概要バイ
昔の博多地域の町人言葉やった博多言葉をベースに近年確立された比較的新しか方言たい。
やけん「ちかっぱ」みたいな方言版の若者言葉みたいな表現も多かよ。
メディア露出もえらい多かし、多分九州弁の中では一番有名な方言だと思ってよかよ。やけん、漫画とかのアニメんキャラクターとかでん、九州出身やったら博多弁でしゃべりよるこつが多かけど、実際は九州どころか、福岡ン中でも博多と筑後と北九州と柳川と大牟田で全部バラバラになっとっとよ。
最近やと青ブタの古賀朋絵、少し前やと波打際のむろみさんが使いよったんが有名やね。
博多っ子が標準語やち思いよる方言の一例バイ
- 「はわく」:箒などで「掃く」こと。
- 「なおす」:これは九州だけではなく西日本全域で使われる方言。取り出した物を「しまう」こと。
- 「からう」:物を「背負う」こと。鞄などに使う。
- 「つぐ」:ご飯などを「よそう」こと。
- 「リバテープ」:「絆創膏」のこと。
- 「せからしか」:「やかましい」。福岡に限らず九州で使われる方言で一番耳にする言葉。
- 「トイペ」:「トイレットペーパー」。福岡の公衆トイレにはついとらんことが多かで困るんよー。
もっと簡単に見分くっ方法は、重かもんば持ち上げさしてみるこつバイ。「いっせーのーせ」やのうて「さんのーがーはい」ち言うたら100%九州人やけん。
ちなみに「とても」の意味で「ばり」言うんは関西弁の特徴思っとる人が多かばってん、元は長崎弁なんよ。それが博多弁に取り入れられて、福岡から関西に移住した人らが使いよったけん、関西弁でも普通に使われるごたなってもうたんよ。本来の関西弁やと「めっちゃ」「えらい」「えろう」「げに」言うらしか。ばってん「えろう」「げに」なんてもう高齢者しか使うとらんくさね。
九州弁の代表選手たい
アニメや漫画などやと九州出身のキャラクターのキャラ付けとして頻繁に使われよーし、方言萌えの対象としても京都弁や大阪弁、広島弁に並ぶ人気の方言たい。
やけん、九州人ちいうたら博多弁ば考える人も多か。
ばってん、福岡都市圏外の九州人の中にゃ、博多弁は最も九州らしくなか九州弁やち認識ば持つもんも多か。
単純に熊本や長崎の、福岡に対する対抗心から発せられてとー場合もあるばってん、一応もっともらしか理由もあったい。
というのも、多くの九州弁のアクセントは主に一型・二型アクセントやけん、博多弁やその周辺の方言に見られる外輪東京式アクセントとはばり違かためたい。
これは筑豊炭田などの労働力として全国から労働者が集まってきよった歴史が関係しとる言われとるばい。
炭鉱労働者にゃ日本海側や東北地方などの貧しか農家の次男坊以下が多数志願した歴史のあっけん、後にそんしょらの子孫が移り住んだ博多地域の言葉は、単語や語彙の上では肥筑方言のものを保ったまま、アクセントのみが東北弁など用いられてとった外輪東京式に変質してしもうたとも言われとるばい。
やけん、博多弁は九州と本州の方言のピジンたい。九州らしさば残したまま首都圏や関西などの本州の人間にも理解しやすか形に変化した、柔軟性の高か方言と言える(実際薩隅方言などは本州の人間にはちかっぱ難解やけん、過去には暗号として使われた実績もあっとよ)たい。アニメなどでは視聴者にわかりやすかことも求められるけん、こげんあたりも九州のキャラ設定として好かれる理由やろね。
そげんわけで、九州の方言としては比較的習得が簡単たい。博多弁がわかりきるごたなったら筑後方言や佐賀弁、熊本弁、長崎弁なんかもある程度わかるようになっけん、お勧めすっとよ。