概要
モルモットと車(カー)を組み合わせた造語と思われる。(アクセントはパトカーと同じ) 英字表記はMolcar(作中看板・公式サイトURLより)
その名の通り、モルモットと乗用車を組み合わせたような姿をしている。
公式サイトやインタビューによると、モルカーのSEには見里監督が実際に家で飼育しているモルモットの鳴き声が使われており、タイトルの「PUI PUI」もそこに由来しているという。
形態
体高は、監督のインタビュー映像などから「手のひらサイズ」であることがわかる。また、9話で登場した人がくぐれるサイズの指輪や10話でアビーの持ち上げていたダンベルの重さ(100g)から現実世界とは異なる小人世界の物語であることが推測される。
一様に丸っこいシルエットで、体色は様々であり、一般的なモルモットのような色をしているものもあれば、紫などのモルモットからはかけ離れた色をしたものもいる。
警察・救急用のものは専用の装飾を施されており、頭の上に回転灯を有している。
目は基本的に黒色で、白目や瞳孔は確認されないが緊急モルカーをはじめとしたごく一部の個体の目は赤色である。
車でいうサイドミラーにあたる部位には丸っこい耳介があり、感情表現にも使われる。
足はタイヤのような形をしているが回転はせず、四足歩行で移動する。形状に反して意外に器用に動かすことができるようで、植物の蔦を掴んでぶら下がったり、スプレーを噴射したりすることも可能。
かなり好き勝手に動き回れるものの、渋滞には滅法弱い。
体内に人間が乗り込めるスペースがあり、座席・ハンドル・シートベルトなどは備えているが、中央に運転席そしてその両隣に助手席という一般的な乗用車のそれとはかけ離れた座席配列をしているのが特徴。また、アクセルブレーキやクラッチペダルなどの自動車の運転に必要な部分は見当たらず、人間がどうやってモルカーを運転しているのかは不明である。
体の前後左右に窓が付いており座席からの視界は一般的な乗用車程度には確保できる模様。
ドアにあたる部位はみあたらず、搭乗員は側面から滑るように出入りする。
ボディそのものは非常に強靭であり、ロケットの爆発で吹き飛んでも直後に走行を再開できるほどである。
モルカー自身は目をつぶることで車内(体内？)の様子を確認できる模様。
生物であるためか、冷房機能は付いていないようで、3話でアビーが自らの中で熱中症になりかけた猫を見て、日陰に入って内部を冷やそうとしていた。
一方で、第8話では体内に爆弾の射出機と思われるものが存在するらしい描写がある。生き物ではあるが、体の一部は機械でできているということなのだろうか？
雌雄の判別法は不明である。
ちなみに、月刊アニメージュに掲載された記事によると、ポテト・シロモ・アビーは雄、チョコとテディは雌らしい（テディに関しては公式設定で「シロモから姉御のように慕われている」という設定があり、性別が雌であることが示唆されていた）。
生態
性格
基本的に温和で善良。別の個体と力を合わせる様子もあり、一定の社会性を持ち合わせている様子。
苦しんでいる生物を見ると心配したり涙を流したりするなど、実際のモルモット以上に感情表現が豊富である。何かに驚いたりすると運転手でさえ置き去りにされることもある。
猫が苦手と公式で設定されており（「週刊女性PRIME」に掲載されたインタビュー記事より）、実際劇中では声が聞こえただけでオロオロし、見ただけでパニックになっていた（一方で、猫が熱中症に陥る危険があることを察知すると救い出そうともしていた）。
食性
野菜を餌にしている。留守番前に運転手にレタスを与えられてシロモが喜ぶ様子をみせたり、強盗を追跡中のパトモルカーが追跡を放り出してにんじんを追いかけたりした様子から、基本的に食べることは好きなようである。
しかし一度に食べ過ぎたりすると、食べたものが乗車スペースに流れ込み、お腹を壊してしまう。
荷台に積載されたものを一定の大きさの塊として後脚の間から排出するという排泄ともとれる描写がある。2話では、これを利用して、銀行強盗に脅迫され逃走手段として無理矢理協力させられたシロモが、逃走中に紙幣を排出して道しるべのように残し、強盗逮捕に貢献したこともある。一方で、4話ではテディが車内に充満したゴミと一緒にドライバーを排出してしまった。
これらの描写から、人間の乗車スペースと消化器官（および排泄器官）は何かしらの形で繋がっているようである。
また、原理は不明だが「ターボにんじん」という特別な品種のにんじんを食することで加速する事も可能。5話ではターボにんじんで加速したテディが勢い余ってコースの壁に激突してしまった。
ゾンビ化すると肉食になる。
人とのかかわり
主に人間の移動手段として利用される。
作中世界ではモルカーが生活インフラとして機能しているらしく、街にモルカー用のトイレが人間用トイレの横に併設されている。また、モルカー用の洗車場も存在する。
人間の運転に従うが、自らの判断で行動することも珍しくない。
救急に従事する救急モルカー、警察に従事するパトモルカー、タクシーとして働くモルカー、郵便車として働くモルカー、ゴミ収集を行うモルカーもいる。
人類社会に叛逆する事なく、人間の為に健気に働く彼らは立派という他ない。
5話では「モルカーのトラブル 即解決」と書かれた看板が一瞬映る。このことから、作中世界にはモルカーの整備(に相当する作業を行う)業者が存在することがわかる。また、同看板の「ケガをしちゃった」「カゼをひいちゃった」「おなかすいちゃった」という表現から、実際には治療や世話に近いと考えられる。
他にも第3話にて「モルレタス」という企業の看板が掲げられており、モルカー用品に対する一定の需要が存在することが伺える。
6話でモルカーのゾンビ化現象が存在することが明らかになった。
ゾンビ化すると、作中に登場した人型のゾンビと同様、体が緑がかった色へと変色、目も白目になり、鳴き声や駆動音(?)も通常の個体と比べて低くなる。
ゾンビ状態の詳細は不明だが、噛み付きを通して伝播しているような描写から、何らかの病原体による感染症の可能性がある。
第11話ではモルカーの先祖が、原始時代に生息していた巨大なモルモットであった事が判明した(これは実際に新生代にモルモットの元にあたるテンジクネズミの仲間である巨大ネズミのフォベロミスが生息していた事からきたネタである)。
タイムモルカーの運転手である博士がそのモルモットに毛糸の防寒具をプレゼントした結果、現代で歴史改変が起きてしまい、祖先であるモルカー達も毛糸の防寒具を身に着けている事態になってしまった。
ちなみに、劇中に登場した図鑑の記述によると
「おおむかし、マンモスと同じくらいの大きいモルモットが生息していたと言われている。とても穏やかな性格を持ち、人間たちに癒しを与えていた。背中に乗せて遠くに連れて行ったりもしてくれて、この頃から乗り物としても役に立っていた。」
とあり、太古の時代から人間と密接な関係にあったと推測される。
関連タグ
ネコバス:動物+乗り物の先駆者で、こちらも座席がモフモフした表情豊かな生命体である。
のるもっと店長:車+モルモット繋がり。むしろこちらは乗られる側だが。
炎神:こちらも感情を持つ動物+乗り物の先駆者。モルカーとは異なり、こちらは非常に相棒に恵まれている。もしかしたらマシンワールドにもモルカーのようなモルモットモチーフの炎神が暮らして（存在して）いるのかもしれない。
ラットル：特にメタルスラットルは車輪の付いたネズミの先駆者である
へーい!ブンブー/ザ_ラナバウツ：幼児向けの乗用車のゆるキャラ繋がり。
ピカチュウ/ハム太郎：幼児向けの黒目がちなネズミキャラ繋がり。
