概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC12巻収録「ゆうれい城へ引っこし」。
こんにゃく型の道具で、これを食べると外国語が自国の言葉として聞こえるようになり、こちらの言葉が相手の国の言葉に変換される。また、音声だけでなく文字の解読も出来るようになる(『海底鬼岩城』、『魔界大冒険』)。
地球上に存在する言語だけでなく、宇宙人が話す言語を理解することも可能(TC17巻収録「未知とのそうぐう機」)。また、機械による音声信号等も翻訳可能で、更には物理的に食べ物を摂取出来ないタイプのロボットの場合、この道具を頭上に乗せるだけでも効果を発揮する(『鉄人兵団』)。
それだけでなく、この道具を食べれば動物と会話することも可能(TCプラス6巻収録「ペタリ甲板」の作中では、この道具を食べたドラえもんがカモメと会話している)。
ただ、上記の『魔界大冒険』の作中では、猫に変身させられたことで人間の言葉を話せなくなった美夜子にこの道具を食べさせた際、彼女はドラえもん達との会話は出来るようになったが、魔界歴程の解読は出来ていなかった。
それだけでなく『竜の騎士』でも、この道具を食べたドラえもん達はバンホー(地底人)達の言葉を理解出来ていたが、ナンジャ族の言葉は理解出来ていなかった。
これについては原作版の作中で理由は一切説明されていない為、コンニャク1つで解読出来る言葉は1つだけということなのか、22世紀で発見されていない言語は翻訳不可能ということなのか、単なるご都合主義なのかは不明。
派生作品
『南海大冒険』では、この道具は欠片を少し食べるだけでも効果を発揮する様子が描かれており、それだけでなく最低でも数日以上効果が持続している様子が描かれている(原作版では有効期間については作中で説明されておらず、『大魔境』ではドラえもんがこの道具を1つ取り出しながら「1人前だけあった」と発言している)。
スピンオフ作品『ザ・ドラえもんズスペシャル』では、この道具を使用してイルカと会話する様子が描かれている。
また、原作版(短編・大長編版)とは異なり、アニメ版及び映画版ではお味噌味(映画版『日本誕生』、2005年版「まあまあ棒」)、青のり風味(大山のぶ代版アニメ「ドラミちゃん登場!のび太の海底大冒険」)、アイス味(2007年版「雪男のアルバイト」)、田楽タイプ(水田わさび版アニメオリジナルエピソード「ようこそ!野比ホテルへ」。正式名称は「ウェルカム・ド・こんにゃく田楽タイプ」であり、こちらはコンニャクに木の棒が突き刺さっている)、醤油味(『新・日本誕生』。こちらは玉コンニャク型)等、様々な味及び形状のほんやくコンニャクが登場している。
余談
『宇宙小戦争』では、ピリカ星人であるパピがドラえもん達と対面した際、彼は既に「ほんやくゼリー」を食べていた為、ドラえもん達は珍しくほんやくコンニャク無しでパピと会話することが出来ていた。
実現可能性
食べただけでいくらでも同時翻訳…という道具を作るのは困難であるが、自動翻訳装置は現在猛スピードで研究されており、話した音声を登録した外国語に変換できるスピーカーや、外国語を日本語に訳して読み直すイヤホンなども実用段階に入っている。
そして、2018年には一般向けの製品として世界74言語に対応した翻訳機「ポケトーク」が登場。
さらにはスマートフォンの音声認識機能に翻訳機能が追加されるなど、言語の壁はガジェットを利用して超えつつある。