する」(ここでは形容詞なので居住者と訳すのは間違い)、イビルは「悪」。
そのため「RESIDENT EVIL」原文を直接翻訳すると「バイオハザード」ではなく「内に潜む悪」になる。クリーチャーの体を蝕むウイルスや、それを作り出した人々の狂気を指していると考えられる。
インターネット上では「邪悪なる居住者」という間違った訳が氾濫しているので注意。
(実はファミ通から出されていた「バイオハザード2」の公式ガイドブックで、海外版がこの誤訳で紹介されてしまっていたりする)
2002年に『バイオハザード』がこのタイトルで実写洋画化されている。
ここでは映画版バイオハザードに関する記事とする。
概要
バイオハザード
最初に映画化したのは2002年8月31日である。アンブレラ社の特殊研究施設「ハイヴ」内で起きたバイオハザードの処理に駆け付けた特殊部隊に連れられたアリス・アバーナシーは、ハイヴ内の歩く死者が蔓延る地獄のような空間を駆け抜けることになる。
原作同様、バイオハザードに巻き込まれ、仲間が次々と死んでいくのだが、映画版は時代が21世紀初頭(原作は20世紀後半)よりハイテクノロジーな施設が舞台なだけあり、「レッドクイーン」の施設のセキュリティを利用した罠や、あの有名な処刑兵器「レーザートラップ」が登場する。
中国ではタイトルが『生化危机』と表記されている。
岡本吉起による裏話
バイオハザードⅡ アポカリプス
原作のナンバリングと同じ様にラクーンシティがゾンビだらけの死の街と化している。更に原作に登場するジル・バレンタインやカルロス・オリヴェイラが登場する。しかし、二人が実際ゲームで登場する作品や、敵が追跡者「ネメシス」になっていることから、原作の2というよりはむしろ3を基にしている。
バイオハザードⅢ
T-ウイルスが原作以上に恐ろしい超兵器になっており、天候すら荒らし、世界を崩壊させてしまっている。また、1ででてきた兵器「レーザートラップ」が登場する。あのアルバート・ウェスカー、クレア・レッドフィールドの他、Ⅱに出てきたカルロス・オリヴェイラも登場する。この作品で、アリスが完全に人間をやめた。
バイオハザードⅣ アフターライフ
2010年9月10日全世界同時公開。日本では、9月4日,5日に世界最速先行公開となる。
今作はTではなく原作の「4」のようなプラーガの脅威にさらされることになる。名称は「マジニ」のため、どちらかというと発売日が丁度近かった「5」に準じているとされる。そして、ついにクリス・レッドフィールドが登場した。また、Ⅲででてきたアルバート・ウェスカーや、クリスの妹…クレア・レッドフィールドも登場する。
バイオハザードⅤ リトリビューション
2012年9月14日公開。今作はウェスカーが生存していたり、ジル・バレンタインが操られていたりする等一部「5」の設定があったりする。また、今回も「レーザートラップ」がでてくる。登場人物に「レオン・S・ケネディ」や「エイダ・ウォン」が登場した。また、今までのシリーズにでてきたキャラクターも登場する。(例えば、カルロス・オリヴェイラ)
バイオハザード:ザ・ファイナル
2016年12月23日公開(日本では世界最速での公開)。名称通りの最終作。
モデルのローラが女戦士のコバルト役で出演することがちょっとした話題となっていた(実際にはチョイ役だったが)。
総評
各作品の項目を見てもわかるとおり、『バイオハザードシリーズ』を原作としているだけあって、一応は原典の登場人物を登場させたり、原典のシーンを再現したり、オマージュした場面を入れるなどしているが、その実、主役であるオリジナル主人公のアリスもとい演者であるミラ・ジョヴォビッチのプロモーション映画としての色が強く、特に極端にオリジナル色が濃くなってきたⅢ以降はそれがさらに露骨になっていき、原作出典の登場人物が完全にアリスの引き立て役に甘んじてしまい、最終的に原作ファンからは「バイオハザードシリーズを私物化した」として、ミラをはじめ、彼女の夫で、シリーズ通して監督・制作・プロデューサーを務めたポール・W・S・アンダーソンへの批判の声が相次ぎ、原作ファンからの評判はお世辞にも良いとは言い難く、「一アクション映画としては面白いが、バイオハザードシリーズの実写版としては認めない」という声も少なくない。
とはいえ、シリーズとおして登場した「レーザートラップ」やマザーコンピューター『レッドクイーン』をはじめ、この実写版で初登場した要素や、この実写版におけるカルロスやタイラントといった改変点が後の原作リメイク作でそれぞれ逆輸入されるなど、良い意味で原作に影響を与えた点もある。
関連タグ
アリス・アバーナシー レイン・オカンポ サミュエル・アイザックス レーザートラップ