概要
その名の通り焦げたパンで、生みの親はたかはしみき。1999年にサンエックス社から発売されたメモパッドが初出。以降、絵本・漫画を中心に様々なキャラクターグッズが発売されており、北海道・沖縄・三都(京都/大阪/兵庫)を題材とした旅行記も描かれた(ちなみにたかはしは軟体動物・甲殻類が一切食べられないアレルギー持ちなため、北海道では生殺しのような扱いを受けた)。
パンの中に丸と棒を書いただけと言う非常に描きやすいデザインなのが特徴。
登場キャラクター
本作に登場するパン全てに言えるが、食品のくせに普通に食事する。さらに、牛乳を飲むと酔っ払う(コーヒー牛乳の場合さらに強く酔うようで、一口飲んだこげぱんと牛乳癖の悪いクリームぱんが一瞬で酔い潰れるほど)。当たり前だが食品なので性別なんか無い(作者曰く「よくこげぱんが男性で、キレイパンは女の子ですよね? とか質問がくる」とのこと)。
こげ仲間
共通する特徴としてキレイパンらよりも体格は大きく、焦げているためにキレイパン達よりも体温が高く頭頂部付近から煙が出ている、体が焦げているため腐敗しない。また、白目で縦線の鼻と横線の口と無表情、個性はあるが根本的にやさぐれている点が挙げられる。
また、運動音痴でもあるようで、体育競技などでもキレイパンらが問題なくこなす中でこげ仲間達は全員が息を切らせてダウンしてしまう事も。
CV:水原リン
本作の主人公。元は一日限定20個しか販売されない超高級アンパンだったが、パン屋の手違いでかまどの中に落っこちて真っ黒こげになってしまい、商品価値を失ってしまう。ドジであきらめが早くネガティブかつ自堕落な性格で、暑さにも寒さにも弱い。しかし、何としてでも誰かに食べてもらいたいというガッツだけは一人前で、事あるごとにキレイパンに戻ろうと無茶な挑戦に明け暮れている。ただ、根っこの部分は善良でなんだかんだでキレイパン達を気遣ったりしているため割とみんなに慕われている。
CV:石田彰
こげぱんの親友。十勝平野産の牛乳を使用したクリームが中身。こげ仲間の中では珍しく手先が器用でまめな性格。頭もよく、こげぱんからは頼りにされている他に面倒見が良くキレイパンらにも懐かれている。絵本でも四コマ漫画でも世話焼きな面を見せているため、一部のファンからはおかんキャラ扱いされたりも。
欠点はまめ過ぎて度を越した凝り性を発揮したり、牛乳癖が最悪なところ。
CV:くじら
こげぱんより長時間かまどに入っていたため更に焦げまくり、完全に炭化したアンパン。吐息がすす煙になったり、歩いた跡はすすで汚れるなどさながらススワタリ。
ある種の達観した物静かな性格だが、語り出したら止まらない。また、四コマ漫画にてダジャレ好きである事が明かされ、自分の言ったダジャレで含み笑いをしたりもする。更に記念写真の撮影時には密かにこげ仲間の中で唯一ポーズを決めたりと、意外にお茶目な一面を見せたりも。
また、こげ仲間の中では最も体格が小さい一方で、体温が異様に高く常に体が高温を発しており、四コマ漫画では温泉に入った際に離れた場所で入浴しているこげぱんとキレイパン達がのぼせたり、スミぱんの傍では熱燗が出来上がるほどに水温が上昇している。物凄く牛乳酔いに強い体質。
後述のやきそばパンと同じく甘えん坊なチョコパンで、しょっちゅう「ねぇねぇ」と寄り添ってくる。頭の上にかかったチョコレートも焦げているが、じつはベルギー産の高級チョコレートだったりする。
ちなみのこの頭のチョコ、四コマ漫画では気温や室温の高い場所にいたり、または風邪を引いて熱を出すなどで体温が上がると溶け出してしまう。(おかげで風邪が治った時は寝癖のようにチョコが固まり、それまで寝ていた布団と枕が溶け落ちたチョコでベッチョベチョに汚れてしまう事に……)
頭に生クリームのようにマヨネーズが乗っており、他のこげ仲間に比べると少し小さい。
顔が滅茶苦茶長く、誰も目を見たことが無い焦げたスティックパン。
そのため、鼻の上からは見切れていて他のこげ仲間と違い頭頂部付近ではなく側頭部から煙が出ている。身長が高過ぎるため、たまに扉などの出入り口の通過時に頭をぶつけてしまう事がある。
こげ仲間の中でも特に頭の大きい3人のぱんの1人。
焦げたフランスパン。こげ仲間の中では温厚な部類。顔が横に長く、胴体が左右非対称な位置にあるためよくフラフラしている。
こげ仲間の中でも特に頭の大きい3人のぱんの1人。
丸ごと一斤焦げてしまった食パン。巨体に反してショックを受けやすい豆腐メンタル。
フランスぱんと比べると巨大な頭ながら胴体のバランスは取れているが、その巨大さと重さ故に転倒した際は周囲も大変な事に……。
こげ仲間の中でも特に頭の大きい3人のぱんの1人。
なんでもすぐにごまかそうとする食いしん坊のゴマパン。生地には東南アジア産の黒ゴマが練りこまれている。
顔をかきむしる癖があり、その際にはフケのようにゴマとぱん生地がボロボロと落ちる。
蒸されすぎてカチカチに固まってしまった蒸しパン。こげ仲間の一員であるが厳密には焦げていないため、体色はやや白味掛かっている。
体がカッチカチになってしまった故にフワフワした者に対するコンプレックスが強く、フテ寝しようとして布団に入って布団のフカフカぶりに嫉妬して泣いてしまうほどの泣き虫。
しかし弱いため、どちらかと言うと会話で相手を丸め込むのを得意としている。同じく言い訳がましいゴマぱんとは妙に馬が合う。
普通のパン(キレイ仲間)
普通のパンは基本的にすぐ売れてしまうため、漫画に出てくるパンたちは種類が同じだけで個体は毎回異なっている。
ただし、いずれもこげ仲間とは逆にこちらも個性はあるが表情豊かで純真無垢、良くも悪くも裏表が無い性格は共通している。また、焦げておらずちゃんと焼かれて商品として通用するパンのため、形状やカラーリングのバリエーションは豊富。
普通のアンパン(カラーリングは黄色)。モブとして最も多く登場し、本来ならこげぱんもこの最上位品種になるはずだった。字がとんでもなく汚く書いた本人以外は誰も読めない。
普通のクリームパン。幼稚なキレイパンに比べると聡明な個体が多い。途中からキレイパンから独立。
こげぱんに似た色のパン。北海道の牛乳や小麦粉などの素材を使い、沖縄の黒糖で仕上げた。キレイ仲間の中では珍しく体格が大きく(こげ仲間で最も小さいスミぱんと同程度)、体育会系で運動神経抜群。
初期の頃はモブキャラとして結構いたが、なんかいつの間にかいなくなっていた。
CV:折笠富美子
栃木県産のいちごを使用した期間限定販売されたパンだったが、好評につきレギュラー販売されることになった。けなげな性格だが、妥協を許さない凄まじい根性とハングリー精神の持ち主で努力家。
中に夕張メロンクリームが入っている、黄緑色のメロンパン。幼い性格でおしゃべりだが、言葉をきちんと覚えていないせいで言い間違いが多い。話しすぎて疲れて寝てしまうほどの寝坊助なうえ、寝相が非常に悪い。1度だけイチゴ味やチョコ味などの色違い達が出てきた事がある。
いちごパンから派生したメガ盛り菓子パン。素直で純粋な性格のドジっ子だが、ベースがいちごパンなため頑張り屋。
中にリンゴジャムと角切りリンゴが納められている。東北弁で話す純朴なキャラで、同じりんごパン仲間以外には慣れないながらも標準語で会話をする律儀なところも。
かなり脂分が多いためよく滑りやすい。カレーだけに歯に衣着せぬ毒舌で、自分に対しても厳しい。実はツンデレである。キレイパン組の中では珍しく疑り深い性格で、前述の毒舌もあってややコミュニケーションが苦手。中身は本格的なインドカレーで、愛らしい外見に反してとっても辛い。
他人のそばにぴったり寄りつく甘えん坊。関西風の味付け。
たまに頭に挟まっている焼きそばが崩れこぼれ落ちそうになる事も。
とにかく苦労性で気苦労の絶えないパン。そのせいで、他のキレイ仲間のような笑顔は滅多に浮かべず落ち着きのない表情をしている。
おしゃれに熱心だが、母国語のはずのフランス語は全然知らない。
常にもくもく湯気を出している。あんまんとにくまんのコンビで売り出され、カレーまんが追加された。常にボーっとしている。
外部展開
養命酒のキャラクターとして
2000年ごろには、薬用養命酒のキャラクターとして新聞広告に登場した。
こちらでのこげぱんは、
「冷え症や胃腸虚弱に悩んでおり、体質を変えようと筋トレをしたもののすぐに疲れてしまい、半ばあきらめかけていたところへクリームぱんが現れ、養命酒を勧められる」
という設定になっている。
メディアミックス
- アニメ版:2001年11月にアニマックスで全10話が放送された。アニメーション制作はスタジオぴえろ。
- ゲーム版:PS用ソフト「こげぱん/パンもゲームをやるらしい・・・」がAIAより販売されている。パズル「そろえてこげぱん」を中心に9つのミニゲームも収録されている。
その他、絵本や4コマなどが多数出ている。
pixivでは
ほかの作品のキャラクターをこげぱん化させた作品に、このタグがつけられることも多い。
特にアイドルマスターシリーズをこげ風に描いた、おだゆー氏の4コママンガ「こげどる」が不定期連載されている。
「こげぱん化」については別記事を参照のこと。