ベジータ王
べじーたおう
概要
声優:銀河万丈 (『Z』78話『Sparking!METEOR』『ブロリー』)
岸野幸正(『Z』124話)
佐藤正治(『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』『神と神』『ヒーローズ』『超』6話)
戦闘民族サイヤ人の王で、ツフル人の住む惑星プラントを侵略し惑星ベジータに改名、その頂点に君臨する。ベジータとターブルの父。
原作の漫画では名前は出ず、「王」としてフリーザやベジータの会話で「フリーザから攻められ呆気なく倒された」と話に上がる程度だったがアニメでは容姿が描かれ、設定も大幅に肉付けされた。
性格は残忍かつ冷酷で荒々しく威圧的だが、サイヤ人にしては珍しい知略家。
界王いわくツフル人に勝るとも劣らない頭脳を持っていた模様。
戦闘力はサイヤ人全体としてはトップクラスだが、幼少期のベジータに既に抜かれていたらしい。
なお、サイヤ人の王家は彼が興したものであるため、在位期間・歴史共にかなり浅い。
ただし下記の通りベジータの正式名称はベジータ四世であると判明したため、
少なくとも先代・先々代のベジータ王が存在することは確かでありそれなりの歴史がある王家であるように設定が変わってる可能性が高い。
まあ実在の歴史にもあるようにベジータ王が王家を設立した時に後付けで由緒ある王家の歴史を作った可能性もなくはないが…。
見た目は口髭をたくわえたベジータだが、ベジータよりも頭一つ分身長が高い。
先住民族ツフル人から奪った戦闘ジャケットの左胸に王族の紋章(息子2人にはその紋章が無い)、マントを羽織り、ペンダントをつけている。黒髪しかいないサイヤ人には珍しく茶髪。
デザインは顔のみ鳥山明で衣装などはアニメスタッフによるもの。
下記のエピソードを見て分かる通り、フリーザに滅ぼされた悲劇の種族の王ではあるが決して善良な性格ではなく、息子のベジータを超えるサイヤ人らしい好戦的で尊大な野心家であることが見て取れる。
サイヤ人が滅びたり恨まれたりする原因もベジータ王の起こしたことが絡んでいることもかなり多く、ある意味因果応報の末路をたどったという見方もできる。
pixivではバーダックと一緒に描かれることが多い。
活躍
『ドラゴンボールZ』
作中では既に故人なため回想で登場。宇宙侵略のためフリーザと手を組むが、サイヤ人を手足のように使うフリーザを嫌いエリート戦士たちを引き連れ謀反を図った。多くの下級兵士達をなぎ倒しフリーザの下までたどり着くが、彼の圧倒的な戦闘力の前には力及ばずアッパー1撃でダウンし連れてきたエリート戦士達と共にエネルギー波で焼き尽くされた。その後フリーザの手によって惑星ベジータは消滅、サイヤ人は事実上絶滅した。
フリーザへの謀反を図った理由については「自分を奴隷同然に扱うフリーザが気に入らない」と発言しており、このとき王から離されてフリーザの監視下に置かれていたベジータについては「どうでも良い」と断言している(フリーザから「戦うのは息子のためか?」という問いに「息子のことなどどうでもいい」と答えている)。
だが一方でベジータの才能については高く評価し伝説の超サイヤ人になれる可能性も見出しており笑顔でその事について語っていた。ベジータ自身も王の言葉を受け、自身こそが超サイヤ人なるべき人物だと思っていたため、後に悟空が先に覚醒した際にはショックを受けていた。
ナメック星での戦いではフリーザに20倍界王拳を破られ勝利を諦めていた悟空の前にベジータやバーダックと共に幻影として現れ、自らの手でフリーザを倒したかったと2人と一緒に述べた。またその際、ベジータは父や同族の死によってサイヤ人の誇りが傷つけられたと語り、最後の純血サイヤ人である悟空にその敵討ちを託している。
『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』
パラガスの回想で登場。脅威的な力を持つブロリーが将来王家の地位を脅かす存在になることを危惧して、その抹殺を図っており、一国の王として王家の未来を憂う心を持っていた様子。その際、親であるパラガスがその計画に異議を唱えた為、王自らパラガスを処刑している。
だが彼ら親子は辛うじて生き延び惑星ベジータからの脱出にも成功し、以後王族への復讐を誓うようになる。これにより王の死後もベジータはブロリー親子に恨まれることになる。
『神と神』
映画『神と神』ではベジータの回想で登場。破壊神ビルスと面識があり、顔を足で踏みつけられるという屈辱的な扱いを受けていた。ビルスからの人物評は「ケチで嫌な奴」であり、本作ではそれがサイヤ人滅亡の遠因という事が語られた。
さらにそのテレビリメイクである『ドラゴンボール超』ではビルスから「宇宙で一番使い心地のいい枕」を持ってくるように言われ、それをどこかの星から奪い献上するも、宇宙一の枕を自分用にし、2番目を献上したためにそれがビルスにバレ怒りを買うという何とも間抜けな回想が描かれた。ビルスからは「サイヤ人の中でも特にムカつく」と言われている。
『ブロリー』
序盤の回想シーンにて登場。
保育カプセルに入る幼児姿のベジータに対して「自慢の我が息子よ。お前の潜在能力は天才的だ」と評価し、かなり期待していた事が伺える。
「燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦」と同様に、ブロリーの存在をよく思っておらず、辺境の星に追放処分(要は下級戦士と同様の飛ばし子)を下した。ベジータ王はブロリーが将来力をコントロール出来なくなり惑星ベジータはおろか宇宙を破壊しつくしてしまうという理由と語っているが、パラガスはベジータ以上の潜在能力を持つブロリーの才能に嫉妬しブロリーの存在を亡き者にしようと判断した。ベジータ王はこれに対し否定も同意もしておらず、彼の真意は不明である。小説版では地の文でパラガスの指摘が真実だと明言されており、仮にいわれのないことならパラガスを一撃で殺していたとも語られている。
またこれまでZなどではフリーザとサイヤ人の間で提携を結んでいたと解釈されていたが、実際はコルド大王との間で結んでいた事が明らかになった。
小説版の記述によればコルド大王には勝てなくとも立ち向かう気力はあったようだが、フリーザ相手にはZとは異なり歯向かう気すら起こらないほどの底知れない恐怖を感じていた様である。
「DB超ブロリー新聞」によると、コルド大王と提携を結んだのと同時期に妃をめとりベジータが生まれたとされている。ちなみに今作でベジータが「ベジータ四世」でベジータ王は「ベジータ三世」であることが明らかになった。
その他
短編アニメ『オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!』ではターブルの存在が明らかとなったが、戦闘に向かなかったため王自身の意向で辺境の星に追いやったという事がベジータによって明かされた(結果としてフリーザ軍の手に落ちずに済んだ)。
『ドラゴンボールGT』や『サイヤ人絶滅計画』では過去に行ったツフル人殲滅作戦が原因でツフル人の怒りを買い、ベビーやハッチヒャックが作られる原因となったとされている。しかし、息子のベジータはツフル人に対して、自分達サイヤ人を奴隷のように扱き使っていたと語っている。
『ワールドミッション』ではエクストラシナリオに登場。魔界勢力の手先となっており、幼少期のベジータの前に現れる。仮面をつけて正体を隠していたが、素顔が判明した時は息子から「敵に操られる父上など父上じゃない」と軽蔑されている。最後はシャメルと協力したバーダックたちの総攻撃によって跡形もなく消滅した。
これはシーラスが人為的に生み出した別の歴史の出来事なので、ベジータ王やベジータたちも本来の次元とは異なる存在である。