基礎データ
※ありじごく: ひこうタイプと「ふゆう」の特性を持つポケモンを除き、逃げられなくなる。
※かいりきバサミ: 相手に「こうげき」を下げられない。
※ちからずく: 追加効果のある技の追加効果がなくなる代わりに威力が1.3倍になる。
進化
ナックラー → ビブラーバ(Lv.35) → フライゴン(Lv.45)
概要
砂漠地帯に少数が生息している。
アリジゴクをモチーフとしたポケモンだが、アリジゴクとは似ておらずカメの姿に近い。
名前の由来は奈落のアナグラムと思われる。
頭が大きく、七宝模様のような目が特徴的。
頭の形状はどことなくハッサムの鋏にも似ている。
あと、こげぱんというキャラクターにもそっくりである。
飢えに強く一週間は飲まず食わずで持ちこたえ、砂の大地に脱出不可能スリバチ状の巣をつくり、獲物が滑り落ちてくるのをじっと待ち続けている。
トラバサミのような巨大な顎は岩をも砕く破壊力を持ち、二回進化するポケモンの初期形態でありながら攻撃種族値は100を誇る。
ただ、幼体ということもあり生態系の上位というわけではないらしく、図鑑によればメグロコが好物として襲ってくることもある模様。更に頭が重いのでひっくり返されると元に戻りづらいのも弱点である。すり鉢状の巣はそうした弱点を補う防護フィールドでもあるのだ。
ありじごくポケモンだが、アリポケモンが実装されたのは第5世代の事であり、そのアリポケモンには別の捕食者が設定されているためか、ナックラーがそのアリポケモンを捕食するという生態は2021年現在、どの世代の図鑑説明にも記載されていない。
アリジゴクといえばウスバカゲロウの幼虫であり、進化すると羽が生えて飛ぶようになる。
むしタイプを持たないが、タマゴグループもドラゴングループではなく虫グループ。
カゲロウの成虫といえば口が退化して食べ物を摂取できず、すぐに死んでしまう。ポケモン剣盾ではキャンプでのカレーの食事量としてそれが再現されているのだが(同様に口吻を持たず成虫になるとすぐ死んでしまうモチーフを持つモスノウも同様)、ウスバカゲロウはカゲロウとは違った生き物でありこれは間違いである。
そもそもビブラーバにもフライゴンにもしっかりと口がある。
性能
第一形態での攻撃力100は頭一つ抜けていて、優秀な拘束特性「ありじごく」を持つためリトルカップ(未進化限定ルール)等では大きな活躍を見せる。
素早さは10と極端に低く、ナックラーより遅いポケモンはゴンベしか居ないため、「トリックルーム」でサポートすれば有利に戦える。
いわタイプの技や先制攻撃などのサブ技も豊富に覚えるが、高い攻撃力からの一致「じしん」が何よりも強力。
勿論通常ルールで同じ戦法を展開してもよいが、相手の耐久が高いと耐えきられて反撃でやられてしまうこともある。
しかし、ビブラーバに進化すると攻撃力が下がってしまい、フライゴンまで進化しても100に戻るだけである。
更に言えばナックラー時代に存在していた3つの特性は進化させると全て「ふゆう」になってしまう。羽化するのに飛んでいないのはおかしいと言えばその通りなのだが、ひこうタイプをつけてあげられなかったものか……
また、「じわれ」などナックラーの時にしか覚えられない有用な技を多く持つ。
しかし、「じわれ」等の「ナックラーの時にしか覚えない技」の一部は、遺伝技に設定されていない。
つまり産まれた時点で「じわれ」や「フェイント」を覚えさせておきたい場合、両親をそれぞれナックラーのまま、Lv89又はLv81まで育てたものを預けないと、遺伝できない。
(レベル2以上で覚える技を両親が共に覚えていると、生まれたポケモンが覚えている)
同じタマゴグループで同じ技を覚えられるポケモンが殆どいないというのも面倒な所であろう。
どれもこれもライバル達への差別化には欲しい技だったりもするのがやるせない。
何故ここまでしなければいけないかというと、当時フラットルールがWi-Fi環境を除いて存在しておらず、特にオフラインでの大会ではレベル50で止める必要があったから。
Wi-Fiメインで戦っていた人には関係のない話……と思いきやLv89まで上げなければいけないことに変わりはない。
ただこの問題は、第五世代のブラック2・ホワイト2ではレベルの引き下げなどもあって少々改善されている(先述のじわれはLv89からLv73に、フェイントはLv81からLv61に下げられている)。
更に第六世代『XY』ではレベル1技としても設定されるようになった……のだが、続く『ORAS』では技習得レベルの大幅な見直しが行われレベル1技から除外されてしまった。
まあ除外されないと両親遺伝が実現できない(=遺伝技として認識されず、進化後の状態で忘れさせた時に「ハートのウロコ」で思い出せない)から仕方ないといえば仕方ないが。
とはいえ「フェイント」はLv29、「じわれ」はLv47と大きく引き下げられたので、育成は格段にしやすくなった。このレベル設定は第七世代にも受け継がれている。
ポケモンGO
2018年1月24日、第3世代実装第3弾の1匹として登場した。
位置づけとしてはメリープやヒンバスに近く、野生の個体の出現率は非常に低い。
一応、じめんタイプの出現率が全般的にアップする「晴天」時には多少出やすくはなるが、それでもそう簡単に出会えるものではない。
実装直後は血眼になってナックラーを探し求めたというユーザーも多かったことだろう……
タマゴから孵化させるという手もあるが、実装当初はやはりというか当然というか一番レア度の高い10kmタマゴからしか孵化してくれなかったため、やはりこちらからの入手も困難を極めた。ただ、10kmタマゴから孵化するポケモンの中では孵化率が比較的高めに設定されていたようで、定期的に10kmタマゴを割っているといつの間にか結構な数のナックラーがボックスにたまっているという人もいたようだ(それ故、10kmタマゴから孵化するポケモンの中では一般的にハズレ扱いされている)。
最終進化形であるフライゴンまで進化させようとなると125個もの膨大な量のアメが必要になるので、アメ集めを効率的に行いたいのであれば、タマゴの孵化も活用してみるとよい。
なお、現在は5kmタマゴから生まれるよう変更されているが、5kmタマゴは孵化するポケモンの種類が多く、却って狙いを絞りづらくなるという事態になってしまった。このため、以前と比べて入手や個体厳選の難易度が上がっている。
そんなナックラーであったが、2019年10月に行われたコミュニティ・デイでは遂にターゲットに選ばれることとなった。当日は公園を中心に大量のナックラーが出現したため、これを機に一気にアメを集めた方も多かっただろう。
特に、日本では台風19号の接近・上陸に伴い、開催が2週間延期されたのだが、その結果、アメの取得量が2倍になるハロウィンイベントの真っ最中に開催されることになり、他の地域と比べてアメ集めが格段に捗ることとなった。
2020年8月に開催されたドラゴンウィークでは、ミニリュウ共々出現率が大幅にアップし、街中を出歩くと結構な数のナックラーと遭遇出来た。
このため、今後はナックラーの育成にもそこまで困ることはなくなるだろう。